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[2026-01-30]

楽天案外面白いことするのよね(⤵️続く)

📌楽天モバイル、「Rakuten Cloud」上で稼働中の5Gコアネットワーク向けアプリケーションで「E-Cores 搭載 インテル Xeon 6 プロセッサー」の性能を商用展開に向けて検証

https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/media/2026/0129_01/

✏楽天モバイル、5Gコア商用展開に向けIntel Xeon 6の検証完了。ネットワークの効率化と省電力化を推進。

📅2026年1月29日

ちっちゃいコンテナたくさん作ってスケールアウトしやすい仕組みにするぞーってのは昨今の汎用アーキテクチャベースのネットワーク機器のトレンドでもあるんだけど、Ecoreで動かすレベルのマイクロサービスにするのは面白い。もちろんサービス間通信の増とか収容の確率的非効率とかの分割によるオーバーヘッドは出てくるんだけど、例えば、究極的にはユーザ一人に一個コア割り当てればいいよねレベルまで行くと、また違う世界が見えてくる気がするんですよね

そんな妄想

[2026-01-30]

元締めがエリクソンというのが気に入らん(笑)(⤵️続く)

📌NTTドコモ、国際連合体「Aduna」と提携しネットワークAPIを世界市場へ提供開始

https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2026/01/30_00.html

✏5Gなどの通信機能を世界共通APIで提供する連合体「Aduna」に参画し、アプリ開発の効率化を推進。

📅2026年1月30日

なんとなくadunaは見てたんだけど、案外出来ること少ないんですよね。

とりあえず電話番号認証くらいしか使い道無さそうで。

なんかこう、位置情報とかデータ利用量とかローミング状態とかベアラ毎のIPアドレスとかそういう回線状態の情報を取れるようになったりするといろいろ使い道が思いつきそうなんだけどなあ

でも元締めがエリクソンだからたぶん利用量クソ高い(笑)

[2026-01-30]

ポストの整形の自動化やってるんだけどなかなか型が定まらず試行錯誤中。

最終的にはニュース読んでコメント書いたら自動で投稿してくれて週に一回まとめてブログ側に載せるくらいまでやりたい。

grokのapiて無料では無いんだっけ?

[2026-01-30]

新アーキの先駆者DeepMindの新アーキテクチャ……? ん? ↓↓コメント下

📌Google DeepMind、ゲノムの98%を解析するAI「AlphaGenome」公開

https://innovatopia.jp/healthcare/healthcare-news/79069/

ゲノムの非コード領域を精密に解析し、難病の治療法発見を支援。AIによるバイオ医学の新たな地平。

📅2026年1月28日

なんか、規模的にLLMの亜種の香りがするぞ(笑) 遠い自己アテンションに弱いとかも(笑)

ちゃんとモデル化してるのかな?

DNAだと折りたたみ時にめっちゃ遠くの塩基とかエピジェネの影響受けるとかの報告もあるし、ちょっとまだ規模が足りない感。

そもそもほぼカオス状態の折りたたみ構造のモデル化してるかも分からんけど、まあそこは機械学習パワーでそのまで含めた変位予測とかするんだろな〜

[2026-01-30]

ホログラムってよく言われるけどほんとに要るのかなあ ↓コメント下に続く

📌世界初、Beyond 5G/6Gで伝送可能なカラーホログラフィック動画像の高効率圧縮方式を開発

https://www.kddi-research.jp/newsrelease/2026/012901.html

膨大なホログラムデータを100分の1以下に圧縮。6G時代の立体映像リアルタイム伝送を実現する新方式。

📅2026年1月29日

なんかふつーのメガネ使うタイプの動画でさえ笑えるほど早く廃れてるやん。もう映画館くらいでしか見ない ユーチューブだと見つけるのに苦労するレベル なんのためにXREAL買ったと思ってるんだよ(私怨)

ホログラムはエンタメレベルではまず需要無いと思うんだよね

遠隔手術の視野の深さを正確に伝えるとかそっちだと思って、だとすると、無線じゃなくて有線なんだよね

という感じでこの辺の動きにはいろいろとチグハグさを感じてる

まあ過去幾度となく「推し」を潰した「逆神」無線にゃんの言うことなので、逆張りオススメ(笑)

[2026-01-29]

📌楽天シンフォニー、「O-RAN コンフォーマンス認証」および「O-RAN 相互運用試験(IOT)バッジ認証」を取得

正直に言う。私ORANが全く分からん。

基準も仕様も明確なのに結局「推奨の組み合わせ」でしか高パフォーマンスで動かないとかそういう話しか聞かなくてあちこちにオレオレORANが乱立して結局プロプラ最強みたいな話なんじゃねみたいに感じて全く理解が進まない……

ちゃんと勉強しろって言われるんだろうけど、それさえも辟易するほど「ノイズ」が多くて……

https://t.co/1e8yIy89TR

O-RANアライアンスより製品の標準準拠と相互運用性を証明する認証を取得し、グローバル展開を加速する。

📅2026年1月26日

[2026-01-29]

証券窓口リアルに持たせたら地獄だぞ〜(笑)

📌ドコモショップでマネックス証券の証券総合取引口座の開設などの各種設定サポートを開始

https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2026/01/28_00.html

全国のドコモショップで、マネックス証券の口座開設や初期設定、アプリ操作などの対面サポートを開始した。

📅2026年1月28日

[2026-01-29]

なるほど、最悪プロプラでPoint to Pointになってもいいから特定ドメインを保護しましょうとかそういうことですね

わかった気がします

[2026-01-29]

