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2016/11/16 10:00 · 事業考察 · (No comments)

これはもう何度も似たようなことを書いたと思うんですけどね、端末販売ガイドラインについて、そもそもの勘違いがあるはずなんです。

有識者会議でいろいろと議論した結果、「端末販売0円はダメ」って結論が出ました。うん、それはいいですよ。そういうやり方も当然あるよね、と。

だけど、そもそもの目的を忘れて、「0円ダメ」って文言だけが一人歩きし始めちゃってる現状を、どう思っているのか、ってこと。総務省の人たちが。「自分は有識者じゃないので文言どおりにしか運用できませーん」なんてアホなことを言ってるような気がするんです。

そもそも「0円ダメ」の結論が出る前提ってのは、端末を頻繁に買い換えたりキャリアを頻繁に乗り換えたりする人とずっと使っている人の間の著しい不公平、って所から来てるんじゃないですかね。もう少し踏み込めば、既存ユーザの「上がり」を販売にぶち込むことで、MVNOなど新規参入組に対してあからさまに有利な条件で販売できてるのはずるい、ってところ。

それを是正する一つの案として「0円ダメ」ができた、それは理解できるんですけど、運用がボロボロじゃないですか。1円に変えてみたりポイントバックに変えてみたり商品券に変えてみたり固定回線側の割引に振り替えてみたり、あの手この手で「え? 0円じゃないっすけど?」ってやられてるじゃないですか。運用してみて、これじゃどうにも上手くいかない、と、すでに露見し始めているわけです。だったら、そもそもの目的に立ち返って、どんな風に運用すべきかを、ちゃんと頭を使って考えなきゃ。あなたに言ってるんですよ、総務省の役人さん。

販売価格そのものを統制することは、そもそも自由市場っていう建前がある以上、無理があるわけです。でも、元々の目的は「不公平を無くそう」でしょう? 販売価格を統制しよう、じゃ無いんです。だったら、MNPと新規と機種変更の価格差はダメ、とか、合理的な理由無く特定端末を大幅値引きするのはダメ、そんな風にルールを変えるべきなんです。

確かにこのやり方は、多分回りくどい。価格差を認めない→両方0円を実施しても採算がとれなくなる→両方それなりの価格になる、っていう感じになるんですけど、ただ、この「合理的な理由の無い不公平を認めない」ってのは、現行の法律の枠内で取り扱えるルールなんですよ。景表法でもいいし事業法でもいい。省令かなんかで指定しさえすればこれを禁止できる条文がちゃんとある。頭を使って運用すれば、今の困った状況を打開できるはずなんです。

要するに、もう少し頭使えよ、ってこと。総務省の目指すところそのものには私も大賛成なんです。ただ、「0円ダメ」の金科玉条に縛られすぎ、ってことなんです。もうちょっとがんばってね。

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2016/11/16 10:00 · 事業考察 · (No comments)
2015/9/16 10:30 · 事業考察 · (No comments)

一応書いておこうと思うのです。

首相発言の件。

まあ、次の選挙をにらんだ支持率カチ上げ発言だとは思うんですけど、首相がこう言ったら総務省も考えなきゃならないんで、何かするんでしょうね。

と言っても、原則として、携帯電話の利用料の決定権は事業者にありますし、法的にそれを縛るようなことは今の事業法ではできません。事業法を改正すればまたなんとかなるのかもしれませんが、「通信の自由化」とは全く逆行する法改正になるわけで、この二十年の苦労はなんだったのってことになりかねません。

現状、通信事業者同士が不公平にならないよう、と言う意味での料金の規制は存在します。いわゆる「接続料金とその根拠の公開」、支配的事業者は接続料金を公開のこと、というアレです。これは、後発事業者が不利にならないように、適正な価格でネットワークの貸し出しを受けることができるように、と言う意味の規制です。

しかし今回の首相発言は、「エンドユーザの料金が高すぎる」という意味です。設備利用と使用料金の公平性ではなく、「ユーザ感覚に照らして適正な価格にせよ」という、なんともふわふわした指示なんですよね。公平のものさしになる基準が存在しないんです。

