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そうそう昨日ちょこっと書いたのですけど、アナログ停波がもう間もなくですね。ずっと先の話だとぼんやり思ってたのに、後一ヶ月しかない。びっくり。

テレビ放送とはいえ電波オタク的には一大イベントですからね。何十年?60?年くらい途切れることなく送信され続けてきたテレビ放送波が全国で一斉に(一部除くけど)恒久的に停まる、ってことですからね。

アナログテレビ放送はその名のとおり、アナログ変調を使っています。アナログ変調は、言ってみれば「電波の性質そのものを情報として送る」と言うものです。たとえば強弱とか周波数とか。ってことは、わずかな外乱であっても、情報は確実に変化してしまい、またそれを取り除くことも出来ません。

一方デジタル放送では、デジタル変調をします。情報は0/1のビット列として準備され、量子化された電波の性質に対して割り当てることで伝送されます。強弱とか周波数とか位相とかが直接情報なのではなく、それらを量子化したものに対して一定のビット列を割り当てるわけで、その量子化幅に収まる範囲であれば外乱を受けても情報は変化しません。さらに、デジタルコーディングにより、一定量以下であればビット情報そのものが変化してしまっても変化する前のビットを推論できるようになっています。このため、デジタルは画質が良好で難視聴にもなりにくいとされているわけです。

ただ逆に、デジタルの場合、復調によるビット復元やコーディングによる補償でさえも復元仕切れなかった破壊ビットが出てしまうと、画質全体に破局的な影響を与えます。電波状況が悪いときに良く見る、画面の中に四角いゴミがついて、それが1~2秒の間ぼこぼこと生物のように生長したり移動したりする、いわゆるブロックノイズです。また、エラーの出た位置によっては、数秒の間画面が描画できなくなることさえあります。

逆にアナログはそういったことは起こらず、外乱がある場合は画面にぼんやりとした波が出たり砂嵐をオーバレイしたような画面になる感じだけど、一発破局みたいなことは起こりません。こういったことが、デジタルとアナログの重要な違いなんですね。

ぶっちゃけ、デジタルは画質も良いし電波が比較的弱くても高画質を保てるという利点がある代わり、ある一定以下の電波品質だととたんに見られたものじゃなくなるんですよ。要するにバルクの電波品質に対する画質の変化も、デジタル的な遷移をしてしまう。だから、もし万一、ほんの数メートル離れたところで計測してもデジタルが正常に視聴できるレベルなのに実際にアンテナを建てられる位置ではわずかに「閾値」を下回ってしまう、と言う場所があると、公的な調査では「視聴可能」と結論されつつ実際には難視聴になってしまう、と言うことが起こりうるわけなんですよ。

えぇ、私の家がそうなんですけど。

元々私の家はアナログ難視聴で(近所の変電所のせいで)、難視聴対策をしてもらってた地域。しかし、デジタル化に当たって再調査したところ「デジタルであれば難視聴にならないと分かったので難視聴対策ケーブルは引っこ抜きます」と宣言されました。

ところが、(自腹数万円かけて)アンテナを建ててみたところ、映らない。いや、映るんです、一応。でも、数分に一度、かなりでかいブロックノイズを食らうような状態。本当に映るか映らないかの閾値ぎりぎりのところにいて、それこそ風が吹いたとか車が通ったとかそんな些細な出来事で映らなくなるようなレベル。東京タワー方向に変電所があるためその影響なんですが、逆に、全く別方向、東京タワーとは方位角で30度もずれているような近所のマンションを狙っても似たような品質で映るんです。要するに、マンション壁による反射波を受けても同じと言う程度の品質なんですよ。

さすがにありえないと思って難視聴対策しているところ(東京電力様!)に頼んでみたんですが、「デジタル化したので難視聴はありえない」の一点張り。近くの路上測定ポイントでは確かにデジタル視聴可能閾値を何とか上回っているので、文句も言えない。と言うのが去年の今頃のやり取り。

そんなわけで、アナログが停まると同時にケーブル再送信も停まり、我が家は地上波をほぼ見られない状態になります。いや、ブロックノイズを我慢しながら見るとか言う選択肢はあるっちゃあるんですけどね。

スカイツリーからの送信が始まれば、大丈夫なんですよ。送信位置が変電所に全く被らなくなるので。なので、スカイツリーに期待なんですが、アナログ停波からスカイツリー以降まで半年もあるとか、もう、いろいろと移行プランの設計ミスをしてますよね。普通は同時でしょう、こういうことは。まぁ、デジタルで東京近郊で難視聴になるなんて想像もしてない方々が設計しているのでしょうね。

ってことで、光を引っ張るなら、デジタル再送信をやっているところが良いなぁ、と言うことで、フレッツが選択肢に上がらざるを得ない。と言うことでかなり前からフレッツを検討しつつ、KDDIには何度かデジタル再送信サービスしないのーと要望を送ってたんですけど、ガン無視。

そんなことをしてたら、やはり「再送信継続お願いしますだー」と何度も頼んでいたケーブルテレビのほうから、月額数百円でデジタル再送信だけのサービスを、旧難視聴エリアの人限定で始めますよ、とDMが来まして。要するに私の家と同じような難視聴がエリア内に多発していたんでしょうね。東電補償は打ち切られたけどケーブルテレビが救済策として自前で始めることにしたみたい。スカイツリー稼動まではこれでお茶を濁すしかなさそうです。

アナログ停波で、私の家のごたごたよりもはるかに大きな影響を被る人が多発しそうな気がします。と言うような一大イベントであるアナログ停波。しっかり追っかけたいと思います。でわ。

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1 Comment to “アナログ停波まで一ヶ月!!”

  1. 唄う電車

    『デジサポ』に相談してみては?

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