HLR/HSSを開放すると格安SIMではなくなる?
HLR/HSSのアンバンドルにかかる費用が「少なくとも億単位」とありますが、私の感覚だと、百億の単位です。関係するノードやネットワーク機能が余りに多いので。その全てに対し、特定のHLR/HSSへの対応のための検証試験を実施するだけでこのくらいの費用になると思います。ざっくりと、そういうノードや機能が大体百種類くらいあって(多くはリスクヘッジのためにマルチベンダ化されてるので、こんなもんじゃすまないかも)、それぞれに大体千~1万ほどのテストケースがあるでしょうから(これも少なめの見積もり)、これで百万~千万テストケース。1テストケースの実施と評価に一時間かかると仮定すると、工数で1千万H。1H単価を千円としても100億円です。実際はこの数倍。これを誰が負担するのか?もちろんMVNOは「そっちの都合なんだからうちは一円も出さないよ」と言うに決まってますから、そりゃ、MNOはアンバンドルなんてしたくありません。じゃあってんで、これを純粋な「MVNO対応コスト」として接続料に上乗せしてしまえば今みたいに格安でネットワークを貸し出すこともできなくなります(アンバンドルを利用しないMVNOも)。わざわざ、MNOの心臓部とも言える機能のアンバンドルを求めて事業破綻に向かう必要は無いと思うんですけどねえ、MVNOの皆さん。
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