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2016/11/16 10:00 · 事業考察

これはもう何度も似たようなことを書いたと思うんですけどね、端末販売ガイドラインについて、そもそもの勘違いがあるはずなんです。

有識者会議でいろいろと議論した結果、「端末販売0円はダメ」って結論が出ました。うん、それはいいですよ。そういうやり方も当然あるよね、と。

だけど、そもそもの目的を忘れて、「0円ダメ」って文言だけが一人歩きし始めちゃってる現状を、どう思っているのか、ってこと。総務省の人たちが。「自分は有識者じゃないので文言どおりにしか運用できませーん」なんてアホなことを言ってるような気がするんです。

そもそも「0円ダメ」の結論が出る前提ってのは、端末を頻繁に買い換えたりキャリアを頻繁に乗り換えたりする人とずっと使っている人の間の著しい不公平、って所から来てるんじゃないですかね。もう少し踏み込めば、既存ユーザの「上がり」を販売にぶち込むことで、MVNOなど新規参入組に対してあからさまに有利な条件で販売できてるのはずるい、ってところ。

それを是正する一つの案として「0円ダメ」ができた、それは理解できるんですけど、運用がボロボロじゃないですか。1円に変えてみたりポイントバックに変えてみたり商品券に変えてみたり固定回線側の割引に振り替えてみたり、あの手この手で「え? 0円じゃないっすけど?」ってやられてるじゃないですか。運用してみて、これじゃどうにも上手くいかない、と、すでに露見し始めているわけです。だったら、そもそもの目的に立ち返って、どんな風に運用すべきかを、ちゃんと頭を使って考えなきゃ。あなたに言ってるんですよ、総務省の役人さん。

販売価格そのものを統制することは、そもそも自由市場っていう建前がある以上、無理があるわけです。でも、元々の目的は「不公平を無くそう」でしょう? 販売価格を統制しよう、じゃ無いんです。だったら、MNPと新規と機種変更の価格差はダメ、とか、合理的な理由無く特定端末を大幅値引きするのはダメ、そんな風にルールを変えるべきなんです。

確かにこのやり方は、多分回りくどい。価格差を認めない→両方0円を実施しても採算がとれなくなる→両方それなりの価格になる、っていう感じになるんですけど、ただ、この「合理的な理由の無い不公平を認めない」ってのは、現行の法律の枠内で取り扱えるルールなんですよ。景表法でもいいし事業法でもいい。省令かなんかで指定しさえすればこれを禁止できる条文がちゃんとある。頭を使って運用すれば、今の困った状況を打開できるはずなんです。

要するに、もう少し頭使えよ、ってこと。総務省の目指すところそのものには私も大賛成なんです。ただ、「0円ダメ」の金科玉条に縛られすぎ、ってことなんです。もうちょっとがんばってね。

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2016/11/16 10:00 · 事業考察 · (No comments)
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