例えば、「携帯電話事業者は利益がゼロ円になるよう料金を下げろ」ってのが、一番極端な基準ですね。エンドユーザとしては、提供者が利ざやを取っていることが一番ムカつくはずですから。これは、事業者が他の事業者に設備を貸し出す基準とかなり近い基準です。投資・運用にかかる費用に必要最小限の利益を上乗せしたものを接続料とせよ、というのが接続料の指針になっているので、このレベルのガイドラインが作られる可能性はゼロではありません。

しかし、そうなると、ドコモが圧倒的に有利になります。単純に考えて、現在、MVNO向け接続料で、ドコモを1とすると、KDDIが1.3倍くらい、ソフトバンクは3倍です。これが最低限の設備費用で、ユーザ料金をここまで下げろってことになったら、極端なことを言うと、基本料と通信料合計でドコモは1000円、auは1300円、ソフトバンクは3000円、ってことになっちゃいます。競争もクソもありませんよね、これじゃあ。

過度な利益を積み上げるべきではない、ってのは分かるんですけど、一方、通信事業は何年も先のことに投資しなきゃならないっていう事情もあって、積みあがった利益の結構な部分は将来投資に回っています。前にも書きましたが、高い周波数や5Gなどの新技術はセル半径が小さくなるので、投資額は従来の携帯電話システムの数倍に膨れ上がる可能性があります。今すでに、新しく割り当てられた3.5GHzの投資が始まっているはずで、過去の「安く作れたネットワーク」と未来の「結構高額なネットワーク」の差額が巨額の利益として見えている状態だと私は考えています(未来投資の部分はまだ償却が始まってないので損益計算上は費用になってない状態)。

とか何とか考えると、単純に「値下げしろ」じゃあ何も動かせないと思うんですよね。もしやるとしたら、例えば、「一年、二年経つと減ったり無くなったりする期間限定の割引はやめろ(一旦適用した割引は原則永年にしろ)」とか、「値下げの障壁になってるインセンティブをなくせ」とか、そんな感じかなあ、なんて思います。それでも、「初年度ゼロ円」につられてフォトフレーム買って翌年度から知らぬ間に高額の基本料を払ってた、なんていう事態は防げるので、まずはこの辺で十分だと思うんですけど、どうでしょ。

以上、首相問題発言(笑)についてでした。

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2015/9/16 10:30 · 事業考察 · (No comments)
2015/7/3 14:02 · 事業考察 · (No comments)

先日ちょっと話題になった話。LTE事業者が画像圧縮してるって話。

そんな話の中で、まあ、モラルの問題としてそれダメだよね、ってのに加えて、そもそも事業法の『通信の秘密』に抵触してないか、って話もあるわけですよね。

ちなみに、通信の秘密は憲法で定められた権利。事業者に限らず、他人の通信の秘密を侵してはならない、ってことになってます。

で、じゃあ『通信の秘密を侵す』ってのはどういう状態のことを言うのかな?ってのを私なりに情報を集めてみたのがこんな感じ。あらかじめ言っておきますが判例とかそういうのはまったく調べていません。あくまで総務省、つまり行政が考える法の解釈をベースにしています。

通信の秘密の侵害の三つの形はこんな感じ。

知得:積極的に通信の秘密を知ろうとする意思のもとで知得しようとする行為
窃用:発信者又は受信者の意思に反して利用すること
漏えい:他人が知り得る状態に置くこと

通信内容を見よう!という強い意志で通信内容を知ること、その内容を自分の利益などのために使うこと、他人に教えること、という感じですね。

この中で、途中で画像圧縮することは、二番目、窃用に当たりそうです。

とにかく、「発信者」か「受信者」の意思に反しちゃったら、内容を解析(デコード)した時点でアウト。解析という行為自体が「利用」ですからね。

では、件の画像圧縮が意思確認の範囲に入るかどうか。LTEユーザ、つまり「受信者」の意思確認に関しては、契約時に書いてあるからいいんじゃね、とか私はこの間書いたんですけど、どうもそこも怪しい。ってのが、やっぱり総務省のガイドラインにこんな文言があるんです。

原則として契約約款等に基づく事前の包括同意のみでは、一般的に有効な同意と解されていない

ダメみたい(笑)。で、同意を取らずに秘密を侵害してもいいケースは、正当業務、正当防衛、緊急避難に該当する場合なんですが、たとえば未成年フィルタとかマルウェア配布サイトガードとかはそういった形で未合意でもやってもいいよ、と整理されています。具体的には、それに関しては次のとおりの解釈がされています。

