Googleが通信キャリア事業をスタート、LTEとWiFiを統合し生活空間が一つの通信網となる
セルラーとWiFiをシームレスに使う、っていうアイデアは古く、実のところ、標準技術はいくつもあります。なぜそれが普及しないのか? というと、簡単な話、端末の実装がめんどくさいから。超大手チップベンダは軒並み及び腰だし、といってチップの力に頼らず通信スタックを自分で実装できるほどの端末メーカなんてないし、ってことで、まず端末が作られる見込みがほぼゼロだったんですね。ということは、そのための連携ノードを作るネットワークベンダも出てこないわけで、当然、キャリアも存在しないノードをネットワークに置くことはできません。結局、Googleのような資本的巨人が端末もノードも全部面倒見ます、というような動きをしないと、実現できない技術だったわけで。ただ、Googleがこうやってやり始めたことをきっかけに、Google需要を当て込んだ端末やノードの開発が始まり、それを世界各地のキャリアが試験的に導入し始めて普及が始まる・・・そういう流れは起こるかもしれません。それこそ、日本だとアホみたいにWiFi APを抱えているソフトバンクあたりが狙うんじゃないかと思うわけです。WiFi APは投資も運用もセルラーの十分の一以下のコストで済みますからね、WiFiでセルラー需要をカバーできればセルラー投資を一気に削ることができます。まあ、「独占周波数を持ったキャリア」が「みんなの共有帯域」で「事業」をやることには相当アレルギー反応があると思いますけど。
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