と言うことで、ケータイニュース.netのほうで公表している、各キャリアの最繁時平均通信速度について、7日間の移動平均を表示することにしました。
やっぱりあまりにばらつきすぎて。ころころ基準を変えて申し訳ないです。もう少し計測人数が増えればいいんだけどねぇ。このサイトの訪問者数がもう少し多ければ、スマートフォン向けページにこっそり仕掛けをして速度計測とかしちゃうんだけど。どっかすごくサンプルが多くて、一定期間の結果をテキストで軽く取得できるような計測ページないですかね。
TWEETと言うことで、ケータイニュース.netのほうで公表している、各キャリアの最繁時平均通信速度について、7日間の移動平均を表示することにしました。
やっぱりあまりにばらつきすぎて。ころころ基準を変えて申し訳ないです。もう少し計測人数が増えればいいんだけどねぇ。このサイトの訪問者数がもう少し多ければ、スマートフォン向けページにこっそり仕掛けをして速度計測とかしちゃうんだけど。どっかすごくサンプルが多くて、一定期間の結果をテキストで軽く取得できるような計測ページないですかね。
TWEETさてまたマニアックなご質問を頂いたのですが、「3GPPの規格書の探し方を教えてください」と。学生の方で、通信方式の研究のために調べているそうです。ご苦労様です。
もはやFAQ集になりかねない勢いですが、簡単にご紹介。
3GPPのWEBサイトは、いわずと知れたこちらhttp://www.3gpp.org/。ここの上段メニューに「Specifications」と言うリンクがあり、この先に仕様書がごっそりと置いてあります。
が、ここから直接FTPエリアに入ったのでは見つかるものも見つかりません。と言うのも、FTPエリアでは、仕様書はリリース月ごとに並べられているのですが、仕様書によってはある月にはリリースされていないということもあるからです。と言うことで、便利なルートは、トップメニューでマウスポインターを当てると出てくる「Specification Numbering」と言うリンクか、もしくは、Specificationページに飛んだ後に本文中に出てくる「Numbering Page」と言うページです。
すると、仕様書グループごとのリストのページが出てきます。左端に大雑把なシリーズの説明、右三列に各無線技術ごとのシリーズナンバーが表示されます。たとえば、WCDMAの無線インターフェースであれば、「Radio aspects」の「3G and beyond」ですから、「25 series」が該当します。ただし、LTEだけは無線インターフェースが分離していて、下のほうの「LTE (Evolved UTRA) and LTE-Advanced radio technolgy」が該当します。
基本的な無線区間のシーケンスを見たいのであれば、WCDMAなら無線の25シリーズとシグナリングの24シリーズを見れば大体つかめます。LTEなら、36シリーズと24シリーズでOK(シグナリングはLTEとWCDMAで共通シリーズなのです)。
で、それぞれのシリーズ番号をクリックすると、今度はシリーズ内の仕様書番号のリンクと、その仕様書タイトルのリストのページにたどり着きます。アホみたいにたくさんのリストが出てきますが、基本的に実装のための仕様書は「TS」番号で、「TR」番号は、TSを作る前段階のレポート集みたいなもの。将来仕様動向を探るには便利ですが現行仕様がどうなっているかにはあまり関わりがありません。
もちろんTS番号だけでも大変な数がありますが、もうここからは各仕様書を地道に読み進めるしかありません。タイトルでそれっぽいのをめぼしをつけてクリック。すると、今度は、リリース日時とバージョン番号が並んだテーブルが出てきます。基本的には、一番上のメジャーバージョン(リリース番号)ごとにそろえて読みます。一方、マイナーバージョン数は、仕様書によってまちまちです(改版回数が違うので)。基本的には、あるリリース、たとえば「リリース8」であれば、バージョン番号8.xの中で一番最後にリリースされた仕様書が最新版で、それ以外の版同士ではヘタをすると互換性さえ取れていないこともあります。
また、「リリース10」はまだ完全には固まってなく、「リリース11」はほとんど手がついていない状態。リリース9はほぼ完全に固まっていますが、それでもテスト仕様などに修正が入る可能性が高い状態です。と言うのも今日時点の情報で、これは結構変動します。こういう状況は、各ワーキンググループプレナリ会議の議事録を読むしか確認する方法がないです。とりあえず今日時点なら、リリース8を開くのが最も安全。リリース9はまだサービスを始めている事業者はいないはず。リリース10は内容ボロボロで多分誰も使わない見掛けだけの仕様で終わると思います。
で、あとはそれぞれのドキュメントを開いて読むのがスタート。それぞれの仕様書はひとつのテーマに絞っていて、他のテーマやインターフェースについては大抵はその中で他の「詳しくはTSxx.xxxを読んでね」と書いてあるので、それをたどっていく、と言う形になります。と言うのも、実は全くお互い関係のない仕様書群と言うのもあったりするんです、同じシリーズの中にも。たとえばUプレーンとCプレーンとか。
と言うことで頑張ってみてください。
