スマートフォン 表示
メールフォームでよろづ質問受付中
スマートフォン速度統計への人柱ご協力をお願いします。
バルセロナがMobile World Capitalに選定
Mobile World Capitalにバルセロナが勝利、と言う話。だからなんだって話ですけど。一応、世界のモバイル産業の中心を担う都市、と言う役割が押し付け与えられるという名誉ある?都市、みたいです。今回が初選定なんですけど。たとえば、capitalを担う期間中のMobile World Congressはこの都市で開催されること、とか、そこそこのご利益はあるみたいですけど。ちなみにバルセロナは2012~2018のcapital。他に、ミラノ、ミュンヘン、パリが立候補していたようですが、実績的にバルセロナってことになったようですね。スペインは、Vodafoneに次ぐ世界第二位の規模を持ち、圧倒的シェアでラテン語圏を束ねる巨大事業者グループテレフォニカの本拠地でもあり、モバイル産業のアトラクションがかなり強い国でもあります。また、タイムゾーンも東西の中心で世界的なイベントを行うのに都合が良いという国でもあり、過去に数多くのモバイル産業関連イベントが行われてきた国。まぁ仮に東京が立候補してもさくっと予選落ちなんでしょうね。極東の不便な土地だし。ってことで、世界最大のモバイルイベントはこの先6年はスペイン開催が決定しましたので、航空会社の皆様スペイン直行便よろしくお願いします(そっちー!?)。
NEC、100Gbpsに対応したデジタルコヒーレント光トランシーバモジュールを世界初発売
これは、アナログ携帯がデジタル携帯になったような大きな飛躍ですよ。実際、ブロック的にはデジタル無線変調とほぼ同じ構成ですしね。今まではバルク現象として光量子の集団の持つ情報を使っていましたが、これは実質光量子一つが持つ情報を使えることに等しいわけです。実際には一つではエネルギー的に足りないので、それを補うためにコヒーレント光という形で同じ情報を持った光量子を束ねるわけですが。こうなると次に考えられるのが、積極的に位相をずらした別のコヒーレント光に情報を乗せて重畳する、言わばMIMO的アプローチによる効率アップですね。光量子はスピンが1なので無限に重畳できる、つまり理屈上は無限個のストリームを形成できます。デバイスの解像度やファイバーの品質に依ることにはなりますが、さらに飛躍的にファイバー容量が増す第一歩とも言えるかもしれません。
スマートフォンおよびタブレット端末向けJ:COM アプリの無料提供開始
まだ無料コンテンツ閲覧だけですが、CATV加入者がCATVの有料VoDコンテンツをスマートフォンで見られるように、というのは面白い試みですね。スマートフォンの加入者IDとひもづけして、認証なしで見られるようになると、VoDのお手軽さがぐっと増しますし、VoD購入率が相当向上することが見込めます。KDDIと提携してるんだから、au加入者も手続きなしでVoDを買って見られるようになれば便利な気がするんですけど、どうでしょう。まぁ、買ってまで見たいようなVoDコンテンツがあるかっていうと微妙なんですけど。あと気になるのは、やっぱり土管の問題。例によって有料コンテンツを通す土管が貴重な無線帯域となると、ただ乗り論が出ないとも限らない。やっぱりそこは提携しているKDDIが救済すべきとこなんでしょうけど、そうなるとドコモ・ソフトバンクのスマートフォンでは有料コンテンツは見られないのかってことになるし、難しいですね。au wi-fi spotをJ:COM加入者にも無料開放しちぇばいいんじゃないかな(無責任発言)。
tweet TWEET
2011/7/25 20:00 · ねこ · (No comments)

先日保護したにゃんこ続報。なんか意外と需要があるっぽいので(笑)。

入院終了して帰宅しました。現在、270g程度。保護した日の体重が160gだったので、かなり順調な成長です。

保護したときの状況:
体重:160g
目:ぱっちり
耳:たれ耳
へその緒:なし
しぐさ:人の顔をみて擦り寄るなど
行動:秒速5cm程度で歩ける、後ろ足はダルダル(腰砕け)