そう言えばこんなんやってる。

📌「最終保障提供責務の導入等に伴う基礎的電気通信役務制度の在り方 二次答申(案)」に対する意見募集

なんかまだ2社しかいないから金額算定の見直しまでは踏み込めないのでまた次の3カ年で、という話ぽい

でも次3年待ったら結構メタル巻取り正念場な気も

https://t.co/EmgqSvJVJ1

電話やブロードバンドのユニバーサルサービス交付金制度(令和8年度以降)案に対する意見募集を開始。

📅2026年1月23日

[2026-01-29]

ほええ。

領海外ありなんや。

領海の外まで使える衛星はなんか制度違った気がしてたけど。

📌au Starlink Direct、国内接続エリアが約2倍に拡大

https://newsroom.kddi.com/news/detail/kddi_nr-902_4301.html

衛星とスマホの直接通信サービスエリアを約2倍に拡大。空が見える場所なら日本全土で通信が可能になる。

📅2026年1月29日

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[2026-01-28]

今見たら楽天もやらかしてるし……

東日本のDC?

📅2026年1月28日

🔎楽天モバイル一時通信障害 東日本6都県で発生し復旧

📌https://network.mobile.rakuten.co.jp/information/failure/

🖋️27日午後に発生した関東等での通信障害が復旧。決済や通話に影響。現在は正常に利用可能な状態を維持。

[2026-01-28]

NTT東日本のDC障害、チーバくんにも影響が……(笑)

いきなり落ちたら復旧たいへんそう

📅2026年1月28日

🔎県及び市町村のホームページが閲覧できない状況の復旧について

📌https://www.pref.chiba.lg.jp/dejisui/press/2025/sc20260128.html

🖋️NTT東DC電源不具合により千葉県内全自治体のHPが停止。今朝7時42分に完全復旧。

[2026-01-27]

https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2026/20260127_02/

数え役満どころか三倍役満やコレ……

  • 個人情報漏洩
  • 通秘漏洩
  • 誤認証(他社向け)
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2026/1/9 16:59 · 技術解説 · (No comments)

5GのTDDってやつ、真面目に追いかけ始めると「なんじゃこりゃ」ってなる人が多いと思うんですよね。スペック上はすごくフレキシブルだって聞いてたのに、いざ実運用の話になると「あれもダメ、これも制約」って話ばっかり聞こえてきて。というかそもそも、仕様書のボリュームがすごすぎて、どこから手を付ければいいのか分からないというか。今日はそんな、5GのTDDはなぜこんなにややこしいのか、というお話です 。

まずはちょっと昔の話、LTEのTDDを思い出してみますね。あちらの時間構造は、今思うとかなり素直だったんですよ。D(下り)、U(上り)、そしてその間に必ず挟まる「S(スペシャルサブフレーム)」というやつ。この「S」の中身は DwPTS、GP、UpPTS って決め打ちで詰め込まれていて、DからUへの切り替えは必ずここで吸収する、と仕様がはっきり主張していました 。LTEではフレーム構成が0番から6番までの7パターンしかなくて、切り替え点もその中の数パターンから選ぶしかなかった。つまり「決められた時間割」をみんなで守る、かなり型にはまった世界だったわけです。


ところが5GのNRになると、まずこの「スペシャル」という言葉が消えちゃいました 。代わりに「Mixed(ミックス)」とか「Flexible(フレキシブル)」なんて言葉が出てきます。切り替えのための特別な場所があるんじゃなくて、下りにも上りにもなり得る「余白」をあらかじめ作っておいて、そこをどう使うかは後で決めよう、という発想に変わったんですね 。で、その中のどこかを、上下のガードに使っちゃおう、と。実質的にやり放題。やり放題すると自分の首を絞めるわけですが。

ここでちょっとマニアックな中身を覗いてみますけど、NRのTDDって実は四層構造みたいな制御になっているんですよ 。まずSIB1というセル共通の情報で「絶対に守らなきゃいけない外枠」を決めます。周期の先頭から何スロットを下り専用(DL)にして、後ろから何スロットを上り専用(UL)にするか。これはもう好きな数字を入れていいことになっています。両脇から、DLの数とULの数を決めて。で、そのどっちでもない余り物が「Mixed」として残されるんです 。

で、その余り物の中身を実際にどう使うかを決めるのが、DCIという動的な制御です。SFI(スロットフォーマットインジケータ)を使って、スロットごとに、その中の各シンボルそれぞれが「ここは下り、ここは上り」と方向を指定できちゃう。わかりますか、シンボル単位ですよ? 無線送信の最小単位で、上り下りを制御できちゃう。これをあらかじめ(と言っても直前の下り制御信号ですが)送っておくことで、このシンボルは唐突に上りに使っていいですよ、なんてことが出来るようになります。UEはそれを見て、その瞬間だけ無線機を送信に切り替えてデータを送れるわけです。超低遅延とか言っている意味が、ちょっと見えてきますね。

さらにミニスロットという仕組みを使えば、スロットの境界を待たずに好きな場所からその「スロットごとの内容」を上書きできちゃう。は、なんじゃそりゃ、なんですが、とにかく、事前の予約なかったんですけどここ、急に別用途で使いますね、こんなシンボルの構成になっちゃいますんで、みたいに上書きできちゃう(厳密には違いますが)。じゃあその時他のUE、特に、今データ送信したいんですけど、と思っていたUEとかはどうするのかっていうと、「知らん」が答え。一応Preemptionとかいう仕組みで一瞬時間を押さえるとか出来るんですが、もうそこはぶつかってもしゃーない、くらいの割り切りをしています。まさにやりたい放題というか、仕様の上ではほとんど何でもできる自由を手に入れたわけです 。

