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最近の無線LAN規格は背伸びしている?
背伸びをした技術的チャレンジが高度な規格を生む、という趣旨の記事なのですが、私はちょっと別の印象を持ってしまって。というのが、最近の、無線LANに限らず、無線技術全般が、「技術的に可能性があればとりあえずぶち込め」みたいな風潮を持っていることを感じていてですね、じゃぁそれが実際のフィールドに出たらどうなの、というところをまずは一旦無視してむりくりに背伸びした規格にしてしまっているような気がするんです。もちろん、ピークスペックが伸びることはアベレージスペックを引き上げる効果もあるので悪いこととは言わないんですけど、たとえば記事でも出ている8x8MIMOなんて、普通に考えてフィールドで動くわけがないんですよ。しかもそういうのを仕様化している技術者たち自身もそのことは重々承知の上で、「と言っても技術(規格)競争があるし、ネ☆」みたいな感じで、制御用のフィールドにRESERVEDが残ってるからこれは8x8MIMO用ね、って感じでぶち込んでみる。ちょっと、最近の通信技術の高度化は、技術者の悪ふざけが過ぎるような気がするんですよね。こういうの、(いくらアベレージが少し向上するといっても)やればやるほどピークとアベレージの差が広がるわけで、それって本当のエンドユーザに優しい技術なのかな、って感じるところもあって。本当にエクスペリエンスを向上させる技術(潤沢な周波数がある状況でのキャリアアグリゲーション(CA)/チャネルボンディング(CB))と、おふざけ気味の技術(8x8MIMOや明らかにチャネルに限りがある状況でのCA/CBとか)がごっちゃな状況を何とかしたいところなんですけどねぇ。
ドコモの夏モデルは5月中旬発表、夏のスマホは7割Xiに
ちょっと古い記事だけど、ドコモ社長の「iPhone、現状では厳しい」の発言、私としては、試験直前に「あー今日のテスト全然勉強してないわー、やばいわー、マジ勉強してないからなー」って感じに受け取ってます(笑)。
ニフティの動画視聴アプリスマプレ!、復旧しないままサービス終了
何とも情けないことに。こういうのを事業としてやるつもりなら、ちゃんとgoogleにお伺いを立てて、何らかのアライアンスを結んでやるものだと思うんですけど、お粗末ですね。niftyってこんなお粗末な会社でしたっけ。せめて、動画を収集する相手先とはアライアンスを結んどけよ、と思うんですけどねぇ。googleがこのアプリを落とした理由は、そりゃ建前上はいろいろあるんでしょうけど、動画を網羅的にキャッシュすることによるトラフィックの偏りや、リアルタイム広告を除去されることなどを問題視したのではないかと思われるわけで、というか、動画再生中のユーザ特性に合わせた広告を生業にしている動画サイトに対して機械的なオフタイムキャッシュをかける、ってのは正面から喧嘩売ってるようなもの。個人がやるならまだしも、ほどほどの資本力のある事業者がやるとなれば、googleだって警戒しますよ、そりゃ。プロバイダ各社が動画サイトに対して「タダ乗りだ許せん」と言っていたのが今度はプロバイダが動画コンテンツに「タダ乗り」して自社サービスにしちゃったんだから、お粗末なお話です。

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こんなサイトをやっているので、基本的には「無線大好き」と思われているかもしれません。究極的にはすべての通信を無線でカバーできればみんな幸せ、みたいな技術思想を持っていると思われているかもしれません。しかし、実は、私は有線通信こそ本当に通信を支えることができるものだと思っています。

確かに、機能を見れば、すでに無線通信で有線通信の需要をカバーできるだけの面やスペックがそろいつつあります。LTEで75Mbps、これがすべての面で使えるわけではないとはいえ、それでも、家庭用の光回線の一般的なスペック「100Mbps」とほとんど変わらないスペックです。さらに無線は発展し、高速化技術が次々と取り入れられていきますから、1Gbpsという通信速度もさほど遠くない未来に実現することは間違いありません。

もちろん、無線特有のリスクである盗聴に関しても、最近の通信方式は非常に強力な暗号方式を採用しているため、通常の手段で破ることはまず不可能です。WCDMAが始まる前後のころですが、WCDMAに採用する暗号方式があまりに強力過ぎて各国の輸出規制に引っかかってしまい、国際取引に面倒な躓きを生じさせる原因になってしまったほどです(もちろん今は問題は解消されています)。

