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2011/7/1 10:00 · ひとりごと

先日、ちょっと車のデザインの話をしていて、と言うのが、車で都内をフラフラと走っているときに、やたらとフランス・イタリア車と遭遇する日があったもので、そのときに、「どうしてフランス・イタリアの車はあんなにカッコイイんだろうね」と言う話になって。

カッコイイ、ってのは、大抵は「個性的」と言うところに結びつくわけで、つまりそれ以外の日本車が、どれを見ても、「同じカタチ」なんですよね。どのメーカもどのタイプも、結局は同じようなところにデザインが落ち着いちゃってる。ところが、アルファロメオとかだと、車としてのカタチはほぼ同じはずなのに、なぜか「おぉっ!?」と言う感じで目を引くんです。単に珍しいからじゃなくて、それを言ったら日本車でも全然売れてない超レアな車なんていくらでもありますけど、そういう車でさえ全然目に留まらない、あ、そういえばあんな車もあったよね、くらいで、つまり単に珍しいってんじゃなくて、カタチそのものに何か周りとは違う空気がある、そんな感じ。

でそのときになんとなく言ったことが結構真実に近いんじゃないかと思って。多分、日本とイタリアとかだと、車のデザインに対する考え方が違うんじゃないかと思って。と言うか「重視するものをどこにおくか」と言う意味で、多分言語とか思考形態とか、もう、そういうレベルで違うんじゃないかと思って。

「よーしデザインを重視した車を作るぞー!」ってとき、日本のメーカは最初に何をするでしょうか。多分真っ先にデザイナーを呼んでくるんです。デザイナーにカッコイイ個性的な車の形をデザインしてもらう。良し出来た、となったら、それを実現するための機構・製造の設計を始める。で、デザイナーの形を実現していくわけです。

多分、イタリアとかは違うんですね。最初に、もちろんデザイナーも入るんでしょうけど、まずは車としての機能を実現する形を作っちゃうんだと思うんです。そして、出来上がったところで、それに対してデザイナーが個性的なデザインを盛り付けていく。そんな感じだと思うんです。

「デザインを重視する」って言ったときに、じゃぁってんで短絡的に「デザイン」工程を一番最初に持ってくるのが日本の思考方式。でも、イタリアとかフランスとかだと、多分、「デザイン」工程を一番最後に持ってくるんだと思うんです。

最初にデザインをすると、そこから機能を実現していく中でそれがどんどん丸め込まれていくんですよ。あー、ここはこんな丸みって言われたけど、どうしてもこの部品を入れなきゃなんないからちょっと出っ張らせてもらおうか、あ、こっちはこのくぼみが機構に干渉するからくぼみを減らして、とかなんとか。そうやって出来た車は、多分、最初に言ったように「どれを見ても同じカタチに見えちゃう」状態に落ち着いちゃう。本物のデザインは逆で、最初に必要な機能を全部盛り込んだカタチを最小限で作る。そこに対して、機構や部品配置に干渉しないようにデザイナーがカタチを作りこんでいく。デザイナーが思い描いた個性的な形がダイレクトに商品になる。この辺の違いがある気がするんです。

長々と車の話をしましたが、やっと本題に入りますと、ケータイもそうだと思うんです。個性的でカッコイイデザインを作ろうと思って最初にデザインに凝っても、作りこんでいくうちにどうしてもケータイとして妥協できない機能の実現のためにせっかくのデザインを崩していくことになるはずなんです。いや、某KDDIの某iidaとかのことを言ってるんですよ。デザインケータイっつって、どう見ても、ありきたりな保守的なカタチのものばかりじゃないですか。多分、作り方を間違えてるんですよ。

最初に最低限の譲れないものを機能として実現し、そこにデザイナーがカタチを盛っていく。当然、デザイナーには、デバイスや無線通信や製造工程に関する高度な知識が必要です。変えてもいい配置と変えてはいけない配置を見抜けなければいけない。作れる形と作れない形を判断できないといけない。だけどそうやってデザイナーが作り上げたカタチは、そのままダイレクトに商品になる。これが本当のデザインケータイ。デザイナーが最後の工程で自分を表現したものがデザインケータイ。だと思うんです。

いやこんなことを言うのは、要するに最近のケータイがどれも似たり寄ったりでつまんないからなんですけどね。面白い、手にとってみたい、と思うケータイをもっとたくさん作って欲しくてこんな一言を書かせていただきました。でわ。

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2011/7/1 10:00 · ひとりごと · 2 comments
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2 Comments to “デザインケータイの作り方”

  1. rawpepper

    > 「デザインを重視する」って言ったときに、じゃぁってんで短絡的に「デザイン」工程を一番最初に持ってくるのが日本の思考方式。でも、イタリアとかフランスとかだと、多分、「デザイン」工程を一番最後に持ってくるんだと思うんです。

    えっと、僕の聞いた事があるのは、イタリアも日本も大して工程の順番は違わなかったと思いました。
    # 聞いたところだけの話なので、他は違っているのかもしれませんが…

    日本のが面白くないのは多分に製造工程の都合による物が多いようです。

    とにかく今の日本のクルマ作りはコスト最優先。

    なので、あんまりとんがったデザインで作っても、
    こんな張り出しはプレス出来ん!! とか、組立に時間が掛かる!! だとか…

    初期デザインはカッコいいの多いんですがねぇ。

    フェラーリだとかアルファだとかは数作らなくても良いので…

  2. ここは酷い名誉市民ですね…

    ヒトラー、まだ名誉市民? 出身地オーストリアで波紋 – 47NEWS(よんななニュース) http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011070501000501.html この手の話は一杯ありそうだな たしかWW1に参戦するも講和会議に呼んでもらえなくて 結果的に書類上はWW1とWW2を同時に戦ってた国あるよな…

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