目の状態、へその緒の状態から言うと少なくとも産まれて1週間以上は経過しているくらいなんだけど、体重が極端に少ない。まぁ親猫に捨てられて放置されていたので仕方がないのでしょうけど、日齢がどのくらいなのか最初悩みました。病院の医師の話ではよくわからんけど1週~10日程度かなぁ、と言う感じ。ってことで勝手に誕生日を7月7日に認定(発見日は7月17日)。

1週間後の現在の状況:
体重:268g
目:ぱっちり、瞳がはっきりしてきた
耳:ちょっと立ってきた
食事:ミルク。一回15ccほど飲む。一日4回ペース。
便通:刺激が必要、むずい。
しぐさ:人の気配をすぐに感じ、ケージの中で急いで人のほうに歩いてくる、なんにでも動くものに興味を持って擦り寄る。
行動:行動変わらず、でも歩くスピードはややアップ。

勝手な誕生日認定に従えば3週目なのでそろそろ離乳なんですが、放置期間の成長ストップの影響もあるので、もうしばらくかかりそう。でも犬歯以外の歯も生え始めたので、そろそろ噛んで食べることに興味がありそうな感じ。指をカジカジしたりするので。

ちなみにオス。ぶっちゃけ、不細工(笑)。色は、キジ(白黒縞模様)。キジサバじゃなくて、全身キジ。尻尾が短いよ。短いというか、長くならない感じ。尻尾が半分でちょん切れてる猫いるじゃないですか、あんな感じになりそう。写真は余り撮れてないので、今度撮れたら紹介します。特定されない範囲で(笑)。

と言うことで、毎日ミルクをこまめにあげる日々。今週中に離乳できればいいなぁ。

tweet TWEET

2011/7/25 20:00 · ねこ · (No comments)
2011/7/25 10:00 · 技術解説 · 1 comment

携帯電話端末の評価と言うと、たとえばカメラとかワンセグとかおサイフとかそういった付加機能面で比較されることが多いのですが、それに対して基本機能で比較される項目と言うのは驚くほど少ないのが常です。

携帯電話と言う通信機器の基本機能の比較というと、通信速度の比較などが分かり易い例になりますが、そんな中でよく比較されるネタが「バッテリーの持ち」、つまり、連続通話時間や連続待ち受け時間だったりします。このバッテリの持ち、基本的にはバッテリの容量や通信方式で大体決まってしまうものですが、それに最も大きく影響を与えているのは何なのか、と言う点を考えてみましょう。

待ち受け時間、連続通話時間、と言う数字を比べてみると、待ちうけは数百時間なのに対して、連続通話は百数十分と言うのが相場。同じバッテリーにも関わらずこれだけ違うということは、「連続通話」と言うのは大変な電力消費であるということが想像できると思います。と言うことは、「通話中」と言う状態で動いている何かが、大変な電力食いであるということです。

通話中に動いているものは、無線機、スピーカ、マイク、ソフトウェア、時々液晶画面、そんな感じです。この中で誰が犯人なのでしょうか。めんどくさいので推理仕立てはヤメ。答えはもちろん「無線機」です。無線機はとにかく莫大な電力を食べます。

もちろん、スマートフォンでデュアルコアCPUをフル稼働させるアプリを全力で動かしている、なんていう状況と比べればまた別ですが、基本的に携帯電話の中では、CPUやメモリなどの情報処理だけのデバイスに比べれば無線機の消費電力の大きさは非常に大きな比率になっています。特に、CPUやメモリや液晶画面などはOSやアプリの制御でいくらでも使用を節約できますが、無線機は通信しようとすれば否応無く電力を消費しますし、連続通信していなくても結構大きな電力を食います。

そしてもう一つ重要なのが、無線機は送信だけでなく受信でもかなり大きな電力を消費するということです。

たとえば、一般的な携帯電話の基地局、送信電力はせいぜい20Wとか30Wとかです。これを、数km離れたところで受信します。このワット数は、ありていに言って電球とかのワット数と同じエネルギー単位。なので、たとえば5km先に置いた30W電球の光をみているようなもの(実際には電球は可視光以外のエネルギーも出しているのでもう少し大きな電球相当ですが)。5km先のトイレの電球くらいの明かりを見る視力を、電気回路で再現する、と考えると、それが相当大変な仕組みになりそうなことは想像がつきます。

