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光ケーブルの切断事故などが報道されることがあるけど、そんなに簡単に切れるもの?そんなに適当なところ(空中とか)にみんな引っ張りまわしているもの?というご質問をいただいています。

この辺は、事業者のポリシーや自治体のポリシーなどがあるので、一概に「たいていは電柱の間をにょろにょろと引っ張りまわされていますよ」と断言はしにくいのですが、現状の問題は置いておいて、それでも「適当なところに引っ張りまわしがち」なのかと言われれば、「多分そうかもなぁ」と言えそうな気がします。

というのは、前にも書いた「災害時の復旧の速さ」とかにも関係があるのですが、基本的に、むき出しになっているものはなっていないものよりもメンテしやすいというのは事実だからです。

なんだかだで光回線の契約数は結構なペースで伸びていますし、そうなると、スプリッタから家庭まで素早く線を引けることは競争上極めて重要です。そんな時に、たとえば、地下10mのだれも触れないような深度に頑丈な溝を埋設して、その中に回線を通し、厳重に埋め戻して整地・舗装する、なんてことはやってられません。もちろん、光の線なんてタダ同然、つまり結局は工事期間=コストですから、コストの面から言ってもこういった面倒な工事を伴うことはぜひとも避けたいと思っているはずです。

となると、まずは、どこの市内にもくまなく張り巡らされた電柱網、これを使わない手はありません。電柱のロケーション代も工事の手間に比べれば極めて安いわけで、まずは空中で線を引っ張りまわすのが最初の候補になるはずで、むしろこれが候補にあがらないあるいはあがりながら他の方法になってしまう、という状況が思いつかないほどです。

ってことで、そうやって引っ張られた光の線は、要するに「空中のてきとーなところを引っ張られている」わけで、大型車両がひっかけちゃうくらいのことで簡単に切れちゃったりするわけですね。

一方、もうちょっと別の事情で地下に埋めるような場合でも、やはり同様の理由で浅いところに埋めることになります。地下10mの手の届かない場所で不測の事態により断線してしまった場合の復旧作業と、せいぜい1~2mの位置に埋めてある場合、手間もコストも段違いです。もちろん、人間が入れる大きさの共同溝が整備されていればこの限りではありませんが、そうでない場所で、地下に埋めたい線があったら、せいぜい1~2mに埋めることになるでしょう。

実際、かなり根元に近いような基幹線であっても、そんなに深くは埋めていないし、人が入れるような大きな溝を作ってあることも稀です。たいていは浅い位置に、直径数十㎝以下の管を埋め込んで、片側から線を押し込むようにして埋設します。線に何かがあっても一旦引っこ抜けばいいし、管に何かがあっても浅い位置なので掘り起こすのが楽、というわけです。

まぁ結局は、そうやって埋めたものが、不慮の事故で掘り起こされて断線するリスクとの兼ね合いということになってしまうわけですけど、ほら、道路だと、「この下に重要な通信線があるので連絡するように」なんていう看板があるじゃないですか、ああいった別方面の対策で掘り起こし事故を最小化できることを考えれば、浅く埋めることによるメンテ減力の恩恵の方がきっと大きいんだろうなぁ、と思う次第です。

ということで、ほとんど私の想像と妄想なんですが、たぶん、光の線とかって結構簡単に切れるところを引っ張りまわされてると思いますよ、の一言でした。

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2012/1/20 10:00 · 品質動向, 技術動向 · (No comments)

先日の「LTE仮想化によるスピードアップ」から奇しくも同日発表のWCPのクラウド基地局の話につながった、LTE仮想化ノードによるエリア構築スピードアップの話、twitterにて「拡充スピードだけが本当に大切だろうか、本当に大切なのは品質ではないか」とのご指摘がありました。

全くその通りなんです。実は、あの仮想化のお話、逆説的に「最近の雨後の筍的LTEってのはそういった汎用で品質の担保できない怪しげなものでもある」ということを含ませる意図もなきにしもあらず、で。