常時行われる対策については、一般的には、急迫性、現在の危難といった要件を必ずしも満たさないため、正当防衛、緊急避難には該当しない。
正当業務行為は、ネットワークの安定的運用に必要な措置であって、目的の正当性や行為の必要性、手段の相当性から相当と認められる行為(大量通信に対する帯域制御等)。

やっぱりダメみたい(笑)。

そうすると、端末にON/OFFを実装して『包括合意ではなく都度合意』をする必要があるんですけど、ウィルコムPHS以外はこれやってないよね(笑)。全員、アウトー(笑)。

あとね、いま、「受信者」の話ばかりしてたんですけど、「送信者」のことがまったく抜けてるんです。

受信者が意図した送信元は、もちろん、ブラウザのアドレスバーに入力したサーバアドレスなど、明確に「相手を指定」しています。そこにリクエストを送って、そこからデータをもらうってことは、「送信者」は「相手のサーバ」(の運営/コンテンツ事業者)ってことになりますよね。

同意、とってます?(笑)

世界中のすべてのウェブサーバ、データベースサーバ、その他もろもろ、インターネット経由でデータをユーザに送りうる「送信者」の合意、とってますか?(笑)。

もう、考えれば考えるほど、アウトなんですよ。なんとなく、ユーザの合意があればいいんじゃね?とか思ってたんですけど、結構アウト側走ってますよ。

たとえば、「どんなアドレスを入力しようとも、あなたの通信相手は圧縮機能を備えたプロキシサーバであり、インターネットには一切つながりません」っていうサービスとして、接続サービス(SPmodeとか)を規定してあるならセーフなんですけど、その辺どうなってますかね。たぶんそうは書いてないと思うんです。

通信の秘密とかっていう話じゃなくても、事業者諸氏は一度、送信者の意図に反して圧縮することで送信者の受信者に対するサービス品質に影響を与えちゃってる、って点については、きちんと広く説明しなきゃダメだよね、とは思うんですよ。

ということで、話題(?)の圧縮について、でした。

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2015/7/3 14:02 · 事業考察 · (No comments)

auのスマホつかってるって話は書きましたけど、去年、au WALLET申し込むと1000円分おまけチャージ付いてくるよってのがあったじゃないですか。あれで申し込んだんですよ。

もちろん1000円は美味しくいただいたわけですけど、それ以降、ちっとも使ってないんです。っていうか、使っている人を見ない。

なんで使わないのかなー、って自己分析してみたんですけど。

あれって、要はクレジットカードそのものと同じ仕組みで、お金の出所が後払いじゃなくて先払いってだけなんですよね。だから、「クレジットカードを使うめんどくささ」と「事前チャージのめんどくささ」が相乗効果を発揮する、めんどくさい電子マネーランキング堂々一位と言ってもいい最低システムになっちゃってるんです(笑)。

まず、事前チャージが必要。オーケーオーケー。たっぷりチャージしておいたりオートチャージにしたりして解決しようか。え?VISAカードで支払ってるとオートチャージ不可?・・・みたいな。オートチャージ(かんたん決済)対応の支払い方法が少なすぎ。加えて、現金との合算で使うことも出来ないので、必ずチャージ額が半端に残るのも最低ですね。QUOカードとかの方がよっぽど便利(あくまで比較として、ね?)。

その上、支払うときにはサインが必要。オーケーオーケー、小額ならサイン不要だって言うんだろ?うん、そんなお店もある。超レアキャラだけどな!HAHAHA!コンビニで200円弱の支払いでサインさせられるなんて思わなかったわ。ダメなのはコンビニなんだけどさ、そもそも、コンビニは額の大小やカードの種類で対応を変えないことで業務の最適化を図ってるわけだからさ、いくら裏ではプリペイドだからってクレジットカードとして決済するなら同じようにサインを求められてもしょうがないわな。でもさ、一番利用シーンが多いコンビニでの決済の仕組みくらい考慮してカードシステム作ろうぜ、KDDIさんよ。

こんなことを今頃思い出したのは、昨日コンビニで、前で支払っている人がau WALLET出して、おにぎり一個とペットボトル二本の買い物に律儀にサインしているのを見たからなんですけどね。こっけいすぎる。その上並んでる人に迷惑すぎる(笑)。