この非常に小さな光を、細心の注意を払って、何とかデータを取り出せる大きさに増幅し、余計な信号を削り、と言う工程を実現するためには、何度もアナログ回路を通さなければなりません。そういったアナログ素子はデジタル素子と比べればとにかく電力を食うので、携帯電話の電力を考えたときは、「受信回路がONになっているだけ」でも相当大きな消費電力になっていると考えたほうが良いでしょう。

さて、先日、圏外についての解説を書いたときに、「圏外でバッテリの減りが早いのはぎりぎりのところをうろついて無駄な送信が増えてしまうからでしょうか」と言う質問を頂いています。また、「高速移動するとバッテリの減りが早いと言われているのはなぜでしょうか」と言う質問もありました。この辺は、この「受信の消費電力食い」を考慮すると答えが見えてきます。

携帯電話技術開発当初から、アナログ回路が駆動されている受信中は電力消費が大きい、と言うのは指摘されていた話で、当然ながら、各種の携帯電話的移動無線システムには、これをいかに小さく押さえるか、と言うのは大きな課題でした。基本的に、移動無線システムでは、自分から情報を送信するだけでなく、随時受信をチェックすることも必要とされているからです。そのために受信回路を常にONにして受信をチェックしていてはバッテリが全く持ちません。

そこで、受信回路をONにしている時間をできるだけ小さくするために、端末とネットワークで、「呼び出しがあるときに信号を送るタイミング」を示し合わせすることにしました。5秒に1回とか10秒に1回とかいうタイミングで、たとえば数ミリ秒とか言う短い時間だけ受信回路をONにして信号があるかないかをチェックするだけでよい、と言うような取り決めです。これで、ずっと受信回路をONにしっぱなしに比べて何千分の1と言う消費電力を実現できます。

この状態でじっとしているのが、待ち受けで最もバッテリが持つ状態。カタログスペックどおりの待ち受け時間が実現できるのがこの状態。では、「圏外で消費が多い」「移動すると減りが速い」のはどういうことかと言うと。

まず、圏外。圏外の状態と言うのは、自分が受信できる相手がいません。ので、定期的に相手を探します。この「探す」と言う行為は、簡単に言えば受信回路をONにして、自分が理解できるネットワークの信号があるかどうかをチェックする、と言う状態。しかし、この場合、先ほどのようにネットワークとの間で示し合わせがあるわけではありません。と言うことは、かなり長い時間、受信回路をONにして、何らかの信号がないかを調べなければならないわけです。仮にネットワークが5秒に1回しか情報を送らないのであれば、5秒間は受信回路を開きっぱなしにしておく必要があります。実際にはもう少し短い時間で捕捉可能なのですが、数百ミリ秒(0.数秒)だとしても、ざっと100倍の消費電力。しかも、「圏外状態」はユーザに嫌われる状態です。なので、できるだけ早く「圏内」に復帰したい。だから、結構な頻度でこの受信機ON状態を作ってしまいます。これが圏外で電力消費が非常に多くなる主な原因。「圏外ではサーチのために『電波を出す』ので消費電力が多い」と言うのは基本的には嘘です。電波を出さないはずの圏外で電力が増えるのは感覚的に納得できないことから、「きっとサーチのために電波を出すのだろう」と考え、このような俗説が生まれたのだと思いますが、実際は、「受信回路がONになる時間と頻度が大きくなるため」が答えです。

高速移動のときは、この考え方を一歩進めた感じ。携帯電話の基地局個々はある程度の範囲しかカバーしませんので、その範囲から出ると「受信タイミングの示し合わせ」が一端崩れます。その崩れたとき、端末はやっぱり同じように比較的長い時間受信回路をONにして「新しい基地局」からの電波を探します。だから、高速移動で基地局のカバー範囲を次々に渡り歩いていくと、そのたびに長時間の受信ONが生じるのです。また、もう一つ、これは圏外の解説でも書きましたが、特定のエリア(ページングエリア)をまたぐと、ネットワークへの再登録が必要になるため、そのときは送信回路もONになり(電波を発射する)、さらに大きな電力が消費されています。一瞬とはいえ、この辺も大きな電力増大要因。高速移動でバッテリが減り易くなるのはこの辺が主因です。