じゃあ何でもできるかというと、現実の大人の事情がそうはさせてくれないんですよね 。特に日本みたいな環境だと、同じ周波数の隣の帯域に別の事業者がいたり、そもそも同じセル内にLTEが混ざっていたりします。もし自分だけ勝手に上りと下りのタイミングを歪めてしまうと、隣の事業者に致命的な干渉をぶちまけることになってしまう。これがクロスリンク干渉ってやつですね 。

ちょっと考えてみてください。TDDって、言ってみれば、一本しかない車線を、行きの車と帰りの車が共有している状態です。あれですね、工事中の片側一車線の道路。信号がついてて、あっち行きとこっち行きのタイミングを制御している状態です。車線一本だけでその中を猛スピードで車が走るわけですから、なかなか怖い。ところが、そんな片側一車線が、隣にぴったりくっついてもう一つ置いてあったらどうでしょう。こっちがあっちに向かってビュンと走ってる時に、正面から猛スピードで車来たら、めっちゃ怖いですよね。実際には車線が分かれてるからぶつかるわけないと分かっていても、めっちゃ怖い。そんなわけで、隣り合ったTDD同士は、正面衝突するようなタイミングで信号を青にするのやめましょう、ってことになってるんです。ほんとにぶつかる可能性はかなり低いにしても、そのリスクはやだよね、ってことで。なので、隣り合った周波数を持っている事業者は、お互いに、TDDのDLとULのタイミングをある程度合わせることにしています。加えて、LTEの遺産がまだゴロゴロしてる。

だから日本の商用網でよく見かける DDDSU(15kHz)とか DDDDDDDSUU(30kHz)なんて構成は、NRが一番やりたい形というよりは、LTEのスペシャルサブフレームの位置を避けつつ事業者間でも干渉しないように、なんとか衝突しないように調整に調整を重ねた結果の産物だったりします 。本当は自由に踊りたいのに、周りのLTEという基準に合わせて盆踊りを踊らされているような、そんな切ない状況なんです。

そうなると、5Gの目玉である超低遅延(URLLC)も、商用網ではなかなか本領を発揮しづらくなります。URLLCの本質は「必要な瞬間にだけ時間を歪める」ことなのに、隣の事業者と時間構造を完全に共有しなきゃいけない環境では、その歪み自体が他者への迷惑になっちゃう。事前調整なしの割り込みなんて、隣近所と仲良くやっている環境ではまず無理、という話になっちゃうわけです。

そこで俄然注目されているのが「ローカル5G」だったりします。自分たちだけの独立した周波数を持てるなら、他事業者に気兼ねすることなく、時間割を用途に合わせて最適に設計できる。DL直後に即座にULを配置するような、NR本来の柔軟性をフルに使い倒せるわけです 。ローカル5Gが注目されているのは、単に閉域だからというだけじゃなく、この「時間を誰にも邪魔されずに支配できる」という構造的なメリットがあるからなんですよね。

もちろん、これはまだ通過点にすぎません。6Gに向けては、事前に時間構造を固定するんじゃなくて、リアルタイムにもっと知的に協調して時間を分け合うような仕組みも検討されていつっぽいです 。無線システムの進化って、単なるスピードアップだけじゃなく、この「時間の支配権」をいかに制約から解放していくかの歴史なのかもしれません。

なのでね、現場で「Sスロット」と呼び続けている人がいても、それはそれでいいと思うんです。感覚はLTEから地続きですから。でも、その中身はもう昔とは全然違う。5Gの本当の凄さは、決められた枠の中でいかに「必要なときだけ、局所的に時間を削り出すか」という、階層的で緻密な設計思想にあるんですよね。そんな隙間に息づく柔軟性に思いを馳せると、少しはこのややこしい仕様書も愛せるようになるかもしれません。私は無理ですけど。

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2026/1/9 16:59 · 技術解説 · (No comments)

知ってるんですよ、私。

エリアマップで圏外になってるところ、たいてい電波届いてるんです。
だから、じっくりと確実に衛星通信できるところを見極めてるんです。

ってことで、au starlink directが始まっていくつか体験談が上がってますが、私はまだ様子を見ているのです。
いや、がっつり圏外の場所っていうと、東京に住んでると最低でも車で二時間ですよ。で、どうせ現地で車止められるところとか圏外になる場所とか探してさ迷うことが確定しているので、ほぼ一日仕事になるんですよ。知ってるんです。なので、様子を見ているのです。敵を知り己を知れば百戦ほにゃほにゃ。功遅は拙速にほにゃほにゃ。
てゆーかほんと後でも書くけど日本のキャリア頭おかしい。こんなとこまで電波飛ばすなよ。エリアマップで圏外なのに電波届いてるのほんと頭おかしい。衛星掴みたい人の苦労わかってんのか。そもそもエリ(中略)とかそういうね、人にも猫にも優しい社会を目指してほしいです。

閑話休題。

まあそういうことなんで、30年物の私のメイン番号をauに。ん? メインの番号はPHSとともに去ったのでは、って?

ふはははは、ばかめ、あそこで斃されたのは我が番号四天王でもたかが20年モノの最弱! 30年物の四天王がまだゴロゴロ残っておるわっ!