ということで、「つながる」「速い」「安全」という基本的な機能を有線と同様に備え、なおかつ、設置位置のフレキシビリティやモビリティを備える無線通信は、すべての有線通信を置き換えるかもしれない、という論調があっても全く驚きません。それが実現する可能性がゼロだと言うつもりもありません。

しかし、「有線通信が無線通信に置き換わる」という様に考えず、まずすべては無線通信である、というところから考え始めると、これが案外答えが変わってくるんです。なにしろ、通信(コミュニケーション)の源流は、身振り(光)と声(音)、どちらも無線通信ですからね。

まずもっとも原始的な無線通信を考えてみます。それは、点のアンテナから出た電波を受信者が捕捉してデータを読み取る、というもの。点の送信アンテナと点の受信アンテナをつなぐわけですが、点から出た電波は全方向に球形に広がっていきます。そうなると、送信アンテナから出た電波は、受信アンテナの実効受信面積で拾われる分以外はすべて無駄に捨てられることになります。送信電力の99.99…%を無駄にするわけです。

そこで、一つの案としては、ほかの方向に飛んで行った電波をほかの人にも拾ってもらおう、と考えます。ある時刻にあるデータが乗せられた電波が球形に広がって複数(非常に多数)の受信者に届く、という状況なら、無駄にする電波はかなり少なくて済みます。これがご存知「放送」です。しかし、通信は放送だけではありません。すべての人が異なる相手と異なる内容のコミュニケーションをしたいわけです。そうなると、たとえばこの時間はAさんのデータ、この時間はBさん向け、と区切って送ってあげるようにするわけですが、どんな区切り方をしたとしても、やっぱり、ある時刻にあるデータを乗せた電力が球形に広がっていくと、その受取先のアンテナに拾われた以外の大半の電力は無駄に捨てることになります。

要するに、無線通信は大半の電力を無駄にする、というところがスタート地点です。実は、携帯電話技術(LTEも!)のほとんどは、基本的に電波の大半を無駄にしています。同時に使う人が増えれば増えるほど速度が遅くなったりするのは、それぞれ個別の相手に送る電波(を一定の法則で区切った一部分)をほかの人が使えないために空間中に捨ててしまうことが原因です。電波が空間中を自然に広がってしまう現象である限り、これは原理原則であり避けられない損失です。

とはいえ、やっぱり出来るだけ無駄にしたくないですよね。そこで、アンテナに工夫をし始めます。ここまでの話では、電波はある場所で発生すると球形に広がっていく、ということになっていました。しかし、一般的に地上に住んでいる限りは、横方向に届けばよくて、宇宙や地面に向かって飛んでいく電波はどっちにしろ誰も拾うはずがない電波です。これを飛ばさないようにできないかしら。

出来るんですね。アンテナの形をうまく工夫すると、上下に飛ばずに横方向にだけ飛ぶようにすることができます。単純放射なら上下に飛んじゃってた分を、全部なしにしてその分横方向に上乗せする、ということができます。そうなれば、同じ横方向でもより遠くに飛ばせ、同じ距離でもより多いデータを送信することができます。

さらに言えば、相手がいない方向に送信する電力も無駄です。だったら、同じようにアンテナを工夫して片方にしか電波が出ないようにできないか。もちろんできます。そうすれば、電力の利用効率はさらに倍です。その代わり後ろ方向には電波が飛ばないので、そちらにいる人には別の送信アンテナを使うなどして通信を提供してあげる必要があります。

前と後ろの2つに分割できるなら、当然3つに分割することもできます。アンテナの工夫で相手のいる方向を含む全方位の1/3に電波の飛ぶ方向を絞ることができます。これは、アンテナさえ増やせばいくらでも数を増やすことができます。

そうやってどんどん分割する、というのは、究極的には、送信アンテナから出た電波が受信アンテナに入るまでの間に周囲に漏れる電力をゼロに近づけようとする努力です。とにかく周囲に漏れにくくすれば漏れなかった分の電波は受信アンテナに届いて、通信の能力・品質の向上に役に立つわけです。たとえばパラボラアンテナなんていうのは、飛ぶ方向を完全に一本の線にしようとする試みの一つです。パラボラ(放物線)に、焦点から電波を放出するとそれらはすべて一方向に反射します。