確かに、専用設計のハードと専用設計に近いOSの組み合わせってのは、コスト的に非常に高額になるし小回りもきかないものになりがちです。しかし、ハードもOSも、そしてその上で動くノードソフトウェアも自社設計であるということは、かなり品質を自在に設計できるということでもあるんです。

もちろん、従来通り超高品質なものを維持してもいいし、あえて品質を落としてネットワーク側のマージンを稼いでも良い、そういうことができるのは、やはり専用設計品だと思うんですね。

一方の仮想化していく方は、とにかく安くて速いんだけど、詰め込めば詰め込むだけ品質担保レベルが必然的に下がっていきます。おそらく究極的には、やっぱりハード1台に1ノード、という構成だけが品質を担保できる構成で、それ以上を詰め込むことは、同一ハード上・同一メモリ上でお互いが情報雑音となって確率的に品質が担保できない状態になるんではないかと思うんです。

これは、何もLTEノードに限った話ではなくて、昨今のエンタープライズシステムの仮想化の話とかに対しても個人的には同じことを思っていて、一つのソフトウェアエンティティやデータベースエンティティを仮想化かつ分散化していく過程で、他のエンティティと同じメモリを共有することによりお互いが情報雑音になることが、どうしても気持ち悪いなぁ、と思ってるんです。個人的には嫌いな考え方。

昔のリアルタイムOSならメモリ管理はほぼ100%できるのが普通でしたが、最近のノンリアルタイムOSではどうしても確率的にメモリ競合が起きてしまうもの、と思っていて、実際、今までいろんな機器・ソフトウェアの開発や検証を見てきた(傍観してきた;笑)中で、必ずメモリ競合によるごく低い確率での動作不具合は起きていて、しかもそれは根本的に解決不能で、だけどその確率がものすごく低いことがそれを製品として成り立たせている、そういうものをたくさん見てきました。

一つのハードを複数のソフトウェアで共有することはそのメモリ競合を必ず起こる状態にすることだし、仮想化エンティティを増やすということはその起こる確率を倍々ゲームで増やすということです。だから、「何十もの基地局を仮想化して一台に収めた」というのは、品質という観点では必ずしもほめられたものではない、と私は思います。

とはいえ、黎明期にあってはとにかく品質よりもユーザに見えるエリア面積です。要するに営業上の見せ方の問題として、やっぱり「展開速度」は経営上もっとも強力な武器なんです。ということで、さて今後ドコモ・KDDIが、高品質なノードでどのように「整備速度で向かってくる敵」を迎え撃つのか、というあたりが興味深いわけですね。そんなわけで「ドコモさんKDDIさん、メインプランとは別に新興事業者対策の抜け道プランを用意しといた方がいいですよ」という意味のコメントなのでした。でわ。

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2012/1/20 10:00 · 品質動向, 技術動向 · (No comments)
2012/1/19 10:00 · 品質動向 · 1 comment

最近、通話料がどこが安いのかどこがつながりやすいのかというのがさっぱりわからなくなったのでまとめてほしいですという趣旨の質問をいただきました。PHS-MOBILEの方にいただいたご質問なんですが、一応全モバイルに関係ありそうなのでこちらでまとめてみます。

といっても、通話料についてはほぼ横並び状態になっているので、通話料に関してはあまりまとめる余地がないというのが実情です。なんですが、定額周りで違いがあるのでここであえてまとめてみると。

ドコモ KDDI ソフトバンク イーモバイル ウィルコム その他
代表プラン タイプXi プランZ ホワイトP スマートPライト 新定額P
網内定額付き基本料 1480 980 980 1980 1450
網外定額付き基本料 1980 2430
通話料/30秒 21 21 21 18.9 21
網内家族定額 24H 24H 24H 24H 24H
網内特定相手定額 24H 24H 01~21 24H 24H
網内定額 24H 01~21 01~21 24H 24H
網外定額 なし なし なし 300回/10分 500回/10分

