スマートフォン 表示
メールフォームでよろづ質問受付中
スマートフォン速度統計への人柱ご協力をお願いします。

てことで今日から始動します。ことよろ。

今日は何となく年末年始のネットワーク状況について。毎年、携帯電話各社では規制だ輻輳だと大騒ぎしていたりするわけですが、不思議と今年はただの一回も規制や輻輳に当たりませんでした。年明け、午前0時直後くらいも。

たまたま運が良かっただけなのかもしれませんが、私の持つドコモ・auともに規制なし、パケットもサクサクで、家族のドコモも同じく年明け直後からパケットはサクサクでした。なんだこれ。

ドコモでふたたびspモードメールがらみのごちゃごちゃが多少起こっていたようですが、それ以外もほとんどニュースはなく、なんというか、少なくとも私の近辺では混乱のかけらもないような状況。あれ、年末年始ってこんなに静かだっけ?(ケータイギョーカイ的に)っていう感じでした。

去年ですよね、一応。いや、スマートフォンが異常に伸びたのって。ソフトバンクはiPhoneでだいぶ先取りしていたわけですが、ドコモもauも去年中に契約台数で何十倍、トラフィックではたぶん何百倍にもなっているはずなんですけど、それがみじんも感じられない年末年始でした。

ただ、たぶん、トラフィックの性質が違ってきているんでしょうね。フィーチャーフォンの場合は、トラフィックよりもトランザクションが激しい。つまり、パケットの論理接続が張られたり切られたり、っていう遷移が非常に多いため、交換・認証系への負荷がめちゃくちゃ大きくなるわけですが、スマートフォンは基本的にIP-Always-Onなので、交換・認証への負荷がほとんどなく、無線の切り張りによるRANへの影響とIPパケット処理のためのゲートウェイへの負荷に限定されることになります。これでもしスマートフォンがフィーチャーフォンみたいにこまめにIPセッションの切り張りをしていたら相当大変なことになっているはずです。

ゲートウェイなんてのは結局はパケット一つのライフタイムごとに全部忘れてもいいようなものなので、ぶっちゃけたくさん並べれば何とかなる、という方向のもの。もちろんRANについては端末の位置により(分布の偏りはあるものの)分散されざるを得ないものなので、その二つに影響が集中する限りは混乱は起きにくく、むしろ、IPセッションのライフタイムのスケールで動く交換系と認証系は、一度に覚えておかなければならない相手が積みあがりやすいし、それを他の分散先に放り出すのも基本的に無理なので偏りが解消しにくいわけで、そういう意味では、年末年始のトラフィック(トランザクション)には、スマートフォンは意外と優しいのかも知れません。

というのはもちろん妄想レベルの話なんですが、ともかくも、今年もよろしくお願いします。

tweet TWEET

2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)

一応タイムリーなネタかもしれないのでリアルタイムで。「コミケに移動基地局とか出てくるけど、普段からめいいっぱいの周波数を使ってしまっていればいくら移動基地局が出てきても使える周波数幅には変わりがないから容量対策にはならないのでは?」というご質問。

えー、結論から言いますと、普段からめいいっぱいの周波数を使っていないということになります。たぶんですが、相当に周波数がひっ迫しているドコモでも、全バンド全キャリアを使い尽くしているところはほとんどないと思います。いやこれは、なにかからの推論とか理論的にとかじゃぁなくて、人づてに聞いた噂レベルの話として。

一応、理屈上は、どんなにセルを区切っても電波は飛んでしまうものなので、いざという時のための空き周波数をあらゆる場所で使ってしまうと本当に混雑している場所の品質が悪くなってしまう可能性があるので、できるだけ使い尽くすことは避ける、という理屈もありそうな気がします。

たとえばあるターミナル駅でめちゃくちゃに混んでて、最後の周波数まで使ってしまう、という時。その隣の、さほど混雑していない場所で、もしその最後の周波数を常時使っているとすると、その電波は、多かれ少なかれターゲットになるターミナル駅近辺のセルに侵入してきてしまいます。なので、ターミナル駅近辺で周波数を追加した効果は限定的になってしまいます。