ただし、パラボラでも、反射面以外の部分に飛んでしまうとそれは「漏れ」です。もれないようにするには、パラボラの反射面をどんどん伸ばしていく必要があります。放物線なので、その伸びていく方向は、送信方向に一致します。パラボラ型の細い筒が相手に向けてどんどん伸びていくイメージ。最終的に、受信アンテナもパラボラにしてそれを伸ばした筒と、送信アンテナが伸びた筒がぴったりとくっつくところまで行くと、理屈上は漏れがゼロです。これが「究極完璧な無線通信」です。

送信側から伸びた細い筒と受信側から伸びた細い筒がくっついてるって、これなんでしょう。はい、有線通信です。実際はその筒から漏れないように工夫してあれば、放物線である必要もないし空洞である必要もなくなります。筒の側面で反射しながら目的地まで漏れずに伝わるのなら一直線である必要もなくなります。ついでに、時には電波じゃなくて純粋な電圧波動にしちゃっても結構。光ファイバというのは、細い筒の中を電磁波が反射しながら目的地まで伝わるという電波を筒に閉じ込めただけのモノだし、銅線による通信も電波がちょっと純粋電圧波動になっちゃっただけのモノです(電磁界の波動も伴うけどそれは周囲にもやもやと漏れてるだけ)。

言ってみれば、有線通信というのは、無線通信の特殊解の一つ、ということなんですよ。無線通信には数々の解(ソリューション)があり、たとえば面をカバーしモビリティを出すために効率を犠牲にしたものやモビリティを犠牲にして遠距離通信に特化したものなどなどがある中に、「特別効率を重視しコストやモビリティを完全無視した特殊解」として有線通信がある、というのが私の有線通信に対するイメージなんです。

この特殊解は、通信の効率(すなわち品質と性能)に関してはずば抜けて優秀であるため、この特殊解をあえて他の解で置き換えていく必要はないはず、と思うんです。もちろん、コストなどの問題もあるんですけど、現時点ではまだまだ拡張可能で応用可能な優秀な筒(光ファイバ)が、結構安いコストでかなりのエリアで使えるわけで、まずそれが使える場所ではそれを使うのが当然です。

何より、無線周波数が空間ドメインでも周波数ドメインでも有限の資源である、ということ。一般解ともいえる通常の「解放空間での無線」は、その有限の資源をドカ食いしますが、特殊解である有線通信は、特にその空間ドメインでの資源浪費が非常に小さい、「筒」の中の空間でだけしか浪費しない、という意味で、有限資源の効率的利用という意味では最重要な解なんです。資源は、枯渇に近づけばよりコストの高い資源採掘の解が採用されていくわけですが、最もコストが高いながらも最も小さな空間内から資源を掘り起こせるのが「有線通信」です。枯渇を待たずとも、コスト的にバランスが取れる場合(「筒」が短くて済む場合)に関しては積極的に有線を使うことで資源の浪費を防ぐことができるわけですよ。

そんなわけで、「筒」が短くて済む場合(低コスト)の有線通信と、解放空間をぜいたくに使う無線通信が、市場原理に従ってコスト的にバランスの取れるところで公平に競争することが最も望ましい。というのが私の考え方。コスト度外視して全部有線を採用しろとか全部無線にしてコスト最低を目指せとかいう極論はあまり好みません。上述の思考実験から言えばどちらも極論すれば「無線通信の一種」であるわけで、「有線 v.s. 無線」という二極構図ではなく、完全開放無線と完全閉じ込め無線の間の(統計的に)なめらかなパラメータ変化に対して、いつ、どこ、どんな用途、に合わせて適切なパラメータを選ぶだけの問題だと思うわけです。

ということで、「すべては無線になるべきか」に対する私の考え方のご紹介でした。でわ。

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Two-Thirds of World`s LTE Connections in USA/Canada
北米のLTE加入者が世界の2/3を占める、というニュースなのですが、それよりも、世界のモバイル事情がよくまとまっている記事。まぁ本当かどうかまでは確認できていませんが、いい感じに数字がまとまっているのでご紹介。現在、HSPA系で世界の加入者の80%を占め、その中でも、HSPA+が107か国221事業者で展開中、DC-HSPAが46か国80事業者で展開中。また、LTEは現在すでに40か国74事業者でサービスを行っています。これが、今年中に110事業者にまで増える予定で、将来的にLTE開始を明言しているのはHSPA採用事業者数をはるかに超える334事業者とものすごい数字です。これは、WCDMA系事業者もCDMA2000系事業者も次のネットワークにLTEを選んでいるからではないかと思われます。ついでに計画中事業者の内訳は、73事業者がすでにトライアル中、187が計画中、59が(LTE展開可能な)免許取得済み、などなどとなっていて、LTEは今年から来年に世界中で一斉に立ち上がりそうな雰囲気です。

