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2018/4/17 10:00 · サービス解説, 技術解説

+メッセージなるものが始まりました。なんでしょこれ。

ってことで、主に「LINEと何が違うねん」という質問をいただいております。そんなお話です。

最初に言います。えーと、LINEとほぼ同じです。劣化版LINEです。

いろんなところから石を投げられそうですが、今現在(2018年)の実装では、(おそらく)LINEの劣化版です。

+メッセージは、RCSというプライベート標準を使っています。RCSは国際標準だ、という向きもあるでしょうが、個人的に、RCSを作ったGSMAは私的団体と思っているので、RCS自体もプライベート標準だと私は勝手に思っています。少なくとも、この標準をガン無視してもLTE端末は作れますし。重要なのは、この私的団体に加入している人たちでさえ、採用していない例が多いということ。あえて採用しなくても代替手段がいくらでもあるし、この標準が出来るより前にとっくにこの需要を満たすアプリが世の中に満ちていたってのも、プライベート標準さを際立たせます。

で、技術的にLINEと何が違うのか、という点ですが、正直LINEの実装をはっきりと認識しているわけではないので、という逃げ道を用意しての説明になりますが、たぶんほぼ同じものです。ベースになるのは、IMS(IP Multimedia Subsystem)という、IP電話やSMSやその他いろんな「個人間の情報のやり取り」に便利に使われているシステム。名前のとおり、マルチメディアを前提としているので、文字だろうが音声だろうが画像だろうが、それなりにやり取りする仕掛けがそろっていて、その仕組みを上手く拡張(?)して作ったのがRCS、たぶんその仕組みの上で独自にメッセージのフォーマットをやり取りする仕掛けを作ったのがLINE、という感じ。

なので、IMSサーバにオンラインであることを登録して、メッセージを送るときはIMSに送信を頼み、メッセージが飛んできたらIMSから通知を受ける、という仕組み自体はもう完全に同じものです。ってことで、後追いの+メッセージにはLINEに勝てる要素は(コンテンツなどを除いて)ほぼありません(笑)。

さて、ここまでは前置き。じゃあなんでRCSなんていうめんどくさい標準仕様が出来たのか、って話です。実は、RCSが前提としているのは、使う「IMS」に特徴があるところ。

ご存知かもしれませんが、LTEのSMSや通話(VoLTE)では、IMSを使っています。ただ、このIMSはLTE上で極めて特殊に扱われるIMS、モデムチップのレベルでこのIMSとのやり取りが規定されていて、特別扱いされるもので、たとえば着信でみれば遅延もなくパケロスによる通知漏れも確実にリカバリされるなどなど、品質の上では「一般のIMSによるIPプッシュ着信」よりは数段上。バックボーンや無線上のパケットそのものもほかのデータ通信より優先処理されることになっています。災害などでデータが通じにくくなってもこのパケットは届くとか、そういうものです。RCSは、そのIMSに相乗りすることが前提です。なので、SMSやVoLTEと同じように、キャリアを超えても電話番号でメッセージを送信できる、というサービスになっているんです。

ただし。先ほども書いたとおり、現時点では「LINEの劣化版」。どういうことかというと、RCS端末には二種類あり、「ハードウェアレベルでRCSを埋め込んじゃった端末」と「アプリダウンロードでRCSに対応できる端末」が規定されています。前者の場合は、端末のHWやOSが総動員でRCSメッセージングを優先処理(というかSMS/VoLTEと同等扱い)してくれますが、後者は一般のアプリと同等。で、現時点で「アプリをダウンロードすれば使えまーす」って言っているサービスは、もう説明するまでもありませんが、後者のタイプです。つまり、LINEとRCSはモバイルネットワーク上では単なる一般アプリケーションとして同等に振舞います。ってことは、機能が少ない分だけ(略)。

ただ、auとソフトバンクは既存のSMSアプリのアップデートで対応、とあるようなので、もしかすると、LTE接続のときだけは埋め込みレベルでの対応も期待できるかもしれません。いや正直、よー分からんのですね。SIM抜いてもWi-Fiでも使えるとか言ってるし。ネットワーク機能として優先的に配送してくれる仕掛けはLTE上にしかないのに、LTE接続がなくても使えるってことは、やっぱりネットワーク機能を使わずアプリケーションレベルの実装にとどまってるのかなあ、などなど、理屈が行ったり来たりしちゃうわけです。まあ、難しいこと考えずにアプリケーションレベル実装を既存SMSアプリにアドオンしただけと考えちゃえばすっきりするわけですけど。

そんなわけで、+メッセージは電話番号でやり取りできるLINEくらいの認識でそんなに外れてないと思います。もちろん、「電話番号でやりとり」=「交換機レベルでの相互接続が必要」なので、MVNOに提供されるかどうかはMVNOの接続先のMNOの方針にもよりますし、何よりSMS/音声に対応していないSIMの場合はIMSへの登録もされない(タテマエ上)ので、対象外となります。この辺、電話番号とは別のIDによるフリーライド利用を開放するかどうか、開放するとしたら三社のうち誰がそのフリーライド用設備を管理するのか、課題山積で、当面は決着が付かないと思います。いっそLINEと相互接続するのが一番の解だと思うんですけどね。それはそれでRCS標準から外れちゃうので無理だと思いますけど。

という感じの+メッセージの一言でした。

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