ドコモ謹製のiDは無理なのは分かってるけど、せめてQuickPay対応にならんかったかなー、って思うんですけど。一応うち、光もauだしauスマホも二台あるからWALLETポイント結構たまってるんですけどね、肝心のau WALLETがこの体たらくじゃあ使い道がない。

持ってるだけなら損にも特にもならんから引き出しにしまいこんであるけど、ほんと、今のままのシステムだと、歴史に残る大爆死サービスとして名を残すよ?全員に千円配ったりチャージで何パーセントかおまけしたり、すさまじい販促費かけてましたよね?(笑)

[追記]サインが必要なコンビニってどこ?みたいな問い合わせ(?)が多かったんですけど、ふつーにセブンイレブンですよ?自宅最寄のところと会社最寄駅の駅前、どちらもクレジット使うとどんな少額でもサインさせられます。並んでいた前の人がau WALLETでサインさせられていたのもセブンイレブン。セブンイレブンならサインレスですよっていう指摘を頂いたりしてるんですけど、少なくとも私の経験上セブンイレブンはアウトなんですよ。オーナーのポリシーとかなのかなあ。トラブルのリスクを嫌うオーナーはサインレスを認めてないとかかも。

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2015/1/15 10:00 · 事業考察 · 11 comments

これは某所でも話題になってることなんですけど。

光回線の代理店の勧誘の手口が、本当にひどいです。うちはKDDI回線なので勧誘に来るのはフレッツなんですけど、大体こんな感じ。

・この地区の光回線がすべて張替えになるため工事の協力をお願いします→フレッツの契約書ぺらっ。
・KDDIの工事代理店です、光回線のチェックで回っています、お宅の回線、古くなっていて修繕が必要ですので手続きしてください→フレッツの契約書ぺらっ。
・簡単な手続きで今より光回線が安くなるプランを紹介しています、インターネットはつながったままです→フレッツの契約書ぺらっ。

フレッツが入っているお宅には、たぶんこれのフレッツとKDDIをまるっきりひっくり返した勧誘が入っていると思います。要するにその手の飛び込み系代理店はどちらの代理店もやっていて、客のところに行ってフレッツとKDDIの間を行ったり来たりさせるだけでガンガン手数料収入が入る仕組みだから、同じ手口で来るのは当然っちゃあ当然なんですけどね。

だけど、この手の完全に違法な勧誘、取り締まりようが無いんですよね。まず、本当の代理店名を絶対に名乗りません。一度問い詰めたら走って逃げましたもん。あんた本当にKDDIの代理店?身分証見せて?って言っただけで。

だから消費者庁に被害の報告さえできないし、そもそもだまされちゃった人は、たぶんだまされたことに気づかない。

元締めのNTT東西かプロバイダ、あるいはKDDIがしっかり取り締まってほしいんですけど、結局、現場、つまり、客の玄関先の会話なんてどうやっても取り締まり様がないんですよ。

だけど、固定ブロードバンド回線って、長い目で見ると、たぶん、不動産や車に次いで高額な買い物ですよ。そういうものに対して、現状、法の規制が甘すぎる。

たとえば不動産であれば、宅建の身分証提示義務はもちろん、契約の場所まで法律で決められていて、たとえば客の玄関先で契約なんて絶対にできないようにされています。通信契約に関しても、そのくらい厳しい制度を作るべきなんです。

少なくとも、今の違法な勧誘が野放し状態というのは絶対によろしくありません。法整備には当面期待できないとしても、事業者として、取り組むことができる内容はあるはずです。まずオフラインでの契約を絶対不可にする。契約申込書が届いたら、事業者自身が客に電話して、代理店からどのように説明を受けたか、切り替えの意思は間違いないのか、そういった点をきっちり確認するだけでもだいぶ前進しますし、違法な勧誘をした代理店を締め出すこともできます。今、自社網で光をやってるのはNTT、KDDI、電力、ケーブル系くらいですし、違法な勧誘をしてるのは間違いなくNTT系かKDDI系です(うちにはケーブルの勧誘も来ますが、ケーブルだけはちゃんと見える場所にネームプレートつけてるし身分を明かすし『これは切り替えの勧誘です』と最初に宣言してくれて、かなり印象が良いです)。まずNTTとKDDIが協力してこういった取り組みを始めるだけで日本の違法ブロードバンド勧誘代理店が一掃されるはずなんです。光卸が始まる前に違法代理店を一掃してしまわないと本当に大変なことになると思います。

