差が付いた大手ベンダーの上期決算、赤字の富士通はPCや携帯事業で構造改革
どうでもいいんだけどこの「不採算事業を分社化する」メソッドって、どうしてこんなに日本企業で当然のように行われているんでしょうね。海外でも例が無いわけじゃないとは思うんですけど、あまり聞かない印象。むしろ、これをやるときはもう裏で事業譲渡が決まっているとき、ってイメージ。分社化して業績が回復したってニュースを見たことが無いんですよね(笑)。普通は、建て直しをするならキャッシュフローの悪化に目を瞑ってでも投資と整理をすると思うんですけど、分社化しちゃったら事業単体のキャッシュフローをマイナスにできなくなっちゃうから、建て直し余力がほとんどなくなっちゃいますよね。で、結局は投資の滞りが競争力の減退に→子会社ごと譲渡あるいは整理して再吸収、の流れ。いや、そのために子会社化してるんならそう言えばいいのに、必ずと言っていいほど「競争力を強化するため」って言うんですよね。謎。本気でそう思ってるのか、潰すために本社から切り離してるのか、いまいち日本的メーカの真意が読めないのです。潰すんなら譲渡まで決めてから分社化すればいいのに、その割に何年もだらだらとやって赤字垂れ流しますよねぇ。建て直しに成功してる企業のイメージは、むしろ逆で、不採算の子会社を合併して経営資源を大量にぶち込み、元子会社と同等規模の競合他社を圧倒するイメージ。ソフトバンクなんてまさにそのスキームでいろんな周辺事業を業界トップクラスに引き上げてるわけじゃないですか。どうも、日本のメーカの経営者は、企業グループ全体をジリ貧に追い込んでいく経営しかできてない気がしてもったいないと思うのです。
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