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2012/1/6 10:00 · 事業考察, 品質動向 · 4 comments

ちょっと前のドコモのSPモードメール障害の話、その他、スマートフォンの小さな不具合の数々を見るにつけ、障害、不具合に関する考え方、というものについて考えさせられてしまうわけで、今日はそんなお話。

最近、ドコモが障害や不具合を多発しているイメージが強く、一方、障害・不具合に関しては横綱級のソフトバンクについてはあまりそういう話を聞かない、この辺について、ちょっと思うところがあるんですよね。それは、両者の障害に対する考え方、ポリシーの違い。

ドコモの障害に対する考え方というのは、これこそ日本の通信事業者に特有の考え方なのかもしれませんが、まず最優先することが、「万一を起こさない」という予防絶対主義です。万一のことを起こしてしまったら負けであり、まず何をおいても万一を起こさないように鉄壁の運用をする、というのがドコモの考え方。

一方、ソフトバンクは、ボーダフォン時代の昔こそ万一を起こさないことを前提のポリシーでしたが、最近はむしろ「万一は起こるものである」「起こってからの対策が重要である」と考えているようです。対策至上主義。

どちらがいいのかというと、これまたどちらも善し悪しがあるのですが、複雑化・高度化するシステムに対しては、どうやら予防主義より対策主義の方が有効に働いていることが徐々に分かってきたようです。

古いシステムでは、起こりうる事象の組み合わせもシンプルで、障害を絶対に起こさないようにする、という運用も可能でした。予防絶対主義の原典にはこうあります。「たとえ1ミリ秒でも何らかの形でユーザに不都合を与えてはならない」と。つまり、ユーザにサービス断という形の影響をそもそも与えてはならない、というのが予防絶対主義の考え方で、この考え方は長らく主流でした。

対する対策至上主義は、ユーザに不都合を与えることは許容する代わり、その不都合の継続時間を閾値以下に抑えればよい、ということになります。

ドコモの予防絶対主義は、とにかくシステムの設計自体を鉄壁にしようとします。考えられるあらゆる不具合事象に対してあらかじめその起こる可能性を排除しようとします。障害の想定が思いつく中にすべて網羅されるならこれが最も良い考え方ですが、複雑化するシステムにおいては、「想定漏れ」の起こる確率が高まります。むしろ、最近の3G以降のシステムでは想定漏れが起こらない方が不思議なくらいです。

この場合、もしその「想定漏れ」の障害が起こると。そもそも、「想定できなかった」事象なので、当然ながら対策できません。何が起こっているのかわからないままずるずると時間がたち、結局、影響を与えるユーザ数が莫大な数に上ってしまうことになります。

一方、ソフトバンクは、とりあえずありもので海外などでよく運用された技術を使います。障害を起こさないように鉄壁にすべくシステムを作りこむ、ということも行いません。一方で、起こりうる障害の「結果」に対して、その対策(海外で有効に働いたもの)を網羅します。「障害の結果」というのは、システムが複雑化しても案外シンプルにまとまるものです。「つながらない」「切れる」「過課金」などなど、ということであれば、大体起こりうることはまとめられます。

そうして、それぞれの事象に対して対策を施します。「つながらない」ならとりあえずアクティブ系を全断して全シリーズをスタンバイ系に切り替えてみる、とか、過課金なら原因究明の前に返金処理システムを動かす、などなど、聞けば乱暴に思えるようなことを思い切ってやっちゃうわけです。

総務省などへの報告義務の基準などでもそうですが、結局、障害は影響人数と継続時間です。予防絶対主義はこれらをゼロとすることを目的とし、対策至上主義はゼロにはしないが最小化するという考え方。そして、複雑化するシステムで障害の発生をゼロにできないことが顕著になれば、当然後者の考え方の方が、障害影響を最小化するという目的には最適となっていくのは当然です。「障害ゼロは不可能」ということを受け入れられる思考・組織の柔軟性があるかどうかがポイントです。

ソフトバンクがボーダフォンから事業を継承してから2年くらい、あほみたいに影響の大きな障害が多発しましたが、最近それをあまり聞かないのは、障害が起こらなくなったからではなく、障害の影響が最小化されて総務省報告が必要ないレベルだったり報道されないレベルに抑え込めているから、ということです。障害に対するポリシーの転換が行われ、起こったことを最小化する(うやむやにする)、という仕組みがうまく回り始めたことを意味しています。

