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2011/7/15 10:00 · ひとりごと, 技術動向

そういえば先日、某カメラ屋で、最近発売された、eインク採用の書籍リーダを触ったんです。やっぱり、長時間使えるってことと直射日光下でも読める、自発光しないので目に優しい、などなどから考えて、長時間の読書にはeインクしかないよな、と思っていて。で、最近いろいろ出てきているっぽいので、じゃぁ目に付いたのだけ触ってみますか、ってことで。その触った感じを、Kindleユーザ視点で。

まず、auのbiblio leaf。なんとなく実機が置いてあったので触ってみたのですが。えー、これ、何をどうしたらこの状態で発売しようなんて話になったんでしょう。画面描画をはじめあらゆる動作がびっくりするほど遅い。とてもじゃないけど、日常ユースには耐えない。ありえない。使えない。

正直、国内書籍を気軽に買って読んで、ってことを考えたら、biblio leafは結構ランキング上位の候補だったんですよ。Kindleはなんだかだで国内対応はなさそうだと思うと、じゃぁ国内書籍を気軽に楽しもうと思ったら、単独でエリアを気にせず使える候補はこれしかないと思ってた。んですが、実際に触ってみて、瞬時にランキング圏外行き。

あれですね、最低限、Kindleくらいは触ってから作ってるだろうと思ってたんですが、甘かったですね。Kindleなんてこれっぽっちも触ってないですね、あれ作った人。「eインクはページめくりが遅い」と言う一般評価だけしか知らないから、あの激遅描画で満足しちゃった感じ。確かにKindleの描画も遅いですよ。だけど、限度ってもんがありますよ。Kindle3の話ではありますが、やっぱり描画が遅いなりにも、最低限ストレスを感じさせないところまではブラッシュアップされてますから。残念ながら、biblio leafはその最低限に到達していませんでした。売れてるって話は聞かなかったけど、ありゃぁ売れませんよ。店頭で触った瞬間にありえないって投げ出すレベル。Kindleでeインクの特性に慣れている私でさえそうだったんですから、一般の人には見向きもされないでしょうね。

ソーラーパネルでバッテリー補助とか面白いアイデアはついていたんだけど、担当者のレベルが低すぎたのが災いでした、って感じ。あの商売をもう少しでも続けていくつもりがあるのなら、今の製品を即座に販売停止して、次のモデルを投入しないと、ほうっておくとどんどん悪評だけが広がっていくと思いますよ。良く考えたほうが良いですよ>KDDIさん。

ってことで、UIの使い勝手とか対応フォーマットとかを評価しようと思ったらそこまでたどり着けませんでした、のbiblio leafでした。

さて次に、ソニーのReader。もうそのものずばりのネーミングで。biblio leafのあんまりな出来にがっくりしながら触ってみると。こっちは、かなりサクサク。Kindleと同程度か、やや超えているくらい。コンテンツを直接画面タッチで選べるのも、上下左右カーソルキーでポチポチ選ばなきゃならないKindleよりも使い易いくらいです。

中間色の表現も上手そうで(この辺はどっちかって言うと書籍ファイル側で頑張ってるのかも知れませんが)、結構きれいな表示でいろんな書籍を楽しめそうでした。また、サイズも、結構コンパクトに感じます。厚みが割としっかりしているのが、逆にコンパクトさを感じさせている感じでした。

ただし。ページめくりが、画面タッチか、下のほうの左右キーでしか出来ないんですね。どっちも、どちらかの手で本体を支えた状態ではその手では操作できない。つまり、100%、両手操作が必須ってことです。Kindleは、左右両方の表面からサイド面にかけて斜めに押せるページめくりキー(かなりでかい)がついていて、片手で持って片手でページめくりが、進むも戻るも自由に出来ます。電車でつり革持っている状態で気軽に本が読める。抱えるように持ってもつまむように持っても、どういう持ち方でもページめくりに不便することはありません。残念ながら、Readerはそういった配慮が皆無です。どうやっても片手だけで読書をすることが出来ません。

なかなか惜しいところまでは行ってるんですけどね、こっちも、しっかりと実際のユースケースを詰めきれていない感じ。電車内で立ったまま文庫本を読むためにあごでページめくりできるグッズまで売られているご時勢だというのに、「莫大な数の書籍をいつでも持ち歩ける」と言う「モビリティ重視派向け端末」のはずなのにも関わらず、最もポピュラーなモビリティ手段である電車つり革モビリティを完全に無視って、どういうことなんでしょうね。

その他のeインクタイプは残念ながら展示が無かったので2機種だけですが、日本の電子書籍は、まだまだ広がりそうにないですね。そりゃ、スマートフォンなどのサクサクインターフェースでの読書は確かに拡がりつつありますけど、多分、本当にじっくりと読みたい長時間読書派は、スマートフォンでは取り込めないと思います。ぶっちゃけ飛行機で10時間以上飛んでいてバッテリが持つ、と言うのは私としては最低限の要求だし、似たような要求を持つ「本読み」は多いはず。今は、今まで読書にほとんど時間を費やしていなかった裾野層が気軽に読書に入れるからと言う理由でスマートフォンベースで徐々にライト利用層として入ってきている状態。そこが飽和したとき、では本当に読書を趣味とするボリューム層を取り込めるか、と考えると、今の端末たちではいまいち役者不足が目立ちます。

ぶっちゃけ、Kindleが、電子読書端末としてはあまりに飛びぬけている。これでタッチ操作にも対応すればいいんだけど、と言うくらい(出るというウワサもあるけど)。と言うことで、Kindleの日本書籍対応をすごく期待するんですけど、こればっかりは、日本のゆがみまくった出版利権が、ねぇ。音楽も書籍も、グローバルでやっているコンテンツベンダをみていると、ものすごく気をつけて日本だけには触らないように苦心しているのが分かるんです。日本だけは触ると死ぬ、くらいの避け方。何とかならんもんですかね。

関係ないところに話が飛びましたが、eインク書籍リーダの店頭インプレッションでした。でわ。

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2011/7/15 10:00 · ひとりごと, 技術動向 · 2 comments
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2 Comments to “eインク端末を店頭で漁る”

  1. TAMU

    SonyのReaderを持ってますが、片手で持ちながら操作可能ですけど?
    左手で持つなら、左の手の親指でボタン操作可能ですし、右手で持つなら右親指による画面操作で操作可能なはずですが?
     わしづかみしているから片手では出来ないというのならわかりますが、そこまでしないと安定しない重さではないとおもいますが。

  2. コメントと間違えてメール送信フォームで送ってしまいました…(´・ω・`)

    Kindleにタッチはいらないですねー。
    手の油が多い人間には辛いです。べとべとの画面で書籍読みたくはないですから。

    まぁ、ハードキーも残してくれるのなら全然構わないんですけど。

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