さてこのサイトでは、あくまで公平にいろんなニュースや技術ネタを取り上げていくことを前提としています。いますが、ともかく皆様に言っておかなければならないことがあります。いや、知ってる人は知ってると思うんですけど。
つまり、私はソフトバンクが大っ嫌いだということです(笑)。
なぜなのかと言いますと。
私、一応、通信業界の一技術者を自認しておりますが、やっぱりソフトバンクのやり方自体は気に入らない。
でも何が気に入らないかと言われると、これは実に公益性のない答えになってしまいまして。
「ソフトバンクみたいなやり方をみんなにやられると、技術者の仕事がなくなっちゃう」
通信路装置を買って商業サービスを売ると言う単純な視点で言えば、本来、技術者なんていないほうが良いんですよ。「未来の通信を豊かにする」なんていう大仰なフレーズを掲げようと、結局は、それまでは無くても何とかなっていた人たちに無理やりに高速だの大容量だのを押し付けているに過ぎないんです。ぶっちゃけ、大抵の最低限の通信技術はもう10年前には出尽くしちゃってる。この10年はほとんどが量的進化にすぎません。この先10年も同じだと思います。さまざまな複合的な無線技術だのは、結局は容量を稼ぐのがほぼ唯一の目的だったりします。
ソフトバンクはいち早くそのことに気がついて、最新技術に大枚はたくよりも枯れた技術を二束三文で使い倒す方を選んだ。それだけなんですね。で、え、自分らお払い箱っすか、的な反抗心が、ソフトバンク嫌いにつながっている、と、私は自己分析しています。
ともう一つ。一応、通信業界の一員としての立場上、感情的な理由がありまして。
「何でお前だけそれやるんだ」
要するに「それまで誰もやらなかった」と言うビジネスモデルで成功するじゃないですか。あの「誰もやらなかった」、みんな考え付かなかったとか出来なかったんじゃなくて、「そういうずるいことやめましょうね」と、みんなが非明文紳士協定を共有していたことばかりなんです(そうじゃないものもありますが)。通信の世界って誰かが裏切って得しようと思ったら他の誰かが直接的に被害を受ける構造が多くてですね、囚人のジレンマじゃないですが、そういうのってお互いに裏切らないというのが最適戦略じゃないですか。そこを積極的に裏切るのがソフトバンクのビジネスモデル。
囚人のジレンマでは基本は協調で裏切られたら報復する、ってのが最適戦略なんですが、通信の世界では三人目以降がいるので、報復に出ると裏切った一人目だけじゃなくて三人目にも被害を及ぼしちゃう。だからだれも報復できないまま、ソフトバンクが裏切り放題になっちゃうって言う構造、これが私は感情的に許せなくてですね、やっぱり嫌いになっちゃう。でも、「厳しい競争環境で勝つビジネス」をやることを考えると、ソフトバンクのやり方がベストだということもわかるし、もし今私が新参入の事業者を任されたら同じことをやると思います。それほど通信業界は先行者利得が圧倒的で、それに対抗するにはこうするしかない、なわけで、そうやってベストを尽くしているだけの人を感情的に批判するのもおかしいってのも分かってるんですよね。分かっていても、感情的に受け入れられないものはしょうがない。
たぶん、この辺のきわめて個人的な不満感的なものが、私のソフトバンク嫌いを助長しているんですよね。もう本当に、個人的な好き嫌いの範囲です。
こんな風に理由が分かっていても嫌いなものは嫌いです(苦笑)。なので、やっぱり少し色眼鏡を通した解説や分析となってしまうことをこの機にお詫び申し上げておきます。今後とも逆色眼鏡つきで見ていただければ幸いです。

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