スマホの不具合に関してもそうで、とりあえずドコモは起こった不具合を完璧に潰そうとするし、完璧でなければ大仰にアナウンスしなければならない、というポリシーのため、外に見える不具合が非常に多いように見えますが、一方、ソフトバンクは兄弟機でおそらく同じ不具合が出ているはずのところを、不具合アナウンスをする前にサクサクとアップデートしちゃう。不具合があったのかどうかもわからないレベルの段階でさっさと対策を先にばらまく。これが結局、スマホの顕現した不具合件数の差として世間に認識されるわけです。

ユーザ体感としても、実際にソフトバンクの対策の方が理にかなっています。一部の声の大きなユーザこそ「不具合を認めて謝罪なりアップデートなりをしろ」と叫びますが、大半のユーザにとっては、あれ、ちょっと動きおかしかったかな?と思っても、アップデートで自然に現象が出なくなることですぐに忘れるような内容なんですよね。

で、このドコモ型の予防絶対主義、私の知るところでは、ドコモに加えてKDDIとウィルコム(旧)がこのタイプで、ソフトバンクは完全に対策主義、イーモバイルも対策主義に近い考え方です。ウィルコムもソフトバンク傘下になってだいぶ変わってきている感じがします。とにかく予防絶対主義を採用している事業者は、何しろ動きが遅いのが特徴。予防が完璧になるまでリリースしないし、障害が起こってからも、それに対する対策が「次の予防」に対して完璧であることを確認できるまで動けないイメージ。これはもう組織の作りの欠陥、お役所主義の弊害というしかないですね。

ここから原発云々の話に展開してもいいのですが、原発関連は宗教論争に発展するので触れません(苦笑)。ということで、障害に対する事業者の考え方についてのお話でした。

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2012/1/6 10:00 · 事業考察, 品質動向 · 4 comments

てことで今日から始動します。ことよろ。

今日は何となく年末年始のネットワーク状況について。毎年、携帯電話各社では規制だ輻輳だと大騒ぎしていたりするわけですが、不思議と今年はただの一回も規制や輻輳に当たりませんでした。年明け、午前0時直後くらいも。

たまたま運が良かっただけなのかもしれませんが、私の持つドコモ・auともに規制なし、パケットもサクサクで、家族のドコモも同じく年明け直後からパケットはサクサクでした。なんだこれ。

ドコモでふたたびspモードメールがらみのごちゃごちゃが多少起こっていたようですが、それ以外もほとんどニュースはなく、なんというか、少なくとも私の近辺では混乱のかけらもないような状況。あれ、年末年始ってこんなに静かだっけ?(ケータイギョーカイ的に)っていう感じでした。

去年ですよね、一応。いや、スマートフォンが異常に伸びたのって。ソフトバンクはiPhoneでだいぶ先取りしていたわけですが、ドコモもauも去年中に契約台数で何十倍、トラフィックではたぶん何百倍にもなっているはずなんですけど、それがみじんも感じられない年末年始でした。

ただ、たぶん、トラフィックの性質が違ってきているんでしょうね。フィーチャーフォンの場合は、トラフィックよりもトランザクションが激しい。つまり、パケットの論理接続が張られたり切られたり、っていう遷移が非常に多いため、交換・認証系への負荷がめちゃくちゃ大きくなるわけですが、スマートフォンは基本的にIP-Always-Onなので、交換・認証への負荷がほとんどなく、無線の切り張りによるRANへの影響とIPパケット処理のためのゲートウェイへの負荷に限定されることになります。これでもしスマートフォンがフィーチャーフォンみたいにこまめにIPセッションの切り張りをしていたら相当大変なことになっているはずです。

ゲートウェイなんてのは結局はパケット一つのライフタイムごとに全部忘れてもいいようなものなので、ぶっちゃけたくさん並べれば何とかなる、という方向のもの。もちろんRANについては端末の位置により(分布の偏りはあるものの)分散されざるを得ないものなので、その二つに影響が集中する限りは混乱は起きにくく、むしろ、IPセッションのライフタイムのスケールで動く交換系と認証系は、一度に覚えておかなければならない相手が積みあがりやすいし、それを他の分散先に放り出すのも基本的に無理なので偏りが解消しにくいわけで、そういう意味では、年末年始のトラフィック(トランザクション)には、スマートフォンは意外と優しいのかも知れません。