んなことはどうでもいいんですが、いくつかのレポートを見ると、思いのほか衛星と通信できるタイミングって限られてるっぽいですね。つながる時間とつながらない時間があるという話。なんとなく色々見てるとつながる時間は3割かそこらという感じです。え、600機も飛んでてそんなもん? と思うかもしれませんが、これって案外私の感覚とずれがないんですよね。

さてここで、衛星コンステレーションの話。衛星コンステレーションを図で書くとこんな感じです。

複数の斜め方向の軌道が、経度を少しずつ変えながら地球を囲むようにして展開し、その軌道上を複数の衛星がぐるぐる回っています。ついでに、地球も回っているので、常に斜め方向の軌道の位置が地上の経度と相対関係を変えているような感じです。なので、衛星をどのように制御しても特定地域を100%カバーし続けるようにするのは不可能です(いや、衛星の制御用推進剤が無限にあれば可能ですが)。そんなわけで、衛星の数が限られている以上は、統計的に衛星が見えるか見えないかという話になります。

加えて、衛星を利用する状況も影響してきます。低軌道の衛星は、大体仰角10°くらいで利用できるようになっています。つまり、地平線まで何も邪魔が無ければ、結構な時間、衛星が見えていることになります。衛星携帯電話のイリジウムなんてのもこの前提です。

一方、日本という国はちょっと頭おかしい国で、上記のような開けた場所は大体携帯電話でカバーできちゃってます。カバーできてないのは基本的に山間部。いや、この日本のエリアカバーの頭おかしいっぷりはほんと一度アメリカとか東欧とか行って確かめてみてほしいんですが(え)、ともかく、日本で衛星を使いたくなる状況ってのは次のような状況です。

なので、結構高い位置に衛星がないと衛星が使えません。ざっくり45°くらいの仰角で使うことになるんじゃないでしょうか。実際問題、地形は超重要なんです。なるべく開けた場所で電波が届いていないところ。でも開けたところだとたいてい遠方の電波受かっちゃうとかそういうアレでね。なので、日本で衛星使うっつったら、もう45°以上の仰角ですよ。じゃあそれってどのくらいの確率? っていうと、こういうの、公式は絶対書いてくれないんですよね。イリジウムも同じなんですけど。仰角10°くらいの最良条件で途切れなく使えますよっていう前提で、実際のことは何も言わないのです。

ということで、勢いで衛星シミュレータ作って検証しました。と言っても、軌道情報とかを厳密に入れるのではなく、軌道傾斜角、衛星数、衛星高度の三つのパラメータだけでモンテカルロ的にシミュレーションするやつです。コンステ内の衛星が軌道に従って運航しているとしてその位置が地上に対してどの位置にどのくらいの確率で来るかを計算した感じ。そのシミュレーションにプラスして、地上の任意の位置でその衛星が指定した仰角以上で見える確率を計算します。

傾斜角は53°という数字が出てきたのでそれ使ってます。Starlinkの直接通信衛星は現在600ほど、高度は500kmほどと言われています(たぶんちゃんと調べたらわかるけどめんどい)。サクッと結果をお見せします。

縦軸が仰角45°以上に衛星が1機以上いる確率。実際に45°以上で見える確率は3割前後で、これはいろんなレポートの感じと大体一致しているような気がします。たくさん飛んでても、実用的な角度で上を通る確率なんてこんなもんなんですよ。

さてここで私がちょっと気になってるのが、先日の楽天のAST衛星の発表です。
その中で、「S社コンステとは違い、ASTはいつでも100%使えるようになります」という発言がありました。
私、その発言にすごい違和感を持ちまして。
いや、絶対にそんなことないんですよ。あるわけがない。当初たった50機ですよ。感覚的にありえないと思ったので、同じく計算してみることに。
ASTの衛星はサービスインの時点で50機、高度は1500kmと言われています。ASTがつながりやすいと主張しているのは、この高度の部分です。高度が高いほど高い仰角で見えやすいからですね。その分、伝播距離が長いので、巨大なアンテナでリカバリしますということです。で、実際に1500kmだとどのくらい受かりが良くなるんでしょうか。

StarlinkとASTを同じグラフにプロットしています。Starlink3割くらいに対してASTはどうなるかというと、3割に少し足りない。Starlinkよりも確率的には低くなります。高緯度地域ではそこそこつながるようになりそうですが、北海道でも5割に届かないくらい(これはStarlinkも同様)。実際のところ、使えるのはこのくらいの期待でよいと思います。少なくとも「いつでも100%つながります」は結構ヤバめの発言な気がしています。
せっかくなので、10°の仰角だとどうなるかの計算結果も(たぶんどちらの衛星もこのくらいの仰角には対応してる)。

だいぶ確率上がりましたが、それでも6割を超えることはまれとみてよさそうです。また、ここまでくると、ASTがStarlinkと同等くらいまでよくなります。この辺が衛星軌道高度が高いことの恩恵と言えます。逆に言うと、山がちの日本では衛星の高さはあまり恩恵を受けにくい、衛星数を増やした方が効果的、ということになります。

最後に、StarlinkとASTの「最終形」についてシミュレーションしてみました。ASTのほうは、最終で衛星243という明確な数字が見つかりましたが、Starlinkのほうは「T-mobileのエリア補完のために最大7500機の衛星を使う免許を受けた」という記事しか見つからなかったので、7500でシミュレーションしています。仰角45°と10°をまとめて。