ということで、ぜひとも検討してほしいものです。お願いしますよ、NTTさん、KDDIさん。

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2015/1/15 10:00 · 事業考察 · 11 comments
2014/4/25 10:00 · 事業考察 · 6 comments

ずーっと書こう書こうと思ってたネタなのですが、LTEになってから当たり前になったデータ量規制についてです。

今どこのキャリアも、5GBとか7GBとかの月間データ量制限があり、それを過ぎると通信速度が制限される、みたいなプランばかりになっています。LTE時代になると、なまじスループットが出るので、コア設備などを守る目的でデータ量制限をするのは当然と言えば当然なのですが、私は純粋に技術者として、これがあまりに「下手な仕組み」なのが気になっててしょうがないんです。

通信量を制限してネットワークを守る。その目的を達するにはいろんな方法があるはずなんですが、誰もがこぞって「月間の通信量の制限」を選んでいることが理解できない。日本の通信キャリア社員には馬鹿しかいないんですか、と。

もちろん、「制限があるぞ」という脅し効果で使用量を心理的に抑えこむ効果もあるのでしょうが、そんなもの結局、使う人は使うんです。最終的には7GBの上限に当たる人はたくさん出てくるんです。

さて。

簡単なことなんです。ちょっと考えれば分かるんです。

月の始め頃は、誰も規制されていません。と言うことは、みんなフルスピードで通信できます。当然、ネットワークに流れるトラフィックは多くなります。

月末に向けて、徐々に規制される人が出てきます。そういった人々は、使わないか、使えても128kbpsとかになります。ネットワーク全体に流れるトラフィックはそれにあわせて減少していきます。

そして、月末、ネットワークのトラフィックは最小化します。当然ですね、この日が、規制されている人が一番多いんですから。

そしてその翌日は月初です。全員の規制が解除されます。一斉にフルスピードに回復します。

つまり、月末と月初に、あからさまにトラフィックの偏在が生じることは、ド素人にさえ想像がつくんです。

ネットワークの運用、特に容量管理という観点では、もっとも大切なことは「平準化」です。ネットワークというのは、もっとも負荷が高い条件に合わせて設計しなければなりません。ですから、負荷の高い条件と低い条件の差をできるだけ小さくする、すなわち平準化を行う、そうすることにより無駄な設備を用意せずに済み、ネットワークコストを低減できます。

たとえば、アプリやOSのアップデートみたいな裏でこっそりやっていてもいいようなやり取りは使う人の少ない夜中に行われるようにする、そういったことも平準化の一つです。ともかく、負荷のピークをどこか別のところに移し変えれば、それだけ、ネットワークとして用意しなければならない資源は少なくて済むんです。

大量データ利用者を制限するのもそうです。大量に使う人とそうでない人のトラフィックを平準化する、そのために、大量に使う人を選択的に制限してあげる。そうすることで、ネットワーク負荷の不均衡、偏在をできるだけ小さくしてあげるんです。

ね、考えると、日本のキャリアがいかに馬鹿かが分かりますね。月初には全員規制解除状態なんです。いくら7GBで制限しても、結局は「もっとも負荷の高い月初にあわせてインフラを用意しなきゃならない」んです。平準化することにより投資負担を減らしたいというデータ量規制の本来の目的には何の役にも立ってないんです。本当に馬鹿ですね。

そういう意味では、ソフトバンクにだけはちょっとだけ賢い人がいるんです。締め日を三つに分割している。だから、トラフィックの集中は三分の一で済むんです。もともとそういう料金システムだったってのもありますが、これは規制の効果という意味で、他の二社に比べて圧倒的な差です。いくら周波数が多くても周波数間の負荷分散はそれほど上手く進むものではありませんから、周波数の多寡に関係なく、月初の品質はソフトバンクが今後飛びぬけてくることになるはずです。それでも、同じ日に多くの人の規制が一斉に解除されるという「月単位規制」は余りに馬鹿げていると私は思いますけどね。