というのはもちろん妄想レベルの話なんですが、ともかくも、今年もよろしくお願いします。

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2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)

一応タイムリーなネタかもしれないのでリアルタイムで。「コミケに移動基地局とか出てくるけど、普段からめいいっぱいの周波数を使ってしまっていればいくら移動基地局が出てきても使える周波数幅には変わりがないから容量対策にはならないのでは?」というご質問。

えー、結論から言いますと、普段からめいいっぱいの周波数を使っていないということになります。たぶんですが、相当に周波数がひっ迫しているドコモでも、全バンド全キャリアを使い尽くしているところはほとんどないと思います。いやこれは、なにかからの推論とか理論的にとかじゃぁなくて、人づてに聞いた噂レベルの話として。

一応、理屈上は、どんなにセルを区切っても電波は飛んでしまうものなので、いざという時のための空き周波数をあらゆる場所で使ってしまうと本当に混雑している場所の品質が悪くなってしまう可能性があるので、できるだけ使い尽くすことは避ける、という理屈もありそうな気がします。

たとえばあるターミナル駅でめちゃくちゃに混んでて、最後の周波数まで使ってしまう、という時。その隣の、さほど混雑していない場所で、もしその最後の周波数を常時使っているとすると、その電波は、多かれ少なかれターゲットになるターミナル駅近辺のセルに侵入してきてしまいます。なので、ターミナル駅近辺で周波数を追加した効果は限定的になってしまいます。

しかし、その周波数を本当に「最後の手段」的にとっておいて、できるだけその周波数帯をクリーンにしておけば、本当にやばいところにその周波数を打ったときの効果は絶大です。なので、お金があるからとか時間があるからとか場所があるからと言ってやたらめったらにキャリア数を増やすよりは、しっかりとメリハリをつけたネットワークにした方が、総合的なユーザ体感はよくなるはずなんですね。

で、例のコミケをやるあの辺って、はっきり言って、トラフィック的にはかなり閑散地帯ですよね。ターミナル駅があるわけでもないし特殊な大トラフィック要因があるわけでもない。年にせいぜい数回の大規模な展示会などで人が集まったときだけにトラフィックがあふれるところ。であれば、常時過大なチャネルを用意しておくよりは、必要に応じて移動局を出す方がいいわけです。なにせ、いつどんなタイミングで大トラフィックが発生するかというのがかなり完璧に予想できちゃうという場所。トラフィックは大変だけど対策は簡単なはずなんです。もちろん簡単といっても、やっぱり周波数には限りがあるので、いずれにせよあふれちゃうみたいですけどね。

また、単に周波数を増やすだけでなく、周辺に何台か移動局を出して、会場を分割してカバーする、などという対策も必要になります。そういう対策をするためにも移動局は都合がよくて、逆にそういう対策をするということがわかりきっているからこそそのための周波数帯を使わずにとっておく、という考え方もあるのかもしれません。

あと、これも聞いた話ですが、遠くの方のトラフィックがスカスカの局の電波を引っ張ってきてレピータで吹き込む、みたいな対策をしていることもあるようです。移動局はやっぱり処理能力に限界のある小型の局なので、それだけだと電波そのものの限界よりも処理能力の限界が来てしまうことがあります。もちろん、移動局は衛星やマイクロ波などの比較的細いバックホールにならざるを得ません。しかし、なんとか届く程度のところに処理能力のしっかりしていてバックホールもたっぷりの局があるなら、レピータで引っ張って吹き込んだ方が良かったりするみたいです。あ、もちろん、周波数帯が会場付近のものと違うものを使っている、という前提ですけど。

ということで、なんとなくコミケ関係の質問からトラフィック対策についててきとーに書いてみました。でわ。

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2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)
2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments

地下鉄でドコモがきつくなってきた話の続報なんですが。

自宅最寄りの地下鉄駅でもかなりやばくなってきました。以前は、電車の入線時にちょっとデータの落ちが悪くなるかなー、くらいだったんですが、最近はそうでない電車待ち時間中もつながりが悪くなってきました。