それからついでに個人的なエリア・つながりやすさの感覚をまとめると、

ドコモ KDDI ソフトバンク イーモバイル ウィルコム その他
都会エリア 十分 十分 地下個店不安 地下個店不安 地下個店ほぼ不可
郊外エリア 十分 十分 十分 十分 屋内不安
地方過疎地エリア 十分 十分 不十分 不可 不十分
都市部混雑 不安 やや不安 不安 なし なし
駅混雑 逼迫 不安 逼迫 不安 なし
郊外混雑 なし なし なし なし なし

特に混雑状況に関しては私の主観と又聞きが100%なので十分に注意してください。

そういうわけで、通話料に関しては、イーモバイルがわずかに安いものの、基本的には21円で横並び。定額に関しては、Xiで網内100%定額を作っちゃったドコモが大手では一歩抜き出ていて、イーモバ・ウィルコムはそれに加えて網外定額オプションを持ち対抗している、という感じ。こうやってみると、定額通話の先駆け的存在だったソフトバンクが今ではもっとも定額対象が狭い事業者になっちゃってるんですね。

混雑に関しては、もうドコモに関しては身をもって体感したうえで「ダメ」の烙印を押させていただきます。都内だと、近くを電車が通過しただけでパケットが完全に止まるとか、さすがにおかしい。一方もう一つ使っているauの方は今のところ不安なし。一度だけ、大きな乗換駅でパケットがつながらなくなったことがあるくらい。ソフトバンクは私自身はわかりませんが、「ドコモと同程度かそれ以下ですよ」というメールをいただいたものを信じるなら、ということで上のような評価。一応データ通信での逼迫具合ですが、音声も基本はそれに準ずるはずなので。

イーモバは最近は使っていないのですが、やっぱり大きな駅では怪しいという声も聞くので、auと同程度かなぁ、と。ただそれ以外は結構快適みたいです。ウィルコムは、「混雑?それなに?」状態。先の大震災でもつながらなかった時間は地震直後の5分程度でしたから。まぁ100kbpsオーダーの速度しか出ないパケット通信はさすがに今のご時世では厳しいのですが、いざというときの通信手段としては一番つながりやすいはずです。そういう意味で、ブラウザもメーラも載せてない端末を一台持っておくのは悪くない気がします。

という感じで簡単にまとめてみました。追加要望や混雑状況に関する情報などありましたらぜひお寄せください。

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2012/1/19 10:00 · 品質動向 · 1 comment
2012/1/6 10:00 · 事業考察, 品質動向 · 4 comments

ちょっと前のドコモのSPモードメール障害の話、その他、スマートフォンの小さな不具合の数々を見るにつけ、障害、不具合に関する考え方、というものについて考えさせられてしまうわけで、今日はそんなお話。

最近、ドコモが障害や不具合を多発しているイメージが強く、一方、障害・不具合に関しては横綱級のソフトバンクについてはあまりそういう話を聞かない、この辺について、ちょっと思うところがあるんですよね。それは、両者の障害に対する考え方、ポリシーの違い。

ドコモの障害に対する考え方というのは、これこそ日本の通信事業者に特有の考え方なのかもしれませんが、まず最優先することが、「万一を起こさない」という予防絶対主義です。万一のことを起こしてしまったら負けであり、まず何をおいても万一を起こさないように鉄壁の運用をする、というのがドコモの考え方。

一方、ソフトバンクは、ボーダフォン時代の昔こそ万一を起こさないことを前提のポリシーでしたが、最近はむしろ「万一は起こるものである」「起こってからの対策が重要である」と考えているようです。対策至上主義。

どちらがいいのかというと、これまたどちらも善し悪しがあるのですが、複雑化・高度化するシステムに対しては、どうやら予防主義より対策主義の方が有効に働いていることが徐々に分かってきたようです。

古いシステムでは、起こりうる事象の組み合わせもシンプルで、障害を絶対に起こさないようにする、という運用も可能でした。予防絶対主義の原典にはこうあります。「たとえ1ミリ秒でも何らかの形でユーザに不都合を与えてはならない」と。つまり、ユーザにサービス断という形の影響をそもそも与えてはならない、というのが予防絶対主義の考え方で、この考え方は長らく主流でした。