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Huawei and Intel Collaborate on LTE TDD
WiMAXの旗振り役であるインテルが、WiMAXの完全置換技術ともいえるTD-LTEにHuaweiと組んで中国に本格進出するっぽい記事。記事元がLTE関連ニュースサイトなので非LTE事情にあまり踏み込んでいないのはあれですが、とはいえ、インテルがTD-LTEに力を入れ始めるとなると、インテルの影響下にある日本のUQにも何か影響がないかなぁ、とちょっと期待。いや、期待というのは、やっぱり将来的にはLTEファミリーで周波数を広く利用することで、共通端末で多くの周波数を有効利用できる可能性が広がるからなんですよね。やっぱり、WiMAXは、きついですよ、調達的な面で。WiMAXのいいところもいろいろあるんですけどね。仕組み的にWi-Fiに近いので消費電力はより小さくて済むっぽいかなぁ、とは思っていたんですけど、WiMAXスマホを使ってると、WiMAX接続と3G接続の時のバッテリの減り方が桁違いですもん。WiMAXの届かない地下とかで使ってると、普段の3倍くらいの勢いでバッテリがなくなっちゃう。所詮セルラー方式の後釜であるLTEは、おそらく電力消費も3Gと大差ないところに落ちつことが予想できて。とか思うと、WiMAXも悪い技術じゃないんですけど、「良い技術」ではなく「融通の利く技術」がどっちにしろ生き残るってのは過去の規格競争からの帰結。多少無駄や無理を残していても、たとえば過去技術との互換とか平行技術との互換とかそういった面で融通が利く技術こそが結局は生き残ります。ということで、今のところ、TDD技術に関してはTD-LTE本命(私の中で)。

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2012/4/27 10:00 · ひとりごと · (No comments)

ウィルコムのストラップフォンを買っちゃいました。

なんだか車の中にフリスクのストラップクリーナーが落っこちてたので、くっつけてみました。遊びゴコロ。どういう意味かっていうと、フリスクサイズなところから通称フリスクフォンと呼ばれる電話機にフリスクストラップってことですよ(ネタの再説明ほどむなし以下略)。

さて、実際に手に取って思ったのは。ちっちゃ!!ってこと。まぁ当然ですけど。その昔、ドコモがすごく小さなpreminiという端末を出したことがあって、それ見てちいさいなーと思ってたんですが、比じゃないくらい小さいですね。重さ約30gですから。異常。

で、機能もかなーり絞り込んであるんですが、それでも、電話帳対応の通話機能とライトメール機能があり、ちょっとした着信音選択機能もあり、テーマカラーの変更機能もあり、赤外線での電話帳共有機能まであり、で、私としては十分以上。何より、操作が死ぬほどサクサクなので、使っていて全くストレスがありません。

その操作に関して、あまりに小さいので操作しにくいんじゃないかとも思っていましたが、十字キーの操作だけはちょっと爪を立てるような押し方になってしまいますが、ダイヤルキーは意外なほど押しやすい。普通の携帯と同じくらいの速度でキーが打てます。むしろ、キー同士が近い分、手の小さな(親指の短い)私には押しやすいくらい。

キートップもちゃんと光るので暗闇でも使えるし、心配していた通話音量(スピーカー、マイク)についても申し分なく、もう何も言うことがありません。完成形。電話として完全な形を最も小さくまとめた、世界に類を見ない名機だと私は断言します(勝手に)。

無線機として、だと、ちょっとだけ感度に難があるような感じはしますが(なんだか圏外からの復帰が遅い?)、まぁ特に不便はなし。これが絶対に圏内じゃなきゃならない電話、ってわけじゃないので。そういうターゲットにフォーカスした製品としてなら、この割り切りは嫌いじゃない、むしろ好きなタイプです。