ほんと、月単位規制のこの弊害は、今後のインフラ品質競争上のキーポイントの一つになってくると思いますよ。LTE加入者比率が3割くらいだろう現状でも、すでに各社LTEネットワークは悲鳴を上げつつあります。効果的な規制の仕組みが作れないと、あっという間に競争から脱落していくと思います。

と、こんなところに書いても誰も見なさそうですけど。それでわ。

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2014/4/25 10:00 · 事業考察 · 6 comments

最近実人口カバー率がどうとか言う話が増えて、昔ながらの人口カバー率について人口カバーと面積カバーの関係と言うのを作ったのがあまり役立たずになっちゃってる感じなので、実人口カバー率について、同じような分析をしてみました。

ネタは簡単で、国勢調査の500mメッシュデータを並べて、データにしただけです。しただけですと言いつつ、データ量が超多いのでめんどくさかったのですが。

で、このデータを作って気が付いたというか思い出したのですが、日本って、総面積の3割くらいしか人が住んでないんですね。ってことで、総面積に対する比率だとよくわからなくなるので、「人が住んでる面積に対する比率」を「実面積カバー率」と定義して、データを作成。

まずグラフ。

旧人口カバーと傾向はほぼ同じ。

次に、人口カバー率に対しての順引き・逆引き一覧表。

実人口カバー率1%刻み→実面積カバー率

実人口カバー率 実面積カバー率 面積カバー率
1% 0.04% (0.01%)
2% 0.08% (0.03%)
3% 0.13% (0.04%)
4% 0.18% (0.06%)
5% 0.23% (0.07%)
6% 0.28% (0.09%)
7% 0.34% (0.11%)
8% 0.40% (0.13%)
9% 0.46% (0.15%)
10% 0.53% (0.17%)
11% 0.59% (0.19%)
12% 0.66% (0.21%)
13% 0.73% (0.23%)
14% 0.81% (0.26%)
15% 0.88% (0.28%)
16% 0.96% (0.31%)
17% 1.04% (0.33%)
18% 1.13% (0.36%)
19% 1.21% (0.39%)
20% 1.30% (0.42%)
21% 1.39% (0.44%)
22% 1.48% (0.47%)
23% 1.58% (0.50%)
24% 1.68% (0.54%)
25% 1.78% (0.57%)
26% 1.88% (0.60%)
27% 1.99% (0.63%)
28% 2.10% (0.67%)
29% 2.21% (0.71%)
30% 2.33% (0.74%)
31% 2.45% (0.78%)
32% 2.57% (0.82%)
33% 2.69% (0.86%)
34% 2.82% (0.90%)
35% 2.96% (0.94%)
36% 3.09% (0.99%)
37% 3.23% (1.03%)
38% 3.38% (1.08%)
39% 3.52% (1.12%)
40% 3.68% (1.17%)
41% 3.83% (1.22%)
42% 3.99% (1.27%)
43% 4.15% (1.33%)
44% 4.32% (1.38%)
45% 4.50% (1.43%)
46% 4.67% (1.49%)
47% 4.86% (1.55%)
48% 5.04% (1.61%)
49% 5.23% (1.67%)
50% 5.43% (1.73%)
51% 5.64% (1.80%)
52% 5.85% (1.86%)
53% 6.06% (1.93%)
54% 6.28% (2.00%)
55% 6.51% (2.08%)
56% 6.75% (2.15%)
57% 6.99% (2.23%)
58% 7.24% (2.31%)
59% 7.50% (2.39%)
60% 7.77% (2.48%)
61% 8.05% (2.57%)
62% 8.34% (2.66%)
63% 8.64% (2.76%)
64% 8.95% (2.86%)
65% 9.28% (2.96%)
66% 9.62% (3.07%)
67% 9.97% (3.18%)
68% 10.34% (3.30%)
69% 10.72% (3.42%)
70% 11.13% (3.55%)
71% 11.56% (3.69%)
72% 12.00% (3.83%)
73% 12.48% (3.98%)
74% 12.98% (4.14%)
75% 13.51% (4.31%)
76% 14.07% (4.49%)
77% 14.67% (4.68%)
78% 15.30% (4.88%)
79% 15.99% (5.10%)
80% 16.71% (5.33%)
81% 17.50% (5.58%)
82% 18.34% (5.85%)
83% 19.25% (6.14%)
84% 20.23% (6.45%)
85% 21.30% (6.79%)
86% 22.46% (7.16%)
87% 23.72% (7.57%)
88% 25.11% (8.01%)
89% 26.65% (8.50%)
90% 28.35% (9.04%)
91% 30.25% (9.65%)
92% 32.40% (10.33%)
93% 34.84% (11.11%)
94% 37.65% (12.01%)
95% 40.96% (13.07%)
96% 44.96% (14.34%)
97% 49.97% (15.94%)
98% 56.67% (18.08%)
99% 67.03% (21.38%)
100% 100.00% (31.90%)