対する対策至上主義は、ユーザに不都合を与えることは許容する代わり、その不都合の継続時間を閾値以下に抑えればよい、ということになります。

ドコモの予防絶対主義は、とにかくシステムの設計自体を鉄壁にしようとします。考えられるあらゆる不具合事象に対してあらかじめその起こる可能性を排除しようとします。障害の想定が思いつく中にすべて網羅されるならこれが最も良い考え方ですが、複雑化するシステムにおいては、「想定漏れ」の起こる確率が高まります。むしろ、最近の3G以降のシステムでは想定漏れが起こらない方が不思議なくらいです。

この場合、もしその「想定漏れ」の障害が起こると。そもそも、「想定できなかった」事象なので、当然ながら対策できません。何が起こっているのかわからないままずるずると時間がたち、結局、影響を与えるユーザ数が莫大な数に上ってしまうことになります。

一方、ソフトバンクは、とりあえずありもので海外などでよく運用された技術を使います。障害を起こさないように鉄壁にすべくシステムを作りこむ、ということも行いません。一方で、起こりうる障害の「結果」に対して、その対策(海外で有効に働いたもの)を網羅します。「障害の結果」というのは、システムが複雑化しても案外シンプルにまとまるものです。「つながらない」「切れる」「過課金」などなど、ということであれば、大体起こりうることはまとめられます。

そうして、それぞれの事象に対して対策を施します。「つながらない」ならとりあえずアクティブ系を全断して全シリーズをスタンバイ系に切り替えてみる、とか、過課金なら原因究明の前に返金処理システムを動かす、などなど、聞けば乱暴に思えるようなことを思い切ってやっちゃうわけです。

総務省などへの報告義務の基準などでもそうですが、結局、障害は影響人数と継続時間です。予防絶対主義はこれらをゼロとすることを目的とし、対策至上主義はゼロにはしないが最小化するという考え方。そして、複雑化するシステムで障害の発生をゼロにできないことが顕著になれば、当然後者の考え方の方が、障害影響を最小化するという目的には最適となっていくのは当然です。「障害ゼロは不可能」ということを受け入れられる思考・組織の柔軟性があるかどうかがポイントです。

ソフトバンクがボーダフォンから事業を継承してから2年くらい、あほみたいに影響の大きな障害が多発しましたが、最近それをあまり聞かないのは、障害が起こらなくなったからではなく、障害の影響が最小化されて総務省報告が必要ないレベルだったり報道されないレベルに抑え込めているから、ということです。障害に対するポリシーの転換が行われ、起こったことを最小化する(うやむやにする)、という仕組みがうまく回り始めたことを意味しています。

スマホの不具合に関してもそうで、とりあえずドコモは起こった不具合を完璧に潰そうとするし、完璧でなければ大仰にアナウンスしなければならない、というポリシーのため、外に見える不具合が非常に多いように見えますが、一方、ソフトバンクは兄弟機でおそらく同じ不具合が出ているはずのところを、不具合アナウンスをする前にサクサクとアップデートしちゃう。不具合があったのかどうかもわからないレベルの段階でさっさと対策を先にばらまく。これが結局、スマホの顕現した不具合件数の差として世間に認識されるわけです。

ユーザ体感としても、実際にソフトバンクの対策の方が理にかなっています。一部の声の大きなユーザこそ「不具合を認めて謝罪なりアップデートなりをしろ」と叫びますが、大半のユーザにとっては、あれ、ちょっと動きおかしかったかな?と思っても、アップデートで自然に現象が出なくなることですぐに忘れるような内容なんですよね。

で、このドコモ型の予防絶対主義、私の知るところでは、ドコモに加えてKDDIとウィルコム(旧)がこのタイプで、ソフトバンクは完全に対策主義、イーモバイルも対策主義に近い考え方です。ウィルコムもソフトバンク傘下になってだいぶ変わってきている感じがします。とにかく予防絶対主義を採用している事業者は、何しろ動きが遅いのが特徴。予防が完璧になるまでリリースしないし、障害が起こってからも、それに対する対策が「次の予防」に対して完璧であることを確認できるまで動けないイメージ。これはもう組織の作りの欠陥、お役所主義の弊害というしかないですね。