ちなみに他の代表的な通信方式について。
CDMA2000(3GPP2)については、こちら、http://www.3gpp2.org/です。画像リンク中の「Specifications」を選ぶと仕様書シリーズ選択画面。無線インターフェース全般であれば、選択ボックスから「TSG-C」を選択すれば全仕様書のリストが出てきます。ただ、1x系とEVDO系は完全に分かれた仕様で、にもかかわらずぐちゃぐちゃに混ざってリストされているので、ちょっと面倒です。3GPP2では、3GPPのリリースと同じような「リビジョン」と言う概念があり、リビジョンは0、A、B、C、D、Eとあり、それぞれの中にバージョンx.0があります。あるリビジョンにそろえて、各ドキュメントの最新バージョンを読む、と言うのが読み方になります。CDMA2000はリビジョンEで打ち止め、新しい機能はリビジョンEに後方互換を確保しながら追加し、リビジョンFは作られないことになっているようです。
WiMAXは、WiMAX Forumかと思いきや、正式の標準はIEEEになっていて、無線インターフェースの標準はそちらに掲載されています。802.16ページにある、802.16-2009が、802.16eも取り込んだ最新版。ただし、これだけではネットワークアーキテクチャなどが分かりません。そのためには、やっぱりWiMAX Forumの仕様書ページも必要。こちらには、個別の機器の性能規定や、ネットワークアーキテクチャが紹介されています。全部読んでないので細かい話は省略。
と行ったところで本日はこれにて。
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TWEET衛星についていろいろ書いていたら、衛星についての質問をいくつか頂いたので、今日は衛星のお話。と言っても、専門家ではないので、いろいろ間違っていたらご容赦を。
まず、具体的にどんな方式を使っているのか?と言うお話。これはもちろん衛星によっていろんな方式があり、もうほとんど「1衛星システムに1方式」と言ってもいいくらいに、みんな方式が違っています。もちろんそもそも衛星システムに乗り出せるほどの事業者となると相当限られるわけで、世界的に使われている衛星通信システムはそれほど多くはありません。
で、具体的な方式については、ほとんどは非開示なんですが、基本としてほとんどの衛星システムでは伝送重畳方式としてTDMを使っているようです。やはり、衛星システムと言うのはほとんどの場合非常に少数同士を結ぶもので、ぶっちゃけほとんどのシステムは1対1であることが多く、衛星は通信を中継するだけ、つまり「空にでかい鏡が置いてある」と言うくらい単純化されていて、ほとんどの制御を交換局が主導して行います。この中で、衛星として複数のリンクに対応している場合でも、それは、端末側に複数リンク、交換局側に複数リンク、それぞれをFDMとTDMで重畳している、と言う感じです。
で、そのTDMを実現する方式には大きく二つの方式があるように思われます。それは、「地上の有線通信方式の拡張」と「地上の無線方式の拡張」によるものです。
まず、有線通信方式の拡張。たとえば、伝送部分は独自TDMでも、SONET/SDHやSTM、普及しているATMのフレーム/セルをアドレッシング用カプセルとして使います。都市間の大規模ネットワークを結ぶ目的で用いられることが多いATMやSDHなどは、長距離を結び複数リンクを重畳、と言うことで、小さなヘッダとシンプルなアドレスによる小さなパケットを使うことで、長距離伝送時のパケットロスの被害最小化やスイッチでの処理負荷低減などが考えられていますが、これらはそのまま衛星通信でも求められるプロファイルです。と言っても、地上ではせいぜい数百kmのところ、静止衛星なら3万6千kmですからまさに桁違い。そのために、いろいろな工夫や拡張を施していることが多いようです。
またもう一つの、地上の無線方式を拡張するやり方。GSMやCDMA2000(のEVDO)を衛星通信向けに拡張した方式と言うのがあります(今のところ商用になっているのはGSMの拡張だけ)。この場合、元々が無線上での衝突を避けるように作られた方式であるので制御の仕組み上はそのまま使えて便利なのですが、一方、そういった方式は地上での短い距離(せいぜい数kmから十数km程度)の伝送しか想定していませんので、伝送プロファイルを大きく変更しなければなりません。もちろん、衛星通信ではまず不要なはずのハンドオーバや位置登録など無駄な制御もたくさん持っていますし、低遅延を前提とした無線区間での訂正や再送、少数の固定リンクが基本の衛星には不要な可変ペイロードなど、有効なペイロードを減らす無駄なオーバーヘッドが多いため、そういった機能のために用意されたさまざまな無駄な情報を削っていく方向での「拡張」も必要です。一般的なイメージの「衛星通信」ではこのタイプが用いられることはありません。持ち歩きができるタイプの「衛星ケータイ」がこのタイプのインターフェースを採用するようです。
あとハイブリッドとも言うべき方式もあり、有名なインマルサットなどは、伝送部分は独自のTDM、制御方式(メッセージ定義など)はUMTSを使う、と言うようなことをやっているようです。