さらに先日なんかはひどくて、圏外表示。iモードを使っていて、例によってリンクをクリックしたら無線チャネルがスリープからアクティブになるというそのタイミングで輻輳で接続再開できない動きに陥って、あー、またかー、と思ってたら、iモードアイコンがぶつっと消えて、直後に圏外表示。

そのまま3分ほど圏外のまま。ちなみに私の前に並んでたドコモ利用っぽい人は普通に使えていたので、過負荷で基地局が落ちたとかじゃなくて、本当に輻輳のために認証途中のすごくきわどいところでシーケンスが止まり、認証セッションがぶっ飛んでテンポラリキーが無効になって圏外、位置登録しなおそうにも輻輳で通らない、みたいな状態だと思います。

以前にこの話を書いた時に、「地下には1局しかないんだからしょうがないよ」という慰め(?)をいただいたんですが、いや、確かにその通りではあるんですけど、一方で、通信事業者としてはそれを言い訳にしてはいけないはずなんですよね。

確かに、地下・屋内のカバーというのは非常に難しい問題で、何が難しいって、無線基地局本体を置く場所が自由にならないってことが一番の難点で、携帯電話事業者みんなで協力して鉄道事業者に設置場所の確保をお願いしてようやく確保してもらっている、というものなので、容量が足りないからとおいそれと増やせるものではないわけです。何しろ、それでも場所が足りないから、アンテナそのものは全社で共有しちゃおうぜ、なんてことまでやってたりするくらいですから。

だけど、その「場所がない」を言い訳に何もしないで済ませるのは、事業者としてどうかと思うんです。いくらでも手は打てるんですよ。たとえば、その携帯電話事業者の仲良し組合に入れてもらえない事業者、ぶっちゃけウィルコム(&旧PHS事業者各社)ですけど、なんだかだで置けてます。なぜかっていうと、基地局本体もアンテナもすごく小さいから。重さでいうと20kgに満たないとかいうような軽いものもある、だから、天井にぶら下げたりちょっとした天井裏のスペースにも置けるわけです。

確かに昔は、3Gの基地局と言えば馬鹿でかいものでしたけど、最近はそんなことはない。最新のPHS基地局よりもさらに小さいものがいくらでもあります。超過負荷ゾーン対策用のいわゆる「ピコセル」とかです。パワーも利得も小さいけどとにかく省サイズ、というもの。

駅構内なんてそんなに電波を飛ばす必要はないんだから(むしろ飛ばさないのが正解)、こういった局でいいはずなんです。今みたいに巨大な局をどかっと置くんじゃなくて、こういった局を使ってホームを5~6分割くらいしちゃう。ネックはトランザクションなんだから実際のスループットなんて大して出てないはずなわけで、バックホールは全部まとめて光一本にまとめちゃう。このくらいの対策は事業者の自助努力で出来るはずなんですよね。

もちろんこういった対策にしても鉄道事業者の協力が必要なのは確かなんですけど、「総重量1トンの基地局をもう一つ二つ置かせてください!」ってのと「20kgくらいの局をいくつかぶら下げさせてください」なら、断然ハードルが下がると思うんですよ。仲良し組合共同アンテナのデメリットからも脱することができるかもしれないし。

ということで、今のところ、ドコモのひどさだけが目立つ状況になってきています。前にも書いたけど、auはまだ全然快適なんだよね。ソフトバンクってどんな感じになってるんでしょう。隣接基地局に逃げるとかいう逃げ道がない分、地下の品質って事業者の混み具合をかなり正直に反映してるんじゃないかと思うので、こういった情報が集められたら集めてみたいですね。

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2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments
2011/12/9 10:00 · サービス解説 · (No comments)

さて、微妙に不評のなか丸一週間にわたり続けてきました質問消化キャンペーン、とりあえず今日で一区切りとさせていただきます。まだ質問残ってるけど、できるだけ答えますので取り上げてもらってない!と言う方、どうぞ気長にお待ちください。では早速質問の方。

先日久々に緊急地震速報が鳴ったのですが、番号を抜いて抜け殻にしているEVOに届きました、と言うご報告がありました。ちゃんとリセットして電話番号も01234567とかになっているのに受信してびっくりです、とのことなのですが、いや、不思議な現象ですね、これ。ちなみにその隣に置いてあったドコモ端末は緊急地震速報を受信できなかったそうです(苦笑)。

実はあの朝、私も久々の速報アラームにびっくりして飛び起きたんですが、なんていうか、EVOも鳴るってこと完全に忘れてて、ドコモの携帯の鳴動を寝ぼけながら止めて、アレ止まんない・・・みたいにすごく寝ぼけてたりしました。ちゃんと起きてEVO見たら千葉で地震がどうとかって出てて、あーそういえば鳴るようになってたっけ、って感じで。

さて、質問にあった、解約したはずのEVOも鳴っていた、と言う話。うん、分からん(笑)。ただ、EVOの緊急地震速報、つまりCDMA2000のBCSMS方式、認証は必要ないんですよね。認証前の端末が読む前提のページングチャネルの中のシステム情報領域にBCSMSの位置などが書いてあって、その位置を読みに行けばだれでも内容を読める。なので、番号が入っていて位置登録を済ませている必要はない、ってことです。ただ、普通は、番号が抜けた端末は、ページングチャネルを見に行くことさえしないはずなんですが、EVOはその辺、かなりいい加減な作りなのかもしれません。さらに、EVOは非SIM機種。つまり、動作に必要な情報は電話番号を消してもROMの中に一そろい残っているわけです。そういう意味では、解約後も緊急地震速報専用端末として使えるのかも、なんて思いました。

ちなみに、WCDMA版についても、ETWSもCBSも、基本的には位置登録などしなくても見ることは可能です。ETWSはブロードキャストチャネルにダイレクトに流れるもので、その位置は暗号化されていない別のブロードキャストメッセージに載っているので勝手に読むことが可能。CBSも同じく、その送信位置は暗号化されていない同報メッセージに載っています。

と、考えると、アレなんですね、純粋な受信機として、WCDMAやCDMA2000の緊急地震速報を受信するだけの端末、ってのが、キャリアに断らずに作れちゃうってことなんですね。よく考えれば当たり前なことなんですが、このお便りをもらってはっと気づかされました。まぁ、WCDMAの場合は、SIMが動作上必須(標準仕様上SIMが挿さっていない端末は「端末」ではないという扱い)で、そのSIMを発行できるのはキャリアだけ、って言う事情もあったりはしますが。

さて。EVOを解約(機種変更)した後も、なんとなく3GをONにして飾っておこうかなぁ。ひょっとすると役に立つかも。いややっぱり役に立たないか。ふつーの端末持ち歩いているし。あ、でもお便りにあったとおり、横にあったドコモが鳴らなかった、みたいな感じで、電波状況などの原因で端末が速報を取り損ねる可能性もあるし、であれば、単に鳴るだけの端末がある、と言うのも、受信環境の冗長化と言う意味で一定の意味がありそうです。上では「標準上は動いてはいけないっぽい」と書いたわけですが、WCDMAでSIM抜いた端末が実際はどう動くのか興味があります。と言って、緊急地震速報なんて意図して鳴らせるものじゃないのでテストは出来ないんですが、とりあえずSIM抜いて電源いれっぱにして置いてみようかなぁ、機種変とかでSIM抜いた端末。

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2011/12/9 10:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/7 10:00 · サービス解説 · (No comments)

先日の公衆Wi-Fiサービスのお話について、「無線バックホールを使っているっていう話はどこで発表されたものか、あるいは何かの数字からの類推か」と言う趣旨のご質問をいただきました。

えー、すみません、これは発表はされてないですね。もう、「人づてに聞きました」と言うソースしかないです。本当にすみません。

一方、確かに、「このスピードでの対応AP数の増加を説明するには無線バックホールしかありえない」と言うような推測も出来るともいえます。というか、スピードよりも、AP数の桁数ですね。

仮に、アレが全部FTTHだとすると、それは基本的に、「NTT東西のフレッツあるいはダークファイバ」を使ったものになります。つまりそのコストは最低でも5000円以上です。これが、10万APあれば、月間5億円以上。年間60億円以上。

無線帯域の逼迫を解消するための施策とはいえ、売り上げへの貢献がゼロ(間接的な売り上げへの貢献も計測困難)なものに、年間何十億円ものコストをかけるということは経営判断的に難しいはずです。であれば、とりあえずは「広告効果」が最優先なはずで、となれば、要するに「数さえそろえりゃいい」ってことになるわけで、わざわざコストの高い他社線を使うよりは自社の無線を使っちゃえ、ってことになると思います。