ここから原発云々の話に展開してもいいのですが、原発関連は宗教論争に発展するので触れません(苦笑)。ということで、障害に対する事業者の考え方についてのお話でした。

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2012/1/6 10:00 · 事業考察, 品質動向 · 4 comments

てことで今日から始動します。ことよろ。

今日は何となく年末年始のネットワーク状況について。毎年、携帯電話各社では規制だ輻輳だと大騒ぎしていたりするわけですが、不思議と今年はただの一回も規制や輻輳に当たりませんでした。年明け、午前0時直後くらいも。

たまたま運が良かっただけなのかもしれませんが、私の持つドコモ・auともに規制なし、パケットもサクサクで、家族のドコモも同じく年明け直後からパケットはサクサクでした。なんだこれ。

ドコモでふたたびspモードメールがらみのごちゃごちゃが多少起こっていたようですが、それ以外もほとんどニュースはなく、なんというか、少なくとも私の近辺では混乱のかけらもないような状況。あれ、年末年始ってこんなに静かだっけ?(ケータイギョーカイ的に)っていう感じでした。

去年ですよね、一応。いや、スマートフォンが異常に伸びたのって。ソフトバンクはiPhoneでだいぶ先取りしていたわけですが、ドコモもauも去年中に契約台数で何十倍、トラフィックではたぶん何百倍にもなっているはずなんですけど、それがみじんも感じられない年末年始でした。

ただ、たぶん、トラフィックの性質が違ってきているんでしょうね。フィーチャーフォンの場合は、トラフィックよりもトランザクションが激しい。つまり、パケットの論理接続が張られたり切られたり、っていう遷移が非常に多いため、交換・認証系への負荷がめちゃくちゃ大きくなるわけですが、スマートフォンは基本的にIP-Always-Onなので、交換・認証への負荷がほとんどなく、無線の切り張りによるRANへの影響とIPパケット処理のためのゲートウェイへの負荷に限定されることになります。これでもしスマートフォンがフィーチャーフォンみたいにこまめにIPセッションの切り張りをしていたら相当大変なことになっているはずです。

ゲートウェイなんてのは結局はパケット一つのライフタイムごとに全部忘れてもいいようなものなので、ぶっちゃけたくさん並べれば何とかなる、という方向のもの。もちろんRANについては端末の位置により(分布の偏りはあるものの)分散されざるを得ないものなので、その二つに影響が集中する限りは混乱は起きにくく、むしろ、IPセッションのライフタイムのスケールで動く交換系と認証系は、一度に覚えておかなければならない相手が積みあがりやすいし、それを他の分散先に放り出すのも基本的に無理なので偏りが解消しにくいわけで、そういう意味では、年末年始のトラフィック(トランザクション)には、スマートフォンは意外と優しいのかも知れません。

というのはもちろん妄想レベルの話なんですが、ともかくも、今年もよろしくお願いします。

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2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)

一応タイムリーなネタかもしれないのでリアルタイムで。「コミケに移動基地局とか出てくるけど、普段からめいいっぱいの周波数を使ってしまっていればいくら移動基地局が出てきても使える周波数幅には変わりがないから容量対策にはならないのでは?」というご質問。

えー、結論から言いますと、普段からめいいっぱいの周波数を使っていないということになります。たぶんですが、相当に周波数がひっ迫しているドコモでも、全バンド全キャリアを使い尽くしているところはほとんどないと思います。いやこれは、なにかからの推論とか理論的にとかじゃぁなくて、人づてに聞いた噂レベルの話として。

一応、理屈上は、どんなにセルを区切っても電波は飛んでしまうものなので、いざという時のための空き周波数をあらゆる場所で使ってしまうと本当に混雑している場所の品質が悪くなってしまう可能性があるので、できるだけ使い尽くすことは避ける、という理屈もありそうな気がします。

