しばらくメールからの問い合わせやリクエストに反応できない時期が続いたのですが、やっぱり出来るだけお応えしたいと思いますので、まずは直近に頂いたメールより。「auの新料金プランをどう思いますか?」
率直に言えば、「はよやれや」です(笑)。
こんなもん、データ量従量化した最初期にやるべきことですよね。
LTEが従量料金でなければならなくなったのは、そもそも、LTEがすごい量のデータを扱えちゃうから。確信犯的に「無茶な使い方をしてやろう」という人が一定数いますし、そうでなくともひたすら動画・ファイルのキャッシングにいそしむ人もいます。そういう人たちは基本的に「ピークスループットいっぱいいっぱい」まで意識的に使います。一方、そうでない人は、WEBでも動画でもアプリでも、必要なときに必要なだけ使うので、通信方式がどう変わろうが実は通信プロファイルはあまり変わらなかったりします。だから、ピークスループットが速くなればなるほど、格差が広がっていき、通信事業者は無用な投資を強いられることになるわけです。
そんな事情もあって従量化したというのに、結局本当の「従量プラン」、すなわち「使った分だけ支払う」というプランは、MVNOの一部くらいにしか見られません。そりゃみんなMVNOに行きますって。話が飛びますけど、日本の製造業が軒並み不調なのは「成果主義人事制度」を導入したからだという論調があります。あらかじめ達成目標を決めてその達成度で昇給や賞与が決まる、っていう仕組み。これが上手く働かないのは、日々変わる環境に追従できず、自身の昇給のためには目の前で発生した課題を無視するしかなく、目の前で発生した課題を解決するには昇給をあきらめるしかない、そんな状況に従業員が追い込まれているからなんですね。LTEの多くのプランもそうですよね。前月までに、来月の利用量を事前申告し、そのとおりの料金を(事実上事前に)払う。結果としてその利用量を無駄なく使えるか、というと、絶対にそうはならないわけです。あらかじめ5GBと決めて翌月を迎える、急な遠出が重なってかなりの容量を使ってしまった、残る期間の遠出がないことを祈るか、いつもどおりに使うのを我慢するか、そういう状況に常に付きまとわれているわけです。
と言うのが前置き。
そんなわけで、使わなければ安いし使えば高い、といういまさら感たっぷりのauの新プラン。と言いつつも、ドコモケータイ+auスマホ+ソフバンPHSという三社体制の通信環境を持つ私としては、当然ながら新プランに変更するわけです。やっとかよ、とぶつくさと文句を言いながら。
今までこれが出来なかったのは、KDDIの社長がバカだったからではなく、KDDIの株主がバカだからです。その証拠に、このプランが発表されるや否やKDDI株価は暴落しました。バカですね。目先の減益しか見えないようで、総じて市場には近視な人しかいないみたいです。ぱそこんのもにたーばかりみてるからおめめがわるくなるんだよ、おにいちゃん?
この馬鹿な株主の反応さえ無視できるなら、ドコモもソフトバンクもすぐにでも追従したいはずです。ただ、ソフトバンクは微妙かもしれない。というのが、このプラン、モロにワイモバイルにぶつけてきたプランだからです。一年間のキャンペーンを含め料金水準がほぼ丸被り。300円のいわゆる「ネット接続基本オプション」が基本料に込みになってるってところまで同じ。ちょっと露骨すぎ(笑)。ソフバンが微妙だからなのか、ソフバン系の情報サイトでこのニュースに対するネガティブ記事連発現象が起きてます(笑)。それを言ったらUQにもモロ被りなんですけど、なんなんでしょうね、いい加減にめんどくさくなってUQの息の根止めに行ったんですかね(コラ)。
なんだかだ言いつつ、トータルで今まで見た中では一番使いやすいプランだと私は思っています。私の使い方だと何をどうやっても値下げになりますし。下手なMVNOよりは使いやすいですから、多少はMVNOへの流出の止血にはなるんじゃないですかね。さすがにワンコインMVNOなどとは比べるべくもないですけど、2000円以下でボトルネックがないMNO網を使えるってのは、それだけで(私には)十分な魅力なのです。
というかんじで。