そんなわけで、やっつけで数揃えて宣伝的に使うならむしろ固定線なんていう他社に金払わなきゃならないようなバックホールを使うわけが無い、と言う意味では、推測は可能かなぁ、なんて思うわけです。でわ。

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2011/12/7 10:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/5 11:00 · サービス解説 · (No comments)

あ、予約投稿セット忘れてた。ってことで、ちょっと時間遅れですが、今日の質問消化キャンペーン。

auの速度規制、混雑局のみとのことだけど、早朝4時と言う時間でも他のスマホより遅くて規制されている風の速度でした。ひょっとして全体規制もかかっているのでは?と言う質問をいただきました。

こればっかりは私も分かりません。中の人っぽい人からの情報で「基地局レベルで優先度制御している(つまりドコモと全く同等)」と言う話を聞いただけなので、本当にどこで規制をかけているかは確定情報はありません。だから、基地局レベルの制御にプラスアルファで、上位での規制がかかっている可能性も否定は出来ません。

お答えとしてはこれで終わりなんですが、一つ思い当たることがあります。いや、早朝4時、と言う時間なんですが、確か、auって、早朝の空いている時間帯に動画蓄積サービスとかやってますよね。あれ、一応、ブロードキャストシステムではあるんですが、いくらブロードキャストとは言っても、実際には個別通信と同じように無線リソースを食います。個別通信に対してはリソースの奪い合いの相手になるわけです。

実際は、このサービスでガッツリとリソースを食われた上で、その他の一般通信(定期位置登録なども含む)が残ったわずかな帯域を優先的に取るので、被規制端末にとってはかなり分の悪い奪い合いになっている可能性があります。

これはあくまで勝手な推測ではありますけど、そういうこともありますよ、ってことで。

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2011/12/5 11:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/2 10:00 · サービス解説 · 3 comments

その2。HSDPAの速度について、7.2M対応機と14.4M対応機では、7.2M対応機の方が常時半分の速度しかでないという意見を見ることがあるけど本当?と言うような質問をいただきました。

これはもう、いろいろと文字で説明するより図を一発見てもらったほうが分かり易いと思いますので、図を出してみます。

青い線があらわしているのは、ある場所(基地局下)で、ある一台の端末がその瞬間に占有可能なリソースがどれほど余っているか、の時間変化とします。要するに、空きリソース。端末が要求すれば割り当ててもらえるリソースの「残数」です(それ以外は他の人が使ってる)。

で、紫の線が「7.2Mbps」の線、緑の線が「14.4Mbps」の線としておきます。実際はこれほど盛大にリソースが余ることなど稀だとは思いますが、とりあえず説明上、こんな感じでリソースの余りが変動しているとします。

で、こちらが、7.2Mbps対応端末が割り当ててもらえる速度の変動を表したもの(赤い点線)。要するに、7.2Mbps以上余っていてもそれ以上端末が対応できないので頭打ちになる、と言うのが、7.2Mbps端末の制限となります。

同じく、14.4Mbps対応端末の場合。余っていればめいいっぱい割り当ててもらえるので、「瞬間最大風速」は大きくなります。

しかし、先ほども書きましたが、実際のドコモ(を含め全てのモバイル事業者)のネットワークにおいて、瞬間とはいえこれほどリソースが余っていることはまずないでしょう。本当の真夜中にでもなれば多少はこういった状況が現出する可能性もありますが、忘れられがちなことは、「制御情報の通知や定期的な位置登録などでも電力資源は消費している」と言うこと。つまり、ユーザ的には全く通信していない端末も、基地局のリソースをある程度食っています。なので、実際は14.4Mbps端末でも7.2Mbpsの線を超えることはめったに見られないと思います。

と言うことで、実際、HSDPAでは、ある程度以上になるともはや最大速度のリミット外しにはあまり意味が無いってことなんですよね。実用上は3.6Mbps程度で十分だし、それ以上の割当が瞬間的に得られたとしても、日常的な体感にはほとんど影響が無いレベルのはずです。

と言うことで、7.2Mbps対応端末が14.4Mbps対応端末に対してどの程度劣位になるかと言う点についてのご質問でした。

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2011/12/2 10:00 · サービス解説 · 3 comments