たとえばあるターミナル駅でめちゃくちゃに混んでて、最後の周波数まで使ってしまう、という時。その隣の、さほど混雑していない場所で、もしその最後の周波数を常時使っているとすると、その電波は、多かれ少なかれターゲットになるターミナル駅近辺のセルに侵入してきてしまいます。なので、ターミナル駅近辺で周波数を追加した効果は限定的になってしまいます。

しかし、その周波数を本当に「最後の手段」的にとっておいて、できるだけその周波数帯をクリーンにしておけば、本当にやばいところにその周波数を打ったときの効果は絶大です。なので、お金があるからとか時間があるからとか場所があるからと言ってやたらめったらにキャリア数を増やすよりは、しっかりとメリハリをつけたネットワークにした方が、総合的なユーザ体感はよくなるはずなんですね。

で、例のコミケをやるあの辺って、はっきり言って、トラフィック的にはかなり閑散地帯ですよね。ターミナル駅があるわけでもないし特殊な大トラフィック要因があるわけでもない。年にせいぜい数回の大規模な展示会などで人が集まったときだけにトラフィックがあふれるところ。であれば、常時過大なチャネルを用意しておくよりは、必要に応じて移動局を出す方がいいわけです。なにせ、いつどんなタイミングで大トラフィックが発生するかというのがかなり完璧に予想できちゃうという場所。トラフィックは大変だけど対策は簡単なはずなんです。もちろん簡単といっても、やっぱり周波数には限りがあるので、いずれにせよあふれちゃうみたいですけどね。

また、単に周波数を増やすだけでなく、周辺に何台か移動局を出して、会場を分割してカバーする、などという対策も必要になります。そういう対策をするためにも移動局は都合がよくて、逆にそういう対策をするということがわかりきっているからこそそのための周波数帯を使わずにとっておく、という考え方もあるのかもしれません。

あと、これも聞いた話ですが、遠くの方のトラフィックがスカスカの局の電波を引っ張ってきてレピータで吹き込む、みたいな対策をしていることもあるようです。移動局はやっぱり処理能力に限界のある小型の局なので、それだけだと電波そのものの限界よりも処理能力の限界が来てしまうことがあります。もちろん、移動局は衛星やマイクロ波などの比較的細いバックホールにならざるを得ません。しかし、なんとか届く程度のところに処理能力のしっかりしていてバックホールもたっぷりの局があるなら、レピータで引っ張って吹き込んだ方が良かったりするみたいです。あ、もちろん、周波数帯が会場付近のものと違うものを使っている、という前提ですけど。

ということで、なんとなくコミケ関係の質問からトラフィック対策についててきとーに書いてみました。でわ。

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2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)
2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments

地下鉄でドコモがきつくなってきた話の続報なんですが。

自宅最寄りの地下鉄駅でもかなりやばくなってきました。以前は、電車の入線時にちょっとデータの落ちが悪くなるかなー、くらいだったんですが、最近はそうでない電車待ち時間中もつながりが悪くなってきました。

さらに先日なんかはひどくて、圏外表示。iモードを使っていて、例によってリンクをクリックしたら無線チャネルがスリープからアクティブになるというそのタイミングで輻輳で接続再開できない動きに陥って、あー、またかー、と思ってたら、iモードアイコンがぶつっと消えて、直後に圏外表示。

そのまま3分ほど圏外のまま。ちなみに私の前に並んでたドコモ利用っぽい人は普通に使えていたので、過負荷で基地局が落ちたとかじゃなくて、本当に輻輳のために認証途中のすごくきわどいところでシーケンスが止まり、認証セッションがぶっ飛んでテンポラリキーが無効になって圏外、位置登録しなおそうにも輻輳で通らない、みたいな状態だと思います。

以前にこの話を書いた時に、「地下には1局しかないんだからしょうがないよ」という慰め(?)をいただいたんですが、いや、確かにその通りではあるんですけど、一方で、通信事業者としてはそれを言い訳にしてはいけないはずなんですよね。

