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2012/3/29 10:00 · 技術動向

先日のLTEの各社プランまとめを書いたところ、LTEがらみのご質問をいただいています。あまりボリュームがなさそうなのでまとめて。

Q.

LTEはやたらと消費電力が多い(バッテリ持ちが悪い)みたいですが、なぜでしょうか。

A.
しょっぱなからLTEマイグレーションとは関係ないですが、端末がみんなLTE化してしまうと気になってくるのがやっぱりバッテリー。どうも、ドコモのLTEスマホはバッテリ持ちが悪いと評判(?)のようです。

これにはいくつか理由があると思います。まず一番単純な理由は、新しい技術だから。WCDMAが出始めた時も、連続待ち受け50時間なんていうスペックの端末があったくらいで、とにかく新しい技術はこなれていないがためにデバイスの消費電力が高めになってしまうことが多いですね。これは、ベースバンドチップの作りがちょっとずつ改善していって徐々に落ち着いていくことになると思います。

もう一つは、ネットワークパラメータがまだこなれていないこと。OFDMAのセルラーという全く新しい仕組みなので、どんなリソース配置にし、どんな間欠受信間隔にすればバッテリ消費を抑えられるのか、という点のノウハウがまだまだ足りないと思われます。たとえばリソースのスケジューリングだけをとっても、バルクで同じスループットを出すにしても、狭いリソースを連続割り当てした方が良いのか、大きなリソースを断続割り当てした方が良いのか、どっちの方が端末のベースバンドやRFの負担が少ないのか、というのはこれから探っていくことになるでしょう。まだまだしばらくはこういう状態が続くはずです。

まだ今のところはドコモ的にはパフォーマンス優先の設定にしてあるっぽいので、もう少しLTE加入者が増えて、パフォーマンスを突き詰めてもしょうがない、くらいに落ち着いたら、もうちょっと消費電力の少ないパラメータやアルゴリズムに変わってくるのではないでしょうか。スマホのように時々起きてちょこっと通信、みたいなやつがいることも考えて、条件によりスリープタイムアウトを超短くする、みたいなカスタマイズもできるようになるでしょうし。バッテリ持ちが悪いのは、発展途上だから、ってことで、一つ。

Q.

KDDIのLTEはグローバルが期待できないと書いてありましたが、KDDIからLTE iPhoneが出ることは期待できないのでしょうか。

A.
現状では難しいと思います。もちろん、iPhone自体はマルチテクノロジ対応となっていくので、これまでと同じくKDDIからはCDMA2000ベースでリリースされることは間違いないとは思いますが、LTEとなると、KDDIの持つ田舎バンドに対応する可能性は低いと思います。

一つ、参考になる情報があって、それは、先日出たLTE iPad。LTEに関しては、対応するバンドを大きく絞り込んでいます。それは、LTEの周辺不要発射があまりに大きいため、安く済ませるには特性の鋭いフィルタをかけざるを得なかったからと思われるのですが、AT&T向けが700帯+2100帯、Verizon向けが700帯のみ、という形。しかも700帯はAT&TバンドとVerizonバンドはほぼ隣り合っているのですが、明確に対応バンドを分けています(AT&T向けはVerizonバンドでは動かない)。これは、両バンドを同時にカバーできる高性能フィルタがコスト的に採用できず、特性の鋭いフィルタをシフトして使っていることを示唆しています。

それぞれが1億加入を持つ米国がこうですから、日本ローカルのKDDIバンドとなると、対応さえしないでしょう。ドコモと隣り合っていますが、上と同じ理由でドコモとKDDIの両対応は難しく、850対応フィルタをドコモ用シフト、KDDI用シフト、と使い分けた専用ハードウェア、ということになってしまいます。さすがにせいぜい3000万加入のキャリア向けに専用ハードを用意する、ということはありえなさそうな気がします。さらに言うと、日本の850帯は世界で最も性能規定が厳しいため、世界中の端末屋さんから嫌がられています。同一ハードのグローバル展開で低コスト、という戦略のAppleが、この超コスト高バンドに対応する可能性はかなり低いはずです。

ってことで、国内でLTE iPhoneをゲットするなら、今のところグローバルバンドをLTEに使っているドコモが第一候補、という感じになりそうな気がします。

ところで、この話をするとちょっと詳しい人は「Band26~」と思われるかもしれませんが、私の知る限り、あの新バンドに関しては、「あー、あの使い物にならないゴミバンドね」という反応しか聞いたことがありません(笑)。低周波数帯で幅35MHzで上下ギャップが10MHzしかないとか、何の冗談かと(笑)。

Q.

国際の2.5/2.6Gのうち日本では2.5Gを使っているみたいですが、2.6GHz帯の残りとかって日本では割り当てどうなるんでしょう。

A.
今のところ衛星通信に使っているようなのですが、2630~2655を使っているモバHOがサービスを終了したので、そのうち空くかもしれません。と言っても、同じ帯域・同じ衛星で韓国事業者がまだ使っているということもあって、まずは韓国での使用が終わらない限りは全く身動きができません。またそれが終わって空いたとしても、15MHzという半端な帯域なので、そのすぐ上の別の衛星通信帯域が空くまでは使いにくいかもしれませんが。

ここに関しては、WiMAXで使っている2595~2625に対して5MHzのガードバンドを挟んで隣接しているわけですから、ここを活用するとするなら、そこを全部きれいに均して、2595~2645までの50MHzの大きなバンドにして再活用する、という感じでしょうか。TDDの隣接を違う事業者同士でやるのはあまり現実的ではないので、UQにこの50MHzを全部任せるのが一番効率がよさそうです。たとえば、追加の20MHz分はTD-LTEじゃなきゃダメ、ってことにして、WiMAXの上下プロファイルとうまく合致するTD-LTEプロファイルで同期運用させ、ゆくゆくは全帯域をTD-LTE化させることを条件に、みたいな形が再利用の道筋としてはよさそうな気がします。

って感じで、また質問があったらこんな感じでやりますのでよろしく。

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2012/3/29 10:00 · 技術動向 · 2 comments
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2 Comments to “LTEに関する質問に答えてみる”

  1. […] 前にもLTEの質問に答えるの回である程度なぜバッテリの持ちが悪いのか、という話は書きましたが、一方で、この「両待ち受け説」には全く触れていませんでしたね。というかそんな説があったのか。 […]

  2. […] その辺のことについて書いてる人も居るから一度読んでみると良いかも http://wnyan.jp/3130 454:SIM無しさん:2012/05/24(木) 14:46:58.40 ID:tRqppu23:454 >>451 […]

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