ちょっと前にドコモのケータイをメインにしたという話をしまして、そういうわけで普段持ち歩く電話はもっぱらドコモの携帯電話、今風の言い方で明確に表現すればフィーチャーフォンを持ち歩くようになりまして、最初に思ったことは、「あー、ケータイってこんなに楽チンなものだったんだなぁ」ってこと。
その前まではウィルコムの回線をメインとしていて、端末としては、Hybrid W-ZERO3、つまりスマートフォンであったわけですが、そこから事実上持ち替えたときの感想、と言うことになります。
元々、ずっとウィルコムのフィーチャーフォンを使っていたわけですが、WILLCOM 03の登場時に、そのサイズや機能などからメインの端末としても十分に通用しそうだ、と判断して変更したという経緯があります。最大の判断根拠は確かその「幅」だったと思うのですが、そういう意味では最近のスマートフォン連中は全くメインとして使う気にならないというのも事実だったりするわけですが。
もちろんそれまでもサブ回線としてずっとスマートフォンを使っていました。しかし、それをメインにしてしまうと、意外と面倒くさい、今になって思えば結構面倒くさかったなぁ、と思うのです。
WILLCOM 03を経てHybrid W-ZERO3に乗りかえて、その乗りかえた理由が「ダイヤルキーで電話をかける・受ける、短文メールを書くということが楽になること」を期待してのことだったわけですが、そのときに、確かにずいぶん楽チンになったんです。やっぱりダイヤルキーがあるだけで違うなぁ、と。いや、それは確実にフィーチャーフォンに単に近づいただけなんですけど。
と言うところで、本物のフィーチャーフォンに里帰りしてみて、なんて楽チンなんだろう、と。
スマートフォンって、まず自分で探さなきゃならない。なんにしても。とにかく何でも出来るしだれでもアプリを作れるので、同じことを実現するのに何十種類ものやり方があることなんて珍しくない。その中で自分に最適な方法を選ぶというのが本当に面倒だし、何より、ほとんどのアプリが素人か素人に毛が生えた程度の人の作るアプリなので、残念ながら使い勝手は低いのが現実。また、Windows Mobile独特の事情として、同じシステム領域をアプリ同士で共有するので、相性問題も意外なほど頻繁に起こる。WMじゃなくても、待ちうけ系のアプリ同士で嫌でも共有せざるを得ない「描画領域」の取り合いによる相性問題ってのは結構あるんじゃないかなぁ、と想像します。
で、なんだかだで自分でいろいろいじくって最適な環境を作ると、結局その環境に関するトラブルシューティングは自分でやるしかない。全く同じ環境と言う人がまず存在しないので。何か問題があると、自分で解決しなきゃならない。どうしてもダメならフルリセットして作り直し、ってなことになっちゃう。これは、スマートフォンの宿命といわざるを得ない。
もうね、こういうのをキャッキャして楽しめる歳じゃないんですよ、私(苦笑)。単に、めんどくさいなぁ、不便だなぁ、としか感じなくなっちゃった。さてそこでフィーチャーフォンを久々にメインとして手にとって見ると、その便利なこと。
「余計なことが出来ない」と言うのは、一つの利点、特長ですよ。その余計なことをさせないように、アプリに関してはキャリアがしっかりと検査しているし、そのインターフェースの実装推奨仕様もきっちりとしているので、だれが作っても同じような使い勝手で戸惑いが少なく、とにかく楽チン。
かといって、出来ること自体は、スマートフォンに劣るどころか、便利な機能の多くはスマートフォンでは実現できないことのほうが多いくらい。メールの送信は独自プロトコルのため瞬時だし、ブラウザの起動も一瞬、動作も軽い。カメラもハードキーが当たっているので画面を見ずに起動できるし、閉じたままでも状態を確認できるサブディスプレイもあるし。マナーモードも一発だし折りたたみなので面倒な画面ロックなんてないし。
とにかく、どの機能についても、キャリアがサービス満足度向上のために徹底的に練りこんでいる。端末はキャリアの「顔」、その顔としての使い勝手を責任を持って練りこんでいる。それに比べると、スマートフォンは、確かにキャリア独自のインターフェースをかぶせたものもありますが、本当の「顔」はそのマスクの下。そしてその素顔は、キャリアのサービスのために洗練されているのではなく、どんなキャリアでもどんな利用者でも平均的な使用感が得られるように作られている。良くも悪くも。ってことは、キャリア独自のものよりも使用感のよいものもあれば、悪いものも出てくるわけです。そして得てして、悪いものほどネットワーク的に「一般的な機能」であることが多いんですね。
と言うのは簡単で、一般的なネットワーク機能というのは、どのキャリアでもサービスされている可能性の高いもの。と言うことは、どのキャリアで使ってもそこそこの使い勝手を実現しなきゃならない。だから、使い方を限定して使い勝手を向上させるより、ほどほどの使い勝手でもどのキャリアでも確実に動くことを追求する傾向が高いわけです。そうなれば、キャリアが自分のネットワーク機能に特化して練り上げたものにかなうわけが無いんですね。
そんなわけで、枯れた爺にとっては、フィーチャーフォンの楽チンさは、再体験してしまうともう離れられないのです。いまさらスマートフォンはねぇよなぁ、って感じ。実はHybrid W-ZERO3に関しても、既に別のフィーチャーフォン型ジャケットを入手してW-SIMを入れ替えて使っていたりします。
と言うことで、スマートフォンブームがようやく始まったところで、私は一足お先にスマートフォンのめんどくささに飽き飽きしてきてしまっている、と言うお話でした。あ、メインじゃなければ、遊び用に使うことには全く抵抗感はないので、今後はその方向です。では。
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WILLCOMは安くて声の通りがよかったので使ってました。
PDFの価格が下がったのでWILLCOMからはなれました。
WILLCOM数万減というのは、それだけスマートphoneへの乗換え組がいたのでしょう。