と言う感じで、携帯電話は無線機である以上、無線回路を積んでいますし、一定のエネルギーを放出する仕事をする送信機だけでなく、非常に小さなエネルギーを解釈可能なレベルに復元するという仕事をする受信機も非常に大きな電力食いであるため、圏外や高速移動での電力増加が起こる、と言うことになります。

その他、よく言われるのは、実際に操作している最中ではメイン表示パネルのバックライトなどがバッテリの持ちへの影響が大きいといわれます。これも無線回路と同じ、「積極的に外に光と言う形でパワーを放り出す」ことが仕事だからで、理屈上は「電磁波を大量に放出する装置」とまとめてしまえば、その消費電力が大きいことも納得できます(?)。

以上、携帯電話スペックの一つである「バッテリの持ち」を決める無線回路(受信回路)に関しての考察でした。でわ。

tweet TWEET

2011/7/25 10:00 · 技術解説 · 1 comment
2011/7/24 12:03 · ニュース解説 · (No comments)
KDDI、高齢者向けの3G内蔵歩数計
これすごいいいんだけど。ちっちゃいし余計な機能もないし定期報告機能もあるし位置情報の監視も出来るしアラームで登録先に自動発信できるし着信で自動的にハンズフリーになるとか、もう完璧に近い。ちょっと介護っぽい話でいろいろあって、簡単な操作で登録先に自動発呼でき、着信も自動着信→自動ハンズフリーっていうシステムがほしくて、やっすいPCでも買って携帯にUSBケーブル+ハンズフリースピーカフォンでもくっつけて作っちゃおうかとか思ってたんだけど、この端末で完全に満たせるよ。問題は、auだってことなんだよなぁ。家族割引的な意味で。この際家族全員でドコモからauに乗りかえてもいいんだけど、田舎や海外長期滞在中の家族全員乗りかえはハードル高いんだよなぁ。発売は9月かぁ。それまでに乗りかえ可能かプランを練ってみようっと。
Windows 7ケータイF-07C、7月23日に発売へ–NTTドコモ
あーでちゃったよ。これ。viliv N5の製造元が倒産したとかなんとかいうウワサが聞こえてて、後継プランを考えとかなきゃってときにこんなのが。ただ、バッテリの持ちが1時間と言うちょっと「残念な端末」に近いっぽい感じなので、この端末自体は候補にはならないのかなぁ。しかし、世界最小と言う響きには弱い。と言ってそのためだけに新規契約はちょっと考えられない。PC側で使うと1万円オーバーだし、ね。あくまで、端末だけ。白ロムでゲットしてEVOテザリングとセットで遊ぶというのが現実的なところなんだけど、現実的なお値段で白ロムが流通し始めるのはまだ先ですよねぇ、きっと。こいつの、ケータイ部分のハードウェアを丸ごとバッテリ化したような端末が出ないかなぁ。出来たら6時間は持つ程度がいいんだけど。ちょっとくらいバッテリがでかくなってもいいから、さ。
tweet TWEET
2011/7/22 10:00 · ねこ · 1 comment

にゃんこ保護しました。生後一週間くらいの子にゃんこ。やばい。

今にも崩壊しそうな廃墟寸前の向かいの家の瓦礫的隙間で一晩鳴いていた子にゃんこを保護。完全に隙間産業に巻き込まれてにっちもさっちも行かなくなっていた状態の子にゃんこを保護。親猫どこ行った。っていうかその隣の塀の上をくわえて運んでて落っことしちゃった系。

夜声が聞こえて一度様子を見に行って姿が全く見えず、まぁおバカな親猫が変なところに巣を作っちゃったんだろと思ってたら朝も鳴き声が。改めて見に行って、意を決して瓦礫を持ち上げてみると本当にどうしようもないところに挟まってて。どこからも入れない、空中から行くしかないような隙間産業的空間に鎮座。親猫あきらめたくさい。