ということで、今は、メインのドコモケータイのストラップとしてぶら下げています。本当に、ドコモケータイをいじくるときにも全く邪魔にならないし、全然重くもならないし。まさにストラップとしてそのまま使える。ちょっと気になるのは、ポケットに入れているときにぶつかって傷になること。なんだかもう手に入らないっぽいので(WILLCOM STOREラインナップから消えてる・・・)、大切に使いたいです。

以上役立たずストラップフォンレビューでした。

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2012/4/27 10:00 · ひとりごと · (No comments)

KDDI、LTE展開を前倒しに――当初予定の12月より早く
ソフトバンクが、LTE iPhoneでドコモ劣勢を避けるために2G LTEを緊急投入、みたいな話の時に、なんだかだでKDDIもやっちゃうんじゃね、とか書いたらほんとにやるらしいです、2GのLTE。前にLTEのまとめを書いた時に、KDDIは800/1.5という田舎バンドなのでグローバルLTEは見込めない、みたいなことを書きましたが、さすがに本人も気づいていたんでしょうね、そのあたりは。それにしても、3周波数でLTEとは。2G帯は既存局があるので5MHzだけとかエリア限定とかになるでしょうけど、800と1.5Gはめっこり10MHzでしょ?しかも嘘か真か来年3月に実人口カバー率96%とか。「実人口カバー」と「人口カバー」の定義がわからんので何とも言えないけど、いきなり生活圏で使えない場所がなくなるくらいの勢いじゃない?これ。昨日の、VerizonがCDMA2000からの脱却のために超力を入れてる、っていう話よりもさらに力が入っている感じ。なんか再来年にはCDMA2000やめますとか言い出しても不思議じゃないくらいの勢いで逆に気味が悪いです(←失礼すぎ)。
スマホに代えたら電話が使えなくなった?:300万人編集会議から
以前ネタでスマホ指南みたいな感じで「スマホにしたら電話機能がなくなります」とか書いたんですけど、マジネタでやられた。笑わすな。やっぱり、スマホは、サブなんですよ、「スマホで便利になった」っていう体験談を見る限り。スマホでよくなった話って、全部、「画面の大きな直観操作の出来るデータ通信内蔵デバイス」による恩恵であって、「携帯電話が『画面の(略)デバイス』になったこと」による恩恵ではないですよね。携帯電話は携帯電話。スマートデバイスはスマートデバイス。それを最初からいっしょくたにしてるからおかしなことになる。電話子機用OSとしては失敗作同然のAndroidなどをその用途で使おうというのが間違ってるんです。さぁ早くリアルタイムOS採用のフィーチャーフォン開発の作業に戻るんだ。

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2012/4/26 10:00 · 技術解説 · 2 comments

PHSが災害時に強いという話を書いたところ、いろいろとご反響をいただいています。改めて詳しく解説しつつ、いろいろな疑問の解決もできればと思います。

よく、ウィルコム自身の口からも聞かれることには、「PHSはマイクロセルであるため高負荷に強い」という言葉があります。しかしながら、PHSの負荷への強さを表すのに、単に「マイクロセル」というだけでは表しきれない特徴があるということについては、余り詳細に触れることが無いように思われます。

というか、そもそも「マイクロセル」という言葉が、PHSの専売特許だった時代ならまだしも今では3G網でもマイクロセル化などという言葉が使われるようになったため、マイクロセルという言葉が単に「従来よりかなり小さなセル」という程度の意味しか持たないというのが共通認識になっています。

まずこの点で、「PHSがマイクロセルで負荷に強いというなら、マイクロセル化した3Gも当然同様に強いと言えるのではないか」という誤解が生まれる原因となっています。

特に都市部でセルを小さくしていくとどうなるか、というのは前にも一度議論しましたが、セルが小さくなればなるほど、小さな障害物の影響が大きくなるため、遮蔽されて弱まったり反射波が思わぬところで強めあったりして、形状がいびつになり、一部が枝状に伸びたり飛び地が出来たりということが起こりやすくなります。前にも使った図だとこんな感じ。