確かに、地下・屋内のカバーというのは非常に難しい問題で、何が難しいって、無線基地局本体を置く場所が自由にならないってことが一番の難点で、携帯電話事業者みんなで協力して鉄道事業者に設置場所の確保をお願いしてようやく確保してもらっている、というものなので、容量が足りないからとおいそれと増やせるものではないわけです。何しろ、それでも場所が足りないから、アンテナそのものは全社で共有しちゃおうぜ、なんてことまでやってたりするくらいですから。

だけど、その「場所がない」を言い訳に何もしないで済ませるのは、事業者としてどうかと思うんです。いくらでも手は打てるんですよ。たとえば、その携帯電話事業者の仲良し組合に入れてもらえない事業者、ぶっちゃけウィルコム(&旧PHS事業者各社)ですけど、なんだかだで置けてます。なぜかっていうと、基地局本体もアンテナもすごく小さいから。重さでいうと20kgに満たないとかいうような軽いものもある、だから、天井にぶら下げたりちょっとした天井裏のスペースにも置けるわけです。

確かに昔は、3Gの基地局と言えば馬鹿でかいものでしたけど、最近はそんなことはない。最新のPHS基地局よりもさらに小さいものがいくらでもあります。超過負荷ゾーン対策用のいわゆる「ピコセル」とかです。パワーも利得も小さいけどとにかく省サイズ、というもの。

駅構内なんてそんなに電波を飛ばす必要はないんだから(むしろ飛ばさないのが正解)、こういった局でいいはずなんです。今みたいに巨大な局をどかっと置くんじゃなくて、こういった局を使ってホームを5~6分割くらいしちゃう。ネックはトランザクションなんだから実際のスループットなんて大して出てないはずなわけで、バックホールは全部まとめて光一本にまとめちゃう。このくらいの対策は事業者の自助努力で出来るはずなんですよね。

もちろんこういった対策にしても鉄道事業者の協力が必要なのは確かなんですけど、「総重量1トンの基地局をもう一つ二つ置かせてください!」ってのと「20kgくらいの局をいくつかぶら下げさせてください」なら、断然ハードルが下がると思うんですよ。仲良し組合共同アンテナのデメリットからも脱することができるかもしれないし。

ということで、今のところ、ドコモのひどさだけが目立つ状況になってきています。前にも書いたけど、auはまだ全然快適なんだよね。ソフトバンクってどんな感じになってるんでしょう。隣接基地局に逃げるとかいう逃げ道がない分、地下の品質って事業者の混み具合をかなり正直に反映してるんじゃないかと思うので、こういった情報が集められたら集めてみたいですね。

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2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments
2011/11/16 10:00 · 品質動向 · (No comments)

スマホ速度計測サイトの今日この頃について。

http://speed.ktainews.net/

時間帯別グラフを出すようにしてちょっとたちました。まだまだデータが少ないので確度は低いですが、一応、下方向に修正する方向でデータの少なさを補正しています。その結果ですとの前提で見ると。

各端末種別時間帯別グラフ

いや、各社がどの時間にどう、と言う話の前に、方式だの端末だの結構違うものなのに、案外各社同じレベルできれいに並んでいるんですよね。

全体的にソフトバンクがやっぱり低調。ドコモはソフトバンクの良い版って感じですが、22時台などはかなり速度が下がります。一方、KDDIは上の伸びも無いけど速度が落ちる時間帯も落ち幅が少ない、と言う感じ。なんとなく、WCDMAとCDMA2000の特徴がうまく出ているような気がします(この記事の下のほう参照)。まぁ、KDDIにはWiMAXがあるってのもあるんでしょうが。

っていうか4時とか5時とかの時間によく計測してくれる人がいるものです。いや、結構なデータ数が無いと統計対象にならないように作ってあるんですけど、5時台なんて全社出てるし(笑)。今後も速度統計調査にご協力お願いしま~す。

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2011/11/16 10:00 · 品質動向 · (No comments)