そんなわけで保護。お世話になっている動物病院に相談。入院。健康だけど何せ生後1週間程度、24時間介護が必要な状態。二つ返事で頼まれてくれた動物病院に感謝。

にゃんこサイトとしてまた続報掲載します。

tweet TWEET
2011/7/22 10:00 · ねこ · 1 comment
2011/7/21 10:00 · 事業考察, 技術動向 · (No comments)

災害に強い携帯電話網と言うフレーズをTVで聞きましたが、技術的に面白い話題にはならないでしょうか?と言うお便りをいただきました。と言うことで今日は携帯電話網の耐災害性について。

災害が起こったとき、携帯電話網のどこが具体的に被害を受けるのか、と言う点を考えていけば、災害に強い携帯電話網とはどんなものかが見えてきそうですね。と言うことで、まずは災害による被災ポイントを挙げていきましょう。

まずは、携帯電話基地局や交換局の装置や躯体が、地震や浸水で直接破壊されるようなケースが考えられます。装置が壊れてしまえば電波は出せなくなりますし、躯体が損傷してアンテナの角度が変わってしまったりした場合もエリアに大きな影響が出ます。ただ、こういった直接的な破壊と言うケースはめったに起こらないと思います。先の大津波のように設置したビルごと流されたというケースはありますが、揺れ程度で壊れるような装置はまず使わないはずです。

次に、電源断。いくら装置が無事でも電源が切れてしまっては電波を出すことが出来ません。電源が落ちる条件は、まず第一に電力網が停電してしまうこと、そして、交換局や基地局に付帯しているバックアップ電源が落ちることです。これもそうそう簡単には起こらないだろうと言われてはいても、やはり先の大震災では想定をはるかに越える長時間停電でこの事態に陥るケースが多かったようです。

そして最後に、バックホール・バックボーンの破壊。バックホールとは基地局と交換局あるいは交換局とコアネットワークを結ぶ通信線、バックボーンはコアネットワークを構成する通信線のこと。どちらかが寸断すると、携帯電話の発着信のための信号が制御センターまで届かなくなるため、仮に電波が出ていても通信が出来なくなります。また、制御できない状態で電波を出し続けることは場合によっては電波法にも抵触することとなるため、制御センターと通信できなくなった段階で基地局は電波を停めるという動作をすることが多いようです。

大体携帯電話網が不通になるのは、この三つのケース、ハードウェア破壊、電源喪失、信号線途絶です。言ってみれば、ハードとソフトと電源の三つが必須と言う意味で、システム全体として一般的な情報機器と同じようなものだということも出来そうです。

さてでは、実際に災害に強い網にするにはどうすればよいのか。

ハードウェアに関しては、場所が決まっているならとにかく頑丈に作り丈夫な装置を使うしか解決策はありません。もちろん、災害で壊れにくい建物や土地を選ぶということも重要ですが、携帯電話の場合はエリア設計のために余り土地の選り好みを出来ないという事情もあります。ただ、別の強固な地盤の土地に躯体を建て、指向性の強いアンテナを使って遠くにセルを構成する、と言うやり方も考えられます。被害を受けにくい場所から遠くを狙い打ちにするという考え方。またこれをメインにするのではなくメインは従来どおり保守し易くカバーもしやすい場所を選び、遠くからのカバーをバックアップとできるようにしておく、つまり、「サイトダイバシティ」、同じ場所を複数の場所の別のハードウェアによりカバー出来る設計にしておくという考え方もできます。

電源は、やはり長時間のバックアップ電源を確保するしかやり方はないですね。これも同じく電源の途絶しにくい土地を選ぶということも考えられますが、線が切れるかどうかはなかなか分からないもの。あるいは、基地局自身が太陽光など尽きにくいエネルギーである程度動けるようになるということも解決策の一つになりうるかもしれません。天候関係なく昼夜無しに太陽光があたる場所なんてのがあれば太陽光だけで動かせるわけです。もちろん宇宙空間でもない限り超微力な太陽光発電だけで動く基地局なんてありえないわけですけど。その他、いずれにせよ電力会社に全依存するのではなく、自社通信線路に自社局舎からの電源線を通しておくとか自家発電装置を備えておくとか、さまざまな方法での対策を重ねがけしておくのが最善の対策といえます。