こんな状態になっちゃったら、そもそも設計がかなり難しく、そんなわけで枝の先っちょで干渉を生む覚悟でかなり密接して配置させざるを得ません。

まずそもそもの仕組み上、こういう配置にしても、PHSであれば干渉しない、というのがPHSがマイクロセルに向いているという理由の一つで、3Gの場合は、こうやって枝状に飛んでしまった先は単に干渉として処理されているだけなんですよね。もちろん、十分に強ければ飛び地セルとして機能するわけでしょうけど。なので、密集による容量改善効果の一部を干渉で打ち消しちゃってるのが3G。容量改善がゼロとは言わないけれど、伸びた枝が伸びた先のセルの電力と常に勢力争いをしている状態です。

PHSの場合は、そもそものコンセプトが「内線電話用システム」なので、置く場所を設計することもないし基地局同士が連携したりするということもないという前提の仕組みになっています。つまり「すべてを知っているのは端末(子機)」という前提。基本的にあらゆる場所で特定の周波数を使うという設定をするのではなく、端末が通話を開始するまさにその時に周囲を測定し、基地局に対して「この辺空いてるっぽいので使わせてもらいますよ」と宣言をするわけです。ですから、「よくわかんないけど下手に飛んでっちゃって干渉出ちゃった」がありません。飛んでっちゃった電波はちゃんとその場にいる端末が測定して「この周波数チャネルは使ってますなぁ」と避けるんです。

これを実現するために、PHSは1つの周波数チャネルの幅をかなり小さく、通話に必要な最低限の幅に細切れにしてあります。なので、ある周波数チャネルを通話に使っても、そのすぐ隣の周波数チャネルは別の用途に使うことができます。また、時間区切りタイプ(TDD-TDMA)のシステムであるため、時間さえ区切れば周波数を好きなように変えることができます。なので、複数の端末を相手にする基地局も、それぞれの端末相手に全く別の周波数チャネルを使って通信することができるわけです。

ところで、3Gの場合も端末による測定はありますが、その場合は逆に「ちょっと干渉多くて厳しいから電力強めによろ」とか言っちゃうくらい。あまりに干渉が多いと基地局もハンドオーバを考えますが、枝状に入り組んだセルの先にある最適な基地局を基地局自身が見つけ出すのは非常に困難ですから、誤ったセルへのハンドオーバなどが起こりやすくなり、干渉の解決ができるかどうかはせいぜい半々というところでしょう(それでも3G特有の信号強度のために通話は途切れずに継続できるわけですが)。3Gでは比較的広い周波数幅を一つのチャネルで占有するので、どうしても「薄く広く」干渉をばらまいてしまいます。測定はあくまで「他の干渉に負けない手段を探すため」なんですね。

このように、端末による自律選択や一つの基地局が特定の周波数に縛られず細切れの全周波数の中から好きな場所を選べるという特徴のため、PHSの場合は、通話が輻輳しそうな場所には適当に基地局を重ねて置くことができます。いくら重ねても端末が「ここ使います」と宣言してチャネルを起動しない限りは周波数は占有されないからです。一方、突然大量の端末が通信を始めた場合には、端末が早い者勝ちで周波数チャネルを奪っていきますが、PHSが公衆で自由に使える周波数が80ほど、それぞれが時間区切りの4スロットを持つので320チャネルがお互いに干渉なく起動できます。それを処理する基地局の数は膨大になりますが、それでも、お互いに関係のない基地局をたくさん置いておくだけで、端末が勝手に空いているところを320個まで好き勝手に持って行ってくれるわけです。基地局は単なる御用聞き。

しかも、端末は端末がいるただその場所での干渉環境を測定するので、究極的に言えば、まさにそのピンポイント、端末周囲数メートルの中に320チャネルがあるようなもの。そこからわずかにずれた場所でも複雑な反射によるセル形状のために電波が届かず干渉しないということもあり得ます。さらにはそういった「複雑なセル形状による干渉除去」を積極的に作ってしまえというのがアダプティブアレイとSDMA技術。わざわざセル形状をリアルタイムで複雑に変化させるなんて一般の携帯電話技術から見れば怖いもの知らずもいいところですが、端末が自主的に周波数チャネルを選ぶというPHSの仕組みがそれを可能にしてしまっています。

要するに、端末が密集し、基地局も十分に密集していれば、勝手にセル半径が小さくなってくれるんです。それこそ、条件によっては半径数メートルという範囲にまで。反射条件やアダプティブアレイの効き方によっては、枝状セルはもとより、ヒョウ柄みたいなセルさえ実現するでしょう。しかし、ヒョウ柄になっている、なんていうのはあくまで基地局側から見た都合。端末はそんなことは気にせず、空いている周波数チャネルをバカ正直に選んで電波が届きそうな基地局に「ここ使います」と宣言しているだけ。おそらく東京都内の密集エリアなどでは、自分がPHSで通話しているとき使っている基地局と、そのすぐ隣に立って通話しているほかのPHSユーザの基地局が全く違うということは当たり前のように起こっているはずです。