ASTは仰角45°前提だと8割くらいですね。一方、仰角10°だとほぼ100%。ASTの言っている100%はこのフェーズを指しているはずです。一方のStarlinkは前提の7500というのがちょっと怪しいので、まあ話半分だと思いますが、常に衛星が見えている状態です。実際、Starlinkのスマホ通信じゃないほう(お皿アンテナでブロードバンドするやつ)は全く途切れないので、それらの衛星の次期更改でスマホ通信対応させればこのレベルは不可能ではないはずです。周波数も大きく離れているので対応も容易なんじゃないかな。ちなみに話半分ってことで4000機でもシミュレーションしてみましたが同じく100%でした。さらにその半分の2000機で85%くらい(仰角45°条件)。

ということでね、こういう結果を見ても、実際はもう少しじっくりと腰を据えて、確実になってから現地調査すべきだということですよ。
さてここで、先ほどの格言で功遅は拙速にしかず、なんてのに、「おまえそれ逆やろ」と激しく突っ込んだ方もいるかと思うんですがね、ほんと、拙速、ダメ、絶対。エリアマップで割と近所にすっぽりと穴を見つけて喜び勇んで出かけて行っていつまで待っても衛星に切り替わってくれなくて「てめぇエリアマップくらいまともに塗れやぁ!」と怒りのドロップキック、みたいな拙速は本当によくないです。

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石川先生の2.5GHz最強説についてツイートで軽く補足しようかと思っていたのですが、案外長くなりそうなので記事を一つ起こすことにしました。

さて、記事では「2.5GHzを先んじてゲットしたKDDI/SBMがそれを良く活用しており、2.5GHz帯の世界的エコシステムも整ってきたから最強のバンドなのかも」という感じの説が展開されています。これに関しては私は全く否定するところはないですし、以前私が「ドコモがなぜ品質が悪いのかのデータ見ちゃった」とつぶやいたのもこの件です。

ただ、私がそのデータを見たとき、もう一つ重要な背景が含まれてる、と感じたので、補足というか補強というか、そういう説明を改めてしておきたいと思うのです。単にいい感じの周波数ですよ、というだけではないのです。あくまでこれは私の仮説なので、これが正しいを言い張るつもりはありませんが。

さて、世の中、低い周波数と高い周波数というのがざっくりとあります。2.5GHzというのはちょうどその中間くらいではあるんですが、おおよそ、2GHz以下は低い周波数、それ以上は高い部類、くらいに考えておきます。で、高い周波数は飛びにくい、ちょっとした遮蔽でも止まっちゃう、という話はあまりに有名すぎる話なので理屈は省略しますが、とにかくそういう性質があるので、逆に、高い周波数はそもそも小さなセルになるように設計します。

こんな感じで、低い周波数で広いエリアを実現し、高い周波数をその上に重ねて通信容量を稼ぎます。基本的に携帯電話のエリア設計はこの応用で、東京都心部なんてのはすさまじい数の周波数が飛んでいますが、ど田舎のへき地ではいわゆるプラチナバンドしか飛んでない、なんてことになっているのが普通です。また、キャリアアグリゲーションなどの技術が向上したので、低い周波数を使いながら高い周波数をサブにくっつけて高速通信することもできるようになっていますので、割と柔軟に「ここは使う人多くて品質下がって来たあな、よし、周波数足したろ!」みたいな感じで品質向上施策を打つことができるようになっています。

また、これも原則論として「高い周波数は帯域幅も広いので容量もめっちゃ大きい」というのがあります。というのも含め、「容量が厳しくないところは低い周波数だけで効率よくカバーしつつ、使う人が多いところは大容量の高い周波数をガツンと置く」という戦略が成り立つわけです。

では、こんなエリアの中を端末が移動していくとどうなるか。

こんな感じで、低い周波数はべったりと塗ってあるけど高い周波数は飛び飛び、みたいになっている場合です。

こんな風に、「容量の大きい高い周波数が見えたらそっちに飛び乗って、見えなくなったら飛び降りる」という動きをするでしょうか。実際にはそういうことをする場合というのは結構レアです。

一つ目の切実な理由が、「飛び乗ったり飛び降りたりする」というのは「周波数間リセレクション」「周波数間ハンドオーバ」という動作になってしまうため、周波数サーチのために結構時間がかかるということに加え、ハンドオーバはまだしも、リセレクションの場合は「本来必要のなかった制御チャネルの通信が発生してしまう」という問題が出てきます。LTEといえど制御チャネルとデータチャネルは分かれていて、制御チャネルは容量を増加させるための各種技術がほとんど使えません。つまり、制御チャネルは容量が小さい。データチャネルを削って容量を増やすこともできますが、制御チャネルの容量を1ビット増やすためにデータチャネル容量を5ビット削る、みたいな無駄が生じます。ということで、エリアを設計するとき、特に「どの周波数帯で待ち受けするか」という設計では、こういった無駄を減らすためになるべく一続きの周波数に居続けるような設計をすることになります。

もう一つの理由は、そもそもキャリアアグリゲーションで高い周波数を後から足せるので、無理に高い周波数に飛び乗る必要はない、ということです。キャリアアグリゲーションという強力な武器があるのに周波数間リセレクションなんていう無駄なことをする必要はないよね、という話ですね。

ということで、ドコモのエリアはこのセオリー通りのエリアになっているようです。端的に言うと「高い周波数で待ち受けしない」というポリシー。で、この「待ち受け周波数」というのは、データ通信を始めようとした最初の瞬間に接続されるファーストステップの周波数であり、データ多いからキャリアアグリゲーションで周波数足すか、という判断がされるまでの間のつなぎで使われる周波数でもあります。

だんだん見えてきましたね。そうなんです。ドコモは、800MHz帯や1.7GHz帯という低めの周波数になるべく滞在するようになっているため、大概の人が最初の通信をその辺の周波数で始めてしまいます。当然、最初のちょっとの間だけとはいえ、ユーザ数が多ければバカになりません。通信のしはじめでやたらパケットが止まるのはおおよそコレ。

