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2011/8/17 10:00 · 技術解説

さてまたマニアックなご質問を頂いたのですが、「3GPPの規格書の探し方を教えてください」と。学生の方で、通信方式の研究のために調べているそうです。ご苦労様です。

もはやFAQ集になりかねない勢いですが、簡単にご紹介。

3GPPのWEBサイトは、いわずと知れたこちらhttp://www.3gpp.org/。ここの上段メニューに「Specifications」と言うリンクがあり、この先に仕様書がごっそりと置いてあります。

が、ここから直接FTPエリアに入ったのでは見つかるものも見つかりません。と言うのも、FTPエリアでは、仕様書はリリース月ごとに並べられているのですが、仕様書によってはある月にはリリースされていないということもあるからです。と言うことで、便利なルートは、トップメニューでマウスポインターを当てると出てくる「Specification Numbering」と言うリンクか、もしくは、Specificationページに飛んだ後に本文中に出てくる「Numbering Page」と言うページです。

すると、仕様書グループごとのリストのページが出てきます。左端に大雑把なシリーズの説明、右三列に各無線技術ごとのシリーズナンバーが表示されます。たとえば、WCDMAの無線インターフェースであれば、「Radio aspects」の「3G and beyond」ですから、「25 series」が該当します。ただし、LTEだけは無線インターフェースが分離していて、下のほうの「LTE (Evolved UTRA) and LTE-Advanced radio technolgy」が該当します。

基本的な無線区間のシーケンスを見たいのであれば、WCDMAなら無線の25シリーズとシグナリングの24シリーズを見れば大体つかめます。LTEなら、36シリーズと24シリーズでOK(シグナリングはLTEとWCDMAで共通シリーズなのです)。

で、それぞれのシリーズ番号をクリックすると、今度はシリーズ内の仕様書番号のリンクと、その仕様書タイトルのリストのページにたどり着きます。アホみたいにたくさんのリストが出てきますが、基本的に実装のための仕様書は「TS」番号で、「TR」番号は、TSを作る前段階のレポート集みたいなもの。将来仕様動向を探るには便利ですが現行仕様がどうなっているかにはあまり関わりがありません。

もちろんTS番号だけでも大変な数がありますが、もうここからは各仕様書を地道に読み進めるしかありません。タイトルでそれっぽいのをめぼしをつけてクリック。すると、今度は、リリース日時とバージョン番号が並んだテーブルが出てきます。基本的には、一番上のメジャーバージョン(リリース番号)ごとにそろえて読みます。一方、マイナーバージョン数は、仕様書によってまちまちです(改版回数が違うので)。基本的には、あるリリース、たとえば「リリース8」であれば、バージョン番号8.xの中で一番最後にリリースされた仕様書が最新版で、それ以外の版同士ではヘタをすると互換性さえ取れていないこともあります。

また、「リリース10」はまだ完全には固まってなく、「リリース11」はほとんど手がついていない状態。リリース9はほぼ完全に固まっていますが、それでもテスト仕様などに修正が入る可能性が高い状態です。と言うのも今日時点の情報で、これは結構変動します。こういう状況は、各ワーキンググループプレナリ会議の議事録を読むしか確認する方法がないです。とりあえず今日時点なら、リリース8を開くのが最も安全。リリース9はまだサービスを始めている事業者はいないはず。リリース10は内容ボロボロで多分誰も使わない見掛けだけの仕様で終わると思います。

で、あとはそれぞれのドキュメントを開いて読むのがスタート。それぞれの仕様書はひとつのテーマに絞っていて、他のテーマやインターフェースについては大抵はその中で他の「詳しくはTSxx.xxxを読んでね」と書いてあるので、それをたどっていく、と言う形になります。と言うのも、実は全くお互い関係のない仕様書群と言うのもあったりするんです、同じシリーズの中にも。たとえばUプレーンとCプレーンとか。

と言うことで頑張ってみてください。

ちなみに他の代表的な通信方式について。

CDMA2000(3GPP2)については、こちら、http://www.3gpp2.org/です。画像リンク中の「Specifications」を選ぶと仕様書シリーズ選択画面。無線インターフェース全般であれば、選択ボックスから「TSG-C」を選択すれば全仕様書のリストが出てきます。ただ、1x系とEVDO系は完全に分かれた仕様で、にもかかわらずぐちゃぐちゃに混ざってリストされているので、ちょっと面倒です。3GPP2では、3GPPのリリースと同じような「リビジョン」と言う概念があり、リビジョンは0、A、B、C、D、Eとあり、それぞれの中にバージョンx.0があります。あるリビジョンにそろえて、各ドキュメントの最新バージョンを読む、と言うのが読み方になります。CDMA2000はリビジョンEで打ち止め、新しい機能はリビジョンEに後方互換を確保しながら追加し、リビジョンFは作られないことになっているようです。

WiMAXは、WiMAX Forumかと思いきや、正式の標準はIEEEになっていて、無線インターフェースの標準はそちらに掲載されています。802.16ページにある、802.16-2009が、802.16eも取り込んだ最新版。ただし、これだけではネットワークアーキテクチャなどが分かりません。そのためには、やっぱりWiMAX Forumの仕様書ページも必要。こちらには、個別の機器の性能規定や、ネットワークアーキテクチャが紹介されています。全部読んでないので細かい話は省略。

と行ったところで本日はこれにて。

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2011/8/17 10:00 · 技術解説 · (No comments)
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