そんなわけで、ある程度過剰目に基地局を置いてあれば、災害時などで通話が一斉に発生しても、通話相手先と利用する周波数チャネルが統計的に分散してくれて輻輳しにくい、というのが「PHSが災害に強い」ということの説明になります。

ではここから簡単に一問一答。

Q. 津波で壊滅するなどの大規模災害には弱いのでは。

A. そうですね。というか、「PHSが災害に強い」という言葉の前提が不明瞭でしたね。正確にいうと、「PHSは大規模災害が起こったときに災害の被害を直接受けず停電などもしていない大都市圏での通話輻輳に強い」です。はっきり言っておくと、PHSは直接被害にはめっぽう弱いです。最弱。UPSを装備していない局も多いので停電で一気にエリア全滅、伝送線も大半はまだ一般家庭向け回線と同梱の銅線または光ファイバ、もちろんキャリア品質の災害対策は施されていないので電柱一本が倒れたら多数のPHS基地局が倒れます。「PHSを持っていたら直接被害を受けた地域でも大丈夫」とは思わない方が良いです。大規模に電柱が倒れたり停電したり、そういうことが起こらないレベルの災害で、携帯電話が輻輳で使い物にならなくなったときにアホみたいに強いのがPHS、ということになります。先の大震災での東京都心、というのがいい例ですね。

Q. 今後、品質が落ちていくなどの心配は。

A. 正直、あります。というか、ウィルコムの幹部発言で、「比較的広い大ゾーン局でカバーし小ゾーン局を巻き取って、エリアに影響なくコストを削減します」的なものがありました。あれこそ、PHSの耐災害性を根本的に否定する施策です。確かにデジタル処理技術でPHSの屋内浸透やカバーエリアなどは飛躍的に向上しましたが、それを当てにして大ゾーン化するということは、単に携帯電話の模倣をしているだけ。だから、輻輳への強さは携帯電話並みに落ちていきます。また、装置としてのPHS局は今でも同時に扱えるのがせいぜい十数チャネル(4周波数チャネル分)ですから、広い範囲を一台でカバーすることは、装置側の上限での輻輳が顕著になるということ。アホみたいに密集して隣同士で別の局をつかむくらいの状況にあってこそ、1局の処理能力がプアであっても異常なほどの収容力を実現できるのがPHSマイクロセルネットワークの利点なわけで、それを否定するエリア戦略は、PHSの売りの一つを自ら摘み取るものだと思います。

Q. PHS的な方式が良いのならなぜほかの方式もPHSっぽくやらないの。

A. PHS的なやり方は利点だけではありません。端末が主導するということは、端末がすべて選ばなければならないということ。たとえば、使う周波数チャネルをサーチする、ということにしても、ある程度の時間しっかりと計測してそれでも誰も使ってない、としっかりと判断しなきゃなりません。移動中でのハンドオーバでもそれをしなければなりませんし、まさにヒョウ柄みたいなセルになっているときはハンドオーバ先を誤る可能性が非常に高く、ちょっと移動しただけでハンドオーバしまくることになります。一般の携帯電話では、たとえばこの辺の奴が次に行くやつは大体これがメインだろ、みたいな感じでハンドオーバ先を基地局側が指定するため、切替も早いし、統計的に間違えにくいハンドオーバ先が選ばれるので途切れる危険性も減ります。何も知らない、自分の周囲のほんのわずかな空間の情報しかわからない端末があてずっぽうでネットワークの動作を主導する、というのは、かなり危険な方式です。もちろん基地局がちゃちゃを入れる余地もあるのでそこまでひどくはなりませんが、「システム」として見た時の品質・安定性においてはどうしても情報不足に起因する劣化が出ることになります。PHSが切れやすい、移動に弱いというのはまさにこれが理由です。携帯電話方式はこの真逆を推進していて、ネットワークの各ノード(端末含む)が持っている情報をできる限り共有化し、全体として最適に動作できるようないろいろな仕組みがどんどん作りこまれています。まぁそれをやればやるほど「統計による恣意的最適化=小異を切り捨てるシステム」に進むわけで、PHSのような「小異をあえて活用した分散化」からは遠ざかるわけですが。

