5Gの実用化、予想を超える速さで進む
たしかに、5Gの実用化は予想よりかなり早くなりました。私の個人的な予想より三年早い。ただし、私はここで、「今実用化が進んでいる5Gは本当の5Gではない」ないし「永遠に本当の5Gはやってこない」と主張しておきます。今、各社が開発だのトライアルだのしている所謂5Gは、はっきり言って妥協に妥協を重ねたガラクタの寄せ集め。もちろん、それでも5Gの要件を十分に満たせるでしょうから、ガラクタと言い切るのはひどいかもしれませんが、おそらく、技術的なフラグメンテーションが3G時代よりも深刻になるんじゃないかと予想しています。3G黎明期、極東の某国の某元国営キャリアがネーションワイド商用3G一番乗りを果たすために標準化途中で突然に技術的ブランチを勝手に形成して3Gもどきを作りました。当然ながら、インターフェースの互換性は限定的で、事実上、専用端末でしか繋がらないようなひどい代物です。当時、その極東の某国にはあといくつかのキャリアがあり、主要3キャリアの顔ぶれは、「独自3Gもどき」「CDMA2000」「標準3G」であり、技術的にはほぼ互換性ゼロ。端末・基地局産業は盛大に分断され、後の競争力減退に繋がった、と私は見ています。5Gでは、それが世界レベルで起こりつつあるように思います。なおかつ、例によってオリンピックに向けて世界一番乗りを果たしたい極東の某国では、どこかのキャリアがどこかで見切りをつけて独自ブランチでのサービスインを狙うのではないか、なんて思うんです。というか、ほとんどのベンダ・キャリアが一番乗りを目指して「よそはよそうちはうち」くらいの協調性の無さを見せつつあります。だってさ、標準仕様がここまでしか固まってないのにすでにエンドエンドで動いている装置があるっておかしいじゃん? って話。微修正で標準にあわせこめるならまだしも、過去の例から言ってそれは多分難しいんじゃないかな、と。ってことで、数年は技術フラグメンテーションによる大混乱が続くような気がします。もしそれをまとめられるとしたら、世界的に影響力のある端末1機種がどう動くか。よーするにAppleがどうするか、ってところに集約できるのかな、と。その辺がきれいに集約させない限り、技術フラグメンテーションは深刻な問題として長く(あるいは永遠に)続くことになるような気がします。
TWEET
[Tweet]
Written by wnyan
ケータイニュース.net
当サイトのニュースチェック用情報収集ポータルをコメント機能付きで開放中。
当サイトのニュースチェック用情報収集ポータルをコメント機能付きで開放中。