しかし、その周波数を本当に「最後の手段」的にとっておいて、できるだけその周波数帯をクリーンにしておけば、本当にやばいところにその周波数を打ったときの効果は絶大です。なので、お金があるからとか時間があるからとか場所があるからと言ってやたらめったらにキャリア数を増やすよりは、しっかりとメリハリをつけたネットワークにした方が、総合的なユーザ体感はよくなるはずなんですね。

で、例のコミケをやるあの辺って、はっきり言って、トラフィック的にはかなり閑散地帯ですよね。ターミナル駅があるわけでもないし特殊な大トラフィック要因があるわけでもない。年にせいぜい数回の大規模な展示会などで人が集まったときだけにトラフィックがあふれるところ。であれば、常時過大なチャネルを用意しておくよりは、必要に応じて移動局を出す方がいいわけです。なにせ、いつどんなタイミングで大トラフィックが発生するかというのがかなり完璧に予想できちゃうという場所。トラフィックは大変だけど対策は簡単なはずなんです。もちろん簡単といっても、やっぱり周波数には限りがあるので、いずれにせよあふれちゃうみたいですけどね。

また、単に周波数を増やすだけでなく、周辺に何台か移動局を出して、会場を分割してカバーする、などという対策も必要になります。そういう対策をするためにも移動局は都合がよくて、逆にそういう対策をするということがわかりきっているからこそそのための周波数帯を使わずにとっておく、という考え方もあるのかもしれません。

あと、これも聞いた話ですが、遠くの方のトラフィックがスカスカの局の電波を引っ張ってきてレピータで吹き込む、みたいな対策をしていることもあるようです。移動局はやっぱり処理能力に限界のある小型の局なので、それだけだと電波そのものの限界よりも処理能力の限界が来てしまうことがあります。もちろん、移動局は衛星やマイクロ波などの比較的細いバックホールにならざるを得ません。しかし、なんとか届く程度のところに処理能力のしっかりしていてバックホールもたっぷりの局があるなら、レピータで引っ張って吹き込んだ方が良かったりするみたいです。あ、もちろん、周波数帯が会場付近のものと違うものを使っている、という前提ですけど。

ということで、なんとなくコミケ関係の質問からトラフィック対策についててきとーに書いてみました。でわ。

tweet TWEET

2011/12/30 14:00 · 品質動向 · (No comments)
2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments

地下鉄でドコモがきつくなってきた話の続報なんですが。

自宅最寄りの地下鉄駅でもかなりやばくなってきました。以前は、電車の入線時にちょっとデータの落ちが悪くなるかなー、くらいだったんですが、最近はそうでない電車待ち時間中もつながりが悪くなってきました。

さらに先日なんかはひどくて、圏外表示。iモードを使っていて、例によってリンクをクリックしたら無線チャネルがスリープからアクティブになるというそのタイミングで輻輳で接続再開できない動きに陥って、あー、またかー、と思ってたら、iモードアイコンがぶつっと消えて、直後に圏外表示。

そのまま3分ほど圏外のまま。ちなみに私の前に並んでたドコモ利用っぽい人は普通に使えていたので、過負荷で基地局が落ちたとかじゃなくて、本当に輻輳のために認証途中のすごくきわどいところでシーケンスが止まり、認証セッションがぶっ飛んでテンポラリキーが無効になって圏外、位置登録しなおそうにも輻輳で通らない、みたいな状態だと思います。

以前にこの話を書いた時に、「地下には1局しかないんだからしょうがないよ」という慰め(?)をいただいたんですが、いや、確かにその通りではあるんですけど、一方で、通信事業者としてはそれを言い訳にしてはいけないはずなんですよね。

確かに、地下・屋内のカバーというのは非常に難しい問題で、何が難しいって、無線基地局本体を置く場所が自由にならないってことが一番の難点で、携帯電話事業者みんなで協力して鉄道事業者に設置場所の確保をお願いしてようやく確保してもらっている、というものなので、容量が足りないからとおいそれと増やせるものではないわけです。何しろ、それでも場所が足りないから、アンテナそのものは全社で共有しちゃおうぜ、なんてことまでやってたりするくらいですから。

だけど、その「場所がない」を言い訳に何もしないで済ませるのは、事業者としてどうかと思うんです。いくらでも手は打てるんですよ。たとえば、その携帯電話事業者の仲良し組合に入れてもらえない事業者、ぶっちゃけウィルコム(&旧PHS事業者各社)ですけど、なんだかだで置けてます。なぜかっていうと、基地局本体もアンテナもすごく小さいから。重さでいうと20kgに満たないとかいうような軽いものもある、だから、天井にぶら下げたりちょっとした天井裏のスペースにも置けるわけです。