加えて、5G対応端末であればすぐに5G周波数を足してあげようという動作もしようとします。この5Gがまた曲者なんです。もうお分かりかと思いますが、5G周波数は高い周波数で、上の図のように飛び石エリアになってるんですね。しかし、低い周波数のセルは「このセルは対応する5Gのセルがあるよ」という情報しか持ってないので、端末に5Gが実際に見えるかどうかサーチさせて5Gを足す動作を判断します。サーチする、飛び石の端っこが見える、見えるから足したろ、5G足したんだからデータは全部そっちに流したろ、足してみたら結構品質悪くて全然データ流れんやん、というのがパケ止まりの正体。何しろ飛び石がダメなんです。

その理屈だったら、KDDIもSBMも同じでしょ? という話になるんですよね。ここで、件の2.5GHzが登場します。実際の2.5GHzはですねえ、だいたい、こんな感じになってます。

みっちり。

で、ここからが2.5GHz独特の特徴なんですが、えーと、2.5GHz帯は、携帯電話ではありません。WiMAXとかXGPとか言ってたアレ、すなわち、「BWA(ブロードバンドワイヤレスアクセス)」という携帯電話とは別のシステムなんです(法的には)。そして、建前上、BWAはそれ単体でサービスを提供できなければなりません。また、BWAは「時速○○kmの移動でもちゃんと使えるよ」という宣言を最初にしています(細かい数字忘れちゃった)。そういう約束で周波数をもらってるんですね。つまり、BWAはBWAだけできちんと高速移動を担保できる連続したエリアを作らなければならなかったという事情があったんです。当然、BWAバンドでの待ち受けも必須要件です。このためにUQとかWCPとかはめちゃくちゃ汗かいてるはずなんです。

さらにここに5G事情の後押しが入ります。5GはBWAとはまた別の話じゃん、と思われるわけですが、一方、5Gのエリア構築を進めるときに、5Gのためだけに電波塔を建てるか? という話です。いや、電波塔とは言っても都市部ではビルの屋上の間借りとかではあるんですが、そういう場所を新しく準備するには、大都市中心部のビル屋上は枯渇しすぎ。ということで、KDDIとSBMがとった手段は、BWAの基地局が置いてあるところを使っちゃおう、というアイデア。で、「高めの周波数は飛ばないのであえてセルを小さめに設計する」というのがここで活きます。あえて小さく設計したセルは、BWAより高めの5G周波数にもマッチするんです。つまり、5Gでもみっちりカバーができるんです。だから、飛び石の端っこをつかんでパケ止まり、ということが起こりにくい。5Gの大容量を効率よく使える。2.5GHz自体の容量は大した問題ではなく、その場所に5Gの超大容量周波数をみっちり展開できた、これがKDDI、SBMの品質が良い理由なんです。

そして最後の決め手は、端的に言えば各社のポリシーの問題。「連続的にみっちり確保できないのであればできるだけ低い周波数だけで待ち受けさせよう」というドコモに対し、KDDI、SBMは「高いところもみっちり確保できる前提で高い周波数で待ち受けさせよう」になってるんじゃないかと思うわけです。なので、高い周波数や5Gを足すという動作を省けるし、低い周波数がファーストステップ通信でつぶされるということを防げている、というあたりが体感品質の差になってる気がするなあ、というところまで、当初データを見たときに感じたわけです。

ということで、私の説は、「2.5G TD-LTEが最強なのではなく、それを展開するときに余計な汗水を流したことが5Gエリア構築で活きてる」なのです。

という感じで補足をさせていただきました。

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2023/8/30 18:26 · ニュースコメント · 6 comments

いやいやいやちょっとびびって思わず筆を執ったわけだけど。

Starlink衛星でスマホと通信とかないわー。いや、出来たら超ロマン砲なんだけど、ちょっと容易には信じがたいなー、と。

どこの周波数使うかわかりませんが、既存スマホでも使えるとか言ってるので、よく飛ぶ700MHzとか、だーれもつかってない1.5GHzとかその辺を使うんじゃないかと思うんですよね。で、Starlinkの衛星は低いものでも500km。だとすると、700MHzで140dB以上、1.5GHzだと150dBの損失ですよ。自由空間損失だけで。あと、スマホはスマホ自身が結構大きな損失源で、向きによっては平気で10dBとかやられます。150dB以上の損失があるパスに、高々200mW (23dBm)の電力で信号押し込んで受信できますかって話ですよ。衛星側での受信電力-120dBm以下ですよ。受信機液体窒素で冷やしてんのかって話ですよ。

楽天のスペースモバイルはまだぎりぎり納得感あったんですよ。当初「そんなん無理やろ」と思って調べてみたら、20m四方とかのクソでかいアンテナを飛ばすんですっていう話で、なるほどー、となったわけです。ギガヘルツ帯の電波に対して20m四方ですからね、利得40dBとかいってもおかしくない。波長に対して縦横それぞれ100倍のサイズですからね。

でもStarlinkの衛星ちっちゃいやん。めっちゃちいさい。一回の打ち上げで40機とか飛ばせるレベルでちっちゃい。電力も利得も全然足りません。むりむりむーりのかたつむり。混乱中。

でもサービス開始がだいぶ先っぽいので、もしかするとこれからスペースモバイルみたいなクソでかいアンテナ付き衛星を打ち上げ始めるとかって話かもしれません。正直、SpaceXの開発速度、課題解決のスピードは異常ですからね、ありえないとも言えないし、逆に、そう考えた方が腑に落ちるくらいです。でもそのレベルで巨大衛星をSpaceXが上げまくったら、夜空は大変なことになりそうです(苦笑)。

どっちにしろ続報早く欲しいですね。

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2023/8/30 18:26 · ニュースコメント · 6 comments
2023/8/29 16:49 · ねこ, 技術解説 · 1 comment

猫でも分かるシリーズ(シリーズ?)。今回はGPSです。

なんとなく、GPSについて間違ったイメージが一部に固着している感じがするので、猫でも分かるシリーズにぶち込んでみます。

GPSというと、「GPSモジュールをつけておけば衛星を使ってその位置を追跡できる」みたいに思っている人、意外と多いんですよね。

この理解は正確ではありません。「衛星」「位置」辺りのキーワードはそろっているんですが、そこから飛躍して「衛星がターゲットを追跡する」みたいになっちゃってる例が映画やアニメなどでも散見されます。そのために、完全に誤った理解が広がっている感があります。

これが良く知られている(そして間違っている)イメージ。GPS衛星で対象のGPSモジュールを追跡はできません。

じゃあ実際にGPSってのは何をしているのか? ちょっと詳しい人には大きな間違いに目をつむってもらうこととして、ざっくりのイメージ図を示します。

これがGPSのイメージです。GPS衛星は、大声で「自分は今どこらへんにいますよー」と地上に向けて叫び続けています。それを地上の人が見て、「あの衛星があの辺に見えるってことは、逆に自分はこの辺だな」と計算するわけです。なので、GPSシステムを使ってできることは「自分の位置を知ること」だけです。

仮にGPS衛星と地上の人がしゃべれるとしても、意味がありません。この例では青猫がオレンジ猫の所在をGPS衛星に訪ねていますが、GPS衛星は当然知りません。オレンジ猫が地上にいることさえ知りません。GPSモジュールは「受信専用」だからです。そもそもから言うと、GPS衛星には通信機能がありません。※こまかいこと言うと運用管理用の通信機能はありますが、あくまで衛星の管理のため。

ということで、「GPSモジュール」を手元に持っていると、「自分の位置がわかる」のがGPSです。
では、なぜGPSを使った追跡ができるような気がするのでしょうか?
それは、「通信」と組み合わせているからです。GPSと通信は事実上切っても切れない関係になりつつあります。

誰かに「追跡してもらう」ためには、GPS衛星からの信号で計算した自分の位置を「どこかの仲介者」に伝えておかなければなりません。自分が東京にいるとわかったら、仲介センターに自分の位置を登録するわけです。で、第三者はそのセンターに問い合わせてようやくオレンジ猫の居場所がわかるわけですね。この仲介センターはいろんな形が考えられて、究極的には、オレンジ猫自身が直接回答するセンターの役割を担っても構いません。それでも、青猫とオレンジ猫の間には通信が必要となるのは、なんとなくわかりますね。

で、スマホを持ってると全国どこに行っても自分の位置が分かったり、位置を使ったサービスを使えるような気がするのは、携帯電話のエリアがクソ広いからです。衛星を使ってるからではないんです。衛星はあくまで「目安のための信号源」であって、本当に位置情報を使ったサービスを実現するには携帯電話のエリアが必要です。ついでに言うと、GPS信号を受信しやすくするためにGPS衛星のおおよその位置をあらかじめ教えておいてあげるような仕掛けもあります。これも携帯電話の通信機能を使っています。とにかく、携帯のエリアがないと何もできないのがGPS位置追跡です。

例えば、です。ちょっと漂流してしまいました。GPSを使ったら、どうやら千葉県沖50kmのところにいるようです。助かった。。。

と思ったら、スマホが圏外でした。ここで青猫がオレンジ猫の行方を検索しても、「知らね」で終わってしまいます。実際、沿岸50kmも離れれば確実に携帯電話はエリア外です。あと、電波法的に領海外で使うのがどうとかこうとかもあるので、GPSを持っているだけでは、携帯電話の電波が届かない沖や山奥では、救助は期待できません。

ということで、本気で遭難に備えるには、携帯電話以外の通信方式を使わなければいけません。沿岸にめっちゃ飛ぶ(かつ法的問題をクリアした)無線機を置くとか、衛星通信を使うとか、船舶通信を使うとか、です。山岳遭難に備えたものとしてはイリジウムを使ったGPSトラッカーとかありますね。海上では、GPSこそ使っていないものの救助用ビーコンを複数の船で受信して要救助者の位置を特定するものが良く使われています。めっちゃ飛ぶ無線=LPWAを使ったソリューションもいくつか出てきているようです。今後は、Starlinkみたいな低軌道でアホみたいな数飛んでる衛星を活用することで従来よりも電池が長持ちする衛星通信タイプが出てくるかもしれません。

アニメとかで「よし、GPSを取り付けた、あとは信号を追うだけだ!」なーんてシーンがありますが、「……で、通信は?」なんて突っ込むとキモげふんごふん、かっこいいですよ。以上、GPSはそれ自身では位置追跡はできないよ、のお話でした。

※最後に蛇足。
実際はGPS衛星一個だけでは自分の位置は分かりません。最低3個の衛星が見えないと位置の計算ができないからです。最近はGPSだけでなくほかの国のGPS互換システムがたくさん飛んでいるので、3個見えないというケースは相当減ってきてはいると思います。

図中背景パース地形:出典は「国土地理院」、海域部は海上保安庁海洋情報部の資料を使用して作成

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2023/8/29 16:49 · ねこ, 技術解説 · 1 comment
2023/7/20 11:19 · 技術解説 · 2 comments

プラチナバンドを他社から借りて「最強」とうたうキャリアがあったりあします。
ネット上の論調でも、某社のエリアが狭いのはプラチナバンドが無いからだ、とする向きがあります。
下手すると、プラチナバンドが割り当てられれば一気に不調を挽回できるとする論説もあります。
本当ですかね?