実面積カバー率1%刻み→実人口カバー率

実面積カバー率 実人口カバー率 面積カバー率
1% 16.45% (0.32%)
2% 27.09% (0.64%)
3% 35.32% (0.96%)
4% 42.06% (1.28%)
5% 47.78% (1.59%)
6% 52.72% (1.91%)
7% 57.03% (2.23%)
8% 60.81% (2.55%)
9% 64.15% (2.87%)
10% 67.09% (3.19%)
11% 69.69% (3.51%)
12% 71.99% (3.83%)
13% 74.04% (4.15%)
14% 75.88% (4.47%)
15% 77.53% (4.78%)
16% 79.02% (5.10%)
17% 80.37% (5.42%)
18% 81.60% (5.74%)
19% 82.73% (6.06%)
20% 83.77% (6.38%)
21% 84.73% (6.70%)
22% 85.62% (7.02%)
23% 86.44% (7.34%)
24% 87.21% (7.66%)
25% 87.92% (7.97%)
26% 88.59% (8.29%)
27% 89.22% (8.61%)
28% 89.80% (8.93%)
29% 90.35% (9.25%)
30% 90.87% (9.57%)
31% 91.36% (9.89%)
32% 91.82% (10.21%)
33% 92.26% (10.53%)
34% 92.67% (10.85%)
35% 93.06% (11.16%)
36% 93.43% (11.48%)
37% 93.78% (11.80%)
38% 94.11% (12.12%)
39% 94.43% (12.44%)
40% 94.73% (12.76%)
41% 95.01% (13.08%)
42% 95.28% (13.40%)
43% 95.54% (13.72%)
44% 95.78% (14.04%)
45% 96.01% (14.35%)
46% 96.23% (14.67%)
47% 96.44% (14.99%)
48% 96.64% (15.31%)
49% 96.82% (15.63%)
50% 97.01% (15.95%)
51% 97.18% (16.27%)
52% 97.34% (16.59%)
53% 97.49% (16.91%)
54% 97.64% (17.23%)
55% 97.78% (17.54%)
56% 97.91% (17.86%)
57% 98.04% (18.18%)
58% 98.16% (18.50%)
59% 98.27% (18.82%)
60% 98.38% (19.14%)
61% 98.49% (19.46%)
62% 98.58% (19.78%)
63% 98.68% (20.10%)
64% 98.76% (20.42%)
65% 98.85% (20.73%)
66% 98.92% (21.05%)
67% 99.00% (21.37%)
68% 99.07% (21.69%)
69% 99.13% (22.01%)
70% 99.20% (22.33%)
71% 99.26% (22.65%)
72% 99.31% (22.97%)
73% 99.37% (23.29%)
74% 99.42% (23.61%)
75% 99.46% (23.92%)
76% 99.51% (24.24%)
77% 99.55% (24.56%)
78% 99.59% (24.88%)
79% 99.63% (25.20%)
80% 99.66% (25.52%)
81% 99.69% (25.84%)
82% 99.72% (26.16%)
83% 99.75% (26.48%)
84% 99.78% (26.79%)
85% 99.80% (27.11%)
86% 99.83% (27.43%)
87% 99.85% (27.75%)
88% 99.87% (28.07%)
89% 99.89% (28.39%)
90% 99.90% (28.71%)
91% 99.92% (29.03%)
92% 99.93% (29.35%)
93% 99.95% (29.67%)
94% 99.96% (29.98%)
95% 99.97% (30.30%)
96% 99.98% (30.62%)
97% 99.98% (30.94%)
98% 99.99% (31.26%)
99% 100.00% (31.58%)
100% 100.00% (31.90%)