Q. ほかにPHS的なやり方にデメリットはないの?

A. あります。周波数を通話最低限レベルに細切れにしておくということは、一周波数チャネル当たりの通信能力もそれだけしかないということです。通常の手段では一つの無線機は一つの周波数しか扱えませんから、おのずと「データ通信速度の最大値」もそれによって制限されてしまいます。2台の無線機を使い最大8スロット(4スロットx2周波数)で最大速度を伸ばすサービスをしていますが、通信速度のスペックをこれ以上伸ばすには、無線機をひたすら追加して束ねる、という方法しかありません。これは当然端末コストも端末サイズも大きなものを要求します。他にも、分散処理に起因するさまざまな能力のかせが出てきます。分散化のために大きな分割損を甘受しなければならない、というのがPHS的方式の最大のデメリットと言えそうです。

ということで今回はこの辺で。

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2012/4/26 10:00 · 技術解説 · 2 comments

Making 4G profitable and successful※米国LTE事情
アメリカでのLTEの現況を伝える記事。大体今までいろんなニュースで話題になっていることを総括したような内容ですが、米国では事実上すべての事業者がLTEサービス開始または開始に向けた検討中というステータスになっていて、LTEという技術はもう現時点で「成功」と判定してもよかろう、というような主旨。特に米国でLTEを成功に導いた最大の力はVerizonの強力なLTEプロモーションである、とも分析しています。とにかくVerizonのLTEへの力の入れっぷりは半端じゃない。エリア投資でも他社を圧倒するカバレッジを実現し、料金施策でも強力にLTEシフトを推進する大胆な値付けを次々と繰り出しているようです。その原動力は、私は、Verizonの非常にネガティブな現状、つまり、CDMA2000という今となっては失敗判定の下った技術を使っていることだと思っています。とにかく、Verizonは一秒でも早くCDMA2000に幕を下ろしたいはずです。ローミングでも不利だし装置の維持コストも高い。だから、強力なシフト施策でLTEを推しているわけで。これと同じことが、日本のKDDIにも言えるでしょう。最初から非常に強気のエリア投資を明言していることもその表れだと思うし、CDMAからLTEにシフトさせたいモチベーションも同じはずなので、料金施策もかなり大胆なものになるんじゃないか、なんて思っています。おそらくその辺が、日本でのLTE本格普及と競争開始の起点になるんじゃないか、と。周波数再編完了を待たなければならなかったという独自の事情でローンチは遅れはしていますが、KDDI以上にLTE推進のモチベーションをもっている事業者は日本にはほかにいないはずなので、ぜひ頑張ってけん引してほしいですね。
NTTドコモが日本通信に反論、接続約款制度の理解が不足
ドコモと日本通信の訴訟問題、両者の見解が出てきましたが、これに関しては残念ながら圧倒的にドコモの言い分の方が筋が通っているような気がします。そもそも、ドコモは指定事業者なので、接続料算定基準の公表義務があり、なおかつ、それに基づいて定められた約款に従ってサービスを提供する義務があります。もし、この約款に従わない「独自の合意に基づく接続料」を適用するとなれば、これは、事業法で禁止された不当に差別的な取扱いに抵触する可能性さえある厳格なものです。であるから、事業法に従わない「独自の合意」はそもそも法的に無効であると判断される可能性もあるくらいの話。もしそこまで議論が踏み込んでしまうと、そもそも特例的にMVNO直接管理費を0円換算していた2009年度以前分に関しても差別的な取扱いであったとみなされて、日本通信が追加の接続料清算を行わなければならない、なんていう結論になってもおかしくないと思います(日本通信以外の事業者がその分「損」をしているわけですから)。いや、当時もL2接続約款が無いのに日本通信が一方的に「L2接続サービスを始めます、提供しないなら訴えます」と宣言して、おかしな話だとは思いましたけど、それをお目こぼしいただいた立場で今度はこんな訴訟ですから、恩をあだで返すってこういうことなんだなぁ、と思うわけです。まぁ、公共のための電気通信社会が恩だの情だのが通じるような市場じゃなくなったんだなぁ、というさみしさを感じるわけで。頑張ってやりあってください。

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