というわけで、前にも似たような話を書いたかもしれませんが、改めて。

プラチナバンドは、1GHz以下の「とても飛びやすい」電波、ということになっています。飛びやすい、というのは、距離による電波の弱り方が少ない、障害物に当たったときに通り抜けやすい、そんなことを指しているというわけです。
これはもちろん事実です。同じ場所に数ギガヘルツの高い周波数とギガヘルツ未満の低い周波数の二つの基地局を置けば、もちろん、低い周波数のほうが遠くまでカバーエリアにできます。ただ、これに関しては、「ネット上の論説ほどは効果はないよ」というのを付け加えておきます。

実際、ソフトバンクがプラチナバンドの割り当てを受けた後、その整備に苦労していた話があります。プラチナバンドは確かに飛ぶんですが、「飛びすぎる」問題もあります。携帯電話のエリアを設計するときは、飛ばすことよりも「狙ったところできっちり切り落とす」ことのほうが大変です。ある建物をカバーするために近所からプラチナバンドを浴びせる、確かに建物の中は通りは良くなったけど、建物の周りで電波が飛びすぎて隣のエリアに干渉を起こして大惨事。こんな間抜けなことをするキャリアは一応日本にはありません(今のところ)。どうするかというと、高いところから上下を切った電波を飛ばして、地面に届く距離を一定にする、という工夫で、飛びすぎる電波も狙ったところで切り落とします。

そう、プラチナバンドを使うには、高い鉄塔が必要なんです。もちろん、ど田舎でそういうこと考えずに何なら上向きにぶわーっと電波をばらまく、みたいなことをしてもいいです。でも後々それで割を食うのは自分です。まともなエリア設計技術を持っているキャリアならそんなアホなことはしません。しっかり高い位置から狙った「エリアのフチ」がアンテナの特性で切り落とせる角度をつけて吹き降ろします。この「高い位置の確保」にとてもお金がかかるので、プラチナバンドは整備費用が掛かるんです。

そしてもう一つ、プラチナバンドの弱点があります。「屋内」「地下」です。

いやいや、プラチナバンドは屋内に浸透するっていうたやん、と思うかもしれませんが、程度問題です。いくらプラチナバンドとはいえ外からの吹込みでカバーできる限度というものがあります。木造一戸建てなら問題ありませんが、タワマンは無理です。感覚的に、鉄筋コンクリートビルなら、外からカバーできるのは会議室1~2個分くらいじゃないかな。中心部にエレベーターがあるようなビルなら、エレベーターは間違いなく届きません。

実のところ、ちょっと大きめのビルなどは、個別の屋内基地局を設置するのが普通です。感覚的には、いま日本には、おびただしい数の屋内用基地局が設置されています。都心なら半分くらいは個別に対処されてんじゃね、ってくらい。最近はちょっと大きめのビルの建設時には、最初からキャリアと協力しながら建てるくらいです。J-TOWERとかJMCIAとか、そういうキーワードで出てくるアレ。公共性が高い場所だからみんなで一緒に屋内整備しましょうね、っていうやつです。

で、みんなで屋内整備する、というと、こんなイメージがあったりしませんか?

こんな感じで、各キャリアが基地局をおいて、みたいな。これは間違いです。
実際はこんな感じになっています。

緑色を付けた部分は、共同所有だったりビルのオーナーの所有だったりJMCIA的な共同整備機構の所有だったりします。ビルのオーナー側も携帯基地局のアンテナやケーブルがごちゃごちゃ置かれるのは嫌なので、できるだけみんなのを一つにまとめてほしいんですね。

さらに言うと、この共用設備、たいていはプラチナバンドに対応していません。一つの理由は、プラチナバンドがそもそもバラバラだから。ドコモ・KDDIは隣り合っていますがソフトバンクは少し離れています。全部対応するとそれなりのコストアップになります。もう一つの理由は、そもそもプラチナバンドである必要が皆無だから。屋内なので、飛ぶことよりも大切な要件がたくさんあります。たくさんの容量が取れて対応している端末が多くてどのキャリアも共通で使える。こういう要件を合わせていくと、基本的にBand1 = 2GHz帯にたどりつきます。また、Band3 = 1.7GHz帯が選択されることも多いようです。

ということで、プラチナバンドが手に入っても、都心の屋内はほとんど変わりません。ついでに言うと、プラチナバンドローミングができても、同じ理由で大きなビルなどでは屋内基地局が使えず外からの弱い漏れ込みに期待するしかない状態になっていると思います。逆に、すでにBand3を持ってるはずなのにBand3の共同設備を使った屋内整備ができてないのはどういうことだろな? なんてことを某キャリアに対しては思わないでもないのですが、共同整備のためには膨大な交渉の手間とコストがかかります。そういうところを惜しんでいるだけのことを「プラチナバンドを持ってないから」みたいなごまかし方をするのはあまりよろしくないのではないかと私は思わないでもないのです。

ということで、プラチナバンドのローミングができたり獲得出来たりするだけで”最強”になれるのか、というと、どうだろね、の話でした。

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2023/7/20 11:19 · 技術解説 · 2 comments