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2011/3/30 10:00 · サービス解説, 事業考察

さて久々の質問より。「企業がナビダイヤルを採用するのはなぜでしょうか、通話料が高額でやな感じです」(意訳)と言うご質問。これについて、簡単に解説。

そもそもナビダイヤルってなんじゃらほい、と言う向きもなきにしもあらずなので、まずはそこから。

ナビダイヤルは、NTTコミュニケーションズが提供する「0570」から始まる番号。正確には、「ナビダイヤル」と言うサービスに割り当てられているのは「0570-0」で、実はこれ以外の事業者も0570番号を使っています。

NTTコミュニケーションズが提供している「ナビダイヤル」は、固定電話回線が引かれている事業所に対して、別途0570から始まる番号を割り当てる、と言うイメージです。このため、たとえば03-1234-5678と言う電話回線に0570-012-345と言う番号を割り当てれば、その電話に対しては03-1234-5678でも0570-012-345のどちらでも電話をかけることが出来る、と言うことになります。

これだけでは対した恩恵は無いように思われますが、これに加えて、別の電話番号の回線も同じ0570番号に束ねることが出来ます。先ほどの0570-012-345に対して、もう一つ、03-1234-5679と言う番号も割り当てれば、0570-012-345にかけた場合、どちらか空いている方に自動でつないでくれる、と言うことが実現できます。

いや、ただこれだけなら、複数回線収容の代表番号を設定すれば済む話だよね、と言われるとそうです。しかしナビダイヤルではさらに重要なポイントがあって、と言うのが、「複数の地域にまたがって電話番号を束ねることが出来る」と言う最大の恩恵があります。たとえば03-1234-5678と06-1234-5678を同じ0570-012-345に束ねておくと、0570番号にかけた場合、もし東京番号がビジーだったら自動で大阪に接続、と言うことをしてくれます。

実はこれ、元々は電気通信番号規則の兼ね合いでできなかったことなんです。一般的な市内回線への番号については地域番号を使うのが大原則。なので、東京と大阪を一つの番号に、たとえば03にかけたら大阪につながる、なんてことはやっちゃいけないという規則なんです。ただし、やっぱり「サービスごとに割り当てる」という概念の番号も必要とされ、そういう流れで出来たのが、0120や0570って言う番号。その仕組みを利用してNTTコミュニケーションズが始めたのがフリーダイヤル・ナビダイヤルってことです。

であるわけで、つまり、複数地域にあったり、あるいはどの場所に接続されるか分からない一般的な番号、と言うものとしてはそもそも0120とか0570を使うしかないというのが規則で決まっているわけです。複数地域をまとめたいという要求ももちろん、コールセンターの移設で電話番号が変わってしまう可能性をあらかじめ吸収してしまえるということから、0570番号が使われているわけですね。

さてこうなれば、後は採用する企業側の都合の問題。0120と0570のどちらを使うか、となると、0120であればかける側は通話料無料だけど企業が通話料を負担しなきゃならない、0570はかける側が負担するけど企業側は無料(あるいは一定を負担するオプションもあり)、と言うことで、要するに(顧客満足を無視しても)通信コストを削減したい企業が着信無料の0570番号を選んでいる、と言うだけの話なんですね。まぁ元々一般番号にかけても通話料はかかるわけで、であれば0570番号で発信者負担になっても別にいいでしょ、と言うのが企業側の考えだし、そこで、0120を採用しない企業はダメだ、なんてことを言うつもりもなく、ただどちらを選んでいるかと言う問題です。

ただし問題は、0570番号は一般電話よりもかなり高額に設定されているということと、電話の種類によってはつながらないことがある、と言うことですね。実はこれも企業側の都合である場合が多いです。と言うのが、ナビダイヤルサービスに「通話料一律オプション」があります。全国どこからかけても、どの種別の電話からかけても通話料を一律にし、差額を企業側が負担する、と言うサービス。半分フリーダイヤルみたいなものです。これを指定すると、たとえば携帯電話からかけた場合の超高額なナビダイヤル通話料の大半を企業が負担することになってしまいます。それを嫌って、「携帯電話から着信不可」を合わせて設定してしまうわけです。また、「一律」サービスを利用しない場合は、そもそもNTTコミュニケーションズが設定した高額なナビダイヤル通話料が適用されてしまうことになるため、携帯電話から0570番号にかける場合は「高額」か「かからない」かのどちらかになってしまう場合が多いと言うことになってしまうわけです。

と言うことで、まぁ、企業が採用する動機は、複数地域番号をまとめたり、地域を意識させない番号にしたいというもので、高額なのはNTTコミュニケーションズがそういう設定にしているから、で、それを企業が負担するか負担しないかを選ぶことも出来るし、同時にどの種別の電話からの着信を受けるかも企業が決めることが出来る、と言うわけで、要するに大半は企業のコスト調整が原因となって高額だったりかけられなかったりする、と言うのがナビダイヤル。接続できる出来ないの問題で言えばフリーダイヤルと同じです。

ちなみに、PHSだけはナビダイヤルにかけることが出来ません。これは、PHS側の交換機(の機能を担っているNTT交換機)の問題です。PHSでは通常はNTT交換機にルーティング先スイッチ作業を丸投げするものですが、NTTのPHS対応交換機は既に改修期限をすぎていて新しいネットワーク番号に対応出来ないみたいです。一方、事実上唯一のPHS事業者ウィルコムでは今独自ネットワーク化を進めていて交換機能を自社IPネットワーク上に移設する作業中であるため、そちらの完了を待てばIPネットワークからの直接接続で実現されるものと考えられます。

と言うことで本日はナビダイヤルの謎についての考察でした。でわー。

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