何かに使ってやってください。

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2012/11/21 10:00 · 事業考察, 技術動向 · (No comments)

2.5G(2.6G)帯の新割当に関して、WCP、UQはともかく突然ドコモも出てきていて、どういうことになりそうか解説が欲しいです、と言うお便りをいただきました。

前にもちょろっと書きましたが、2.5Gの上の方は衛星放送的サービスのモバHOで使ってて、そこが空いたので国際割当に従って無線ブロードバンド向けにさらに割り当てますよ、ってことになってて、どんな人が使いたいか募ってみたらさりげなくドコモが、っていうのが、今の状況。

どういう風に使いたいのか、ってのをおおざっぱに整理すると、ドコモ以外が、要するにTD-LTE。AXGPとかWiMAX2.1とか言ってますが、どちらも中身はTD-LTE。WiMAX2.0までが由緒正しきWiMAXで、その採用の可能性も(地域WiMAX事業者などでは)ありそうな要望内容ですが、まぁ普通に考えて今後デバイス調達がシュリンクしていくであろうレガシーWiMAXを新しく導入するのは筋が悪いですよね。どこに割り当てとなっても、結局はTD-LTEになるだろうと思っています。

さて問題がドコモ。ドコモがここまで徹底的にTD-LTEを嫌うとは思ってなかったんですが、上下非対称キャリアアグリゲーションの下りオンリー帯域として使う、と言っています。

キャリアアグリゲーションってのは、LTE Advancedで採用されている、複数の搬送波を束ねて高速通信を実現する方式。同じバンド内で束ねるのはもちろん、遠く離れたバンドをまたがって束ねることも可能で、さらに、上下ペアが前提のFDD-LTEであっても、上り搬送波は最低一つあればよく、束ねる他のバンドは下りだけでOK、と言うようなモードもあります。

つまりドコモが狙っているのは、たとえば、下り2GHz帯10MHz幅+下り2.5GHz帯20MHz+上り2GHz帯10MHz、みたいな組合せ。これで、下り通信速度を超ブーストできます(上りは従来通り)。この組み合わせだと、200Mbps超が可能です。

ただしこの割り当て方をした場合、ドコモに割り当てられた2.5GHz FDD-LTE下り専用帯域はまさにキャリアアグリゲーション専用帯域となり、単独で使うことはできません。アンテナロケーションや電波伝播の差分などにより2.5G以外か2.5Gかのどちらかしか届かないようなスペースってのは必ず生まれますが、そんなところでは、2.5G帯の電波は完全に無駄になります。

と言うことで、正直、ドコモへの割り当ては、単にドコモの「スペックブースト」の役割しかなく、有効利用と言う観点ではあまり有用ではないかなぁ、と言うのが私個人的な感想です。

じゃぁどこがいいかと言うと、まぁ順当なところを言えばUQなんですけどねぇ。今UQが持っているところからガードバンド10MHzを空けての割当と言うことに当初はなるわけですが、UQが旧WiMAXを巻き取ってTD-LTE化すれば、その間の10MHzも使えるようになるんですよ。もちろん、WCPが使ったとしても、UQとフレーム構成と同期を合わせれば使えるようにはなるんですが、競合事業者間でそこまで細かい部分を合わせこむのは現実的じゃないです。単純に周波数の有効利用を考えるなら、将来像まで考えればUQ一択。

あとは、グループ間のバランスもありますね。ソフトバンクグループはウィルコム・イーアクのグループ化で保有周波数で事実上トップ、加入者当たり周波数だととびぬけて多い。そう考えると、ドコモかKDDIグループに割り当てるのが順当、ってことになります。で、あとは加入者当たりって話になるとするとドコモ割当かなぁ、と言う結論にもなります。ドコモの要求はスペックブーストを指向しているとはいえ、束ねる方式でも書いた通り、束ねれば統計効果で容量増もできる、と見れば、容量観点でまるで無駄と言うわけでもないですし。

まぁこの辺は総務省のお役人と各社の話し合いになるのでどうなるかはわかりませんね。700Mのときのように、せっかくの広い帯域を細切れにするような無駄をやるのが日本の電波行政ですから、どういう結論になっても驚きません。

そんなわけで、2.5G新割当についての駄文でした。

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2012/11/21 10:00 · 事業考察, 技術動向 · (No comments)