さてこういった方式なのですが、では具体的にどのくらいの速度が出たりするのか、と言うことになると、これもまた衛星システムにより多種多様です。大雑把に言って、同じ時代の地上の携帯電話システムと比べると、周波数ビット効率が10分の1になるくらい、と言うのが私のイメージ。WCDMAで5MHz占有で2Mbps程度と言われている時代なら、衛星なら5MHzで200kbpsくらいかなぁ、と言う感じ。LTEで10MHzで100Mbpsと言う時代なら衛星で10MHzで10Mbpsとか。「遠さ」と「遅延の補償」が、その効率低下の原因といえます。
もう少し具体的な話で言うと、たとえば、いくつかの衛星インターネットサービスでは、128kbpsから上は数Mbpsくらいまでのサービスメニューがあるようです。昔は16kbpsの衛星回線でも「はやーい!」と言われるくらいだったので、衛星も相当進歩したようです。もちろん、衛星なのでダイナミック割当は苦手、ほとんどの場合は固定速度メニューとなっています(長周期でのダイナミックな割当幅増減を行うようなシステムはあるようです)。また、IPベースで多重化した完全なベストエフォートと言うパターンもあるようです(この場合は別々のIP宛パケットを含んだ同一ビームを全端末で受信しているっぽい)。
さて通信諸元はこんなところですが、一方、「空を飛んでいるので保守が大変では」「宇宙ゴミで破壊されるリスクが高いのでは」といったコメントも頂いています。
まさにそのとおりで、衛星が高額なのはそういった部分が一番大きいといえます。最近は衛星自体はコンパクトになってきたので、複数を一つのロケットで打ち上げるくらいは出来るのですが、一度打ち上げると手が届きません。なので、基本的に「寿命を延ばす保守」は不可能。設計上の寿命きっかりで衛星は終了です。もちろん、寿命の日になってみたら、意外とまだ姿勢制御用推進剤が残ってた、なんてことになれば、その時点で寿命を延長することも多々あります。ただ、それを最初から勘定に入れて償却費を積むわけには行きませんので、やはり単年で黒字を出していくには、衛星の利用料は高額にならざるを得ません。
また、宇宙への打ち上げは、なんだかだで不安定です。宇宙運送事業がまだ不安定な業界なので、打ち上げ費用は変動しますし、便が少ないので、一時期に集中的に「打ち上げ工事」を行うのも難しく(それをやるともちろん打ち上げ費用は跳ね上がる)、大量の衛星を必要とするシステムだと安定するまでの費用のかかる時期をどうやって乗り切るかと言う資本上の問題も出てきます。
衛星が不慮の事故で失われる可能性もゼロではありません。もちろん、衛星通信事業者はそういった事故に備えて、同じ程度のスペックの衛星を複数使って事業を行うのが普通です。もちろんそれぞれ別のサービスを平時は提供しつつ不慮の事故の際は残った衛星で失われた衛星の仕事を代替する、といった運用が必要です。また、イリジウムのように、あらかじめ事故で失われる分を補充できるように休眠衛星を余分に飛ばしておくということをやる事業者もあったりします。
ただ実際に、宇宙ゴミで衛星が失われる可能性と言うのは、非常に低い確率です。衛星はとにかく小さな標的なので、相当運が悪くないと衛星を破壊するほどのゴミは当たりません。イリジウム衛星がロシアの衛星に衝突したという非常に面白い痛ましい事故が起こった事例もありますが、それこそ何百年に一度くらいのレアな出来事です。
などなどのもろもろを勘定すると衛星システムは確かに高額になります。とはいえ、それは単に「高額」であるだけで、衛星だから特別にリスクが高いということではありません。むしろ、そのリスクさえも結局はコストに換算できている、と言うこと。地上の無線局でも、壊れたものは交換だし、交換のための装置を近くの倉庫にストックしておくというのは、予備の衛星を上げておく、と言うのと同じ。ただ単に、地上のものより「全損」になる確率が高く、予備の輸送料が非常に高額と言うだけで、根本的に何か構造が違うというわけではありません。逆に、1基上げれば非常に広範囲に一斉にサービスを開始できるため、潜在的なサービス加入者当たりのコストで見れば桁が違うほどコストが高いわけでもない、安いことさえあるくらいです。
地上と衛星だからと言って、大きな違いはないということなんですよ。ビルの屋上に置いた基地局、高い鉄柱の上においた基地局、広陵の上に置いた基地局、高い山の上に置いた基地局、成層圏に飛ばした気球においた基地局、宇宙に置いた基地局、これは、単にパフォーマンスと装置価格と輸送費と全損率などなどと言うパラメータが違うだけで、連続したものとして考えることが出来るはずなんですね。地上インフラだって、輸送費も予備費もかかっている(ただ割合が小さく目立たないだけ)わけですから。
と言うわけで、先の大震災で再び通信システムの多重化に感心が集まっている中、おそらく衛星も再び脚光を浴びるのではないか、と期待しているのですが、そこでやはり「衛星は特別!」と思ってほしくなくて、あくまで地上インフラの延長線上として「耐災害性の極端な高さ」と「極端な高コスト」が適度にビジネスベースで比較されると将来の発展にも繋がるので良い塩梅ではないかと思います。と行ったところで本日はこれにて。
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