そして通信線。こちらは、一見、電源と同じ条件に思えますが、弱い破壊でも通信途絶が起こりやすく重要なノードも集中し易いという弱点があり、一方で、通信を維持するだけなら無線で構成することが出来ると言う利点もあります。つまり、物理的破壊に比較的強いものを選ぶことが可能といえます。もちろん無線では容量が足りないので、通常は光ファイバなどを使わなければなりませんが、この場合も、経路の異なる二つの線で目的装置同士を結ぶだけで飛躍的に耐災害性を向上できます。一番良いのは、二重化した有線を通常時は充てて高速通信を賄い、一方でバックアップ用の無線リンクも用意しておく。そして災害で有線が切れたときに無線リンクにより最低限の通話やメールだけを救済する、と言うやり方。コストはかかりますが、耐災害性は有線を二重化するだけよりもさらにさらに向上するはずです。

とか何とか言いつつ、要するに、衛星使え衛星、ってことです(笑)。私は昔から衛星通信が一押しで、むしろ衛星通信やりたくて宇宙工学の修士出て無線屋業界に入ったのに気がついたらケータイ業界にどっぷりと言うアレでして、とにかく、衛星通信こそが最後の砦であり最後のフロンティアだと思うんです。地上の災害で破壊されることはありえないし、電源も事実上無尽蔵。地上局のダイバシティも何千kmと言う距離でとれますから通信線が途絶える可能性も低くなります。地上で災害が起こり、北海道と九州に置いた地上局が同時に停止する可能性、地上の災害と同時に衛星ハードウェアが偶然破壊されるあるいは偶然動作障害を起こす可能性、いずれも非常に小さな確率。耐災害用バックアップとしては衛星が最終解といえるはずです。

先日の大震災でも、被災地の通信復旧の初動は衛星を使ったものでした。ドコモはワイドスター、KDDIとSBMはタイのIP中継衛星を使って簡易基地局を設置し、復旧につなげています。ここ数年、日本は通信衛星を非常に軽視しており(ので衛星出来ますといって入社した私がなぜかケータイ屋に)、こういった大災害に際して外国の衛星を利用せざるを得なかったのは非常に残念なことですが、この災害で少しは見直されても良いのではないかと考えています。「日本みたいにぎっしりと有線無線網が張り巡らされた国で衛星なんてナンセンス」と言うのが震災前までの識者諸氏の共通した認識だったわけですが、これからはまた変わっていくかもですね。

衛星に限らず、特に災害に対して弱いバックホールなどの通信路に関しては、特性の異なる複数のメディアをミックスして使うことが重要だと私は考えます。ファイバ、銅線、電力線、固定マイクロ無線、移動無線、宇宙無線、小電力マルチホップ無線、etc.etc.というさまざまなメディアを利用したバックアップの可能性を持つこと、そして当然それらが平常時にも自由な競争をしながら互いを淘汰し尽くすことなく共存できること、そういったことが可能な社会であることが重要だと考えるわけです。国策で全個宅を光化して銅線全廃なんてもってのほか。仮にも国内主要通信事業者の一角がそんなことを言い出すなんてとんでもない話だと思ったものです。

と言うことで、「災害に強い携帯電話網」と言うのを一言で表すと、それは「最初から丈夫に作る」のではなく、「壊れたときも継続できるいこと」が重要で、さらにそのためには、土地も電力も通信メディアも「多様性」を持たせることが重要だ、と言うことです。コスト削減の視点とは逆行しますが、そういった一見無駄なコストこそが通信事業者の信頼性を支えている、と言うこと。

以上災害に強い携帯電話網についてでした。

tweet TWEET
2011/7/21 10:00 · 事業考察, 技術動向 · (No comments)