確かに昔は、3Gの基地局と言えば馬鹿でかいものでしたけど、最近はそんなことはない。最新のPHS基地局よりもさらに小さいものがいくらでもあります。超過負荷ゾーン対策用のいわゆる「ピコセル」とかです。パワーも利得も小さいけどとにかく省サイズ、というもの。

駅構内なんてそんなに電波を飛ばす必要はないんだから(むしろ飛ばさないのが正解)、こういった局でいいはずなんです。今みたいに巨大な局をどかっと置くんじゃなくて、こういった局を使ってホームを5~6分割くらいしちゃう。ネックはトランザクションなんだから実際のスループットなんて大して出てないはずなわけで、バックホールは全部まとめて光一本にまとめちゃう。このくらいの対策は事業者の自助努力で出来るはずなんですよね。

もちろんこういった対策にしても鉄道事業者の協力が必要なのは確かなんですけど、「総重量1トンの基地局をもう一つ二つ置かせてください!」ってのと「20kgくらいの局をいくつかぶら下げさせてください」なら、断然ハードルが下がると思うんですよ。仲良し組合共同アンテナのデメリットからも脱することができるかもしれないし。

ということで、今のところ、ドコモのひどさだけが目立つ状況になってきています。前にも書いたけど、auはまだ全然快適なんだよね。ソフトバンクってどんな感じになってるんでしょう。隣接基地局に逃げるとかいう逃げ道がない分、地下の品質って事業者の混み具合をかなり正直に反映してるんじゃないかと思うので、こういった情報が集められたら集めてみたいですね。

tweet TWEET
2011/12/20 10:00 · 品質動向 · 2 comments
2011/12/9 10:00 · サービス解説 · (No comments)

さて、微妙に不評のなか丸一週間にわたり続けてきました質問消化キャンペーン、とりあえず今日で一区切りとさせていただきます。まだ質問残ってるけど、できるだけ答えますので取り上げてもらってない!と言う方、どうぞ気長にお待ちください。では早速質問の方。

先日久々に緊急地震速報が鳴ったのですが、番号を抜いて抜け殻にしているEVOに届きました、と言うご報告がありました。ちゃんとリセットして電話番号も01234567とかになっているのに受信してびっくりです、とのことなのですが、いや、不思議な現象ですね、これ。ちなみにその隣に置いてあったドコモ端末は緊急地震速報を受信できなかったそうです(苦笑)。

実はあの朝、私も久々の速報アラームにびっくりして飛び起きたんですが、なんていうか、EVOも鳴るってこと完全に忘れてて、ドコモの携帯の鳴動を寝ぼけながら止めて、アレ止まんない・・・みたいにすごく寝ぼけてたりしました。ちゃんと起きてEVO見たら千葉で地震がどうとかって出てて、あーそういえば鳴るようになってたっけ、って感じで。

さて、質問にあった、解約したはずのEVOも鳴っていた、と言う話。うん、分からん(笑)。ただ、EVOの緊急地震速報、つまりCDMA2000のBCSMS方式、認証は必要ないんですよね。認証前の端末が読む前提のページングチャネルの中のシステム情報領域にBCSMSの位置などが書いてあって、その位置を読みに行けばだれでも内容を読める。なので、番号が入っていて位置登録を済ませている必要はない、ってことです。ただ、普通は、番号が抜けた端末は、ページングチャネルを見に行くことさえしないはずなんですが、EVOはその辺、かなりいい加減な作りなのかもしれません。さらに、EVOは非SIM機種。つまり、動作に必要な情報は電話番号を消してもROMの中に一そろい残っているわけです。そういう意味では、解約後も緊急地震速報専用端末として使えるのかも、なんて思いました。

ちなみに、WCDMA版についても、ETWSもCBSも、基本的には位置登録などしなくても見ることは可能です。ETWSはブロードキャストチャネルにダイレクトに流れるもので、その位置は暗号化されていない別のブロードキャストメッセージに載っているので勝手に読むことが可能。CBSも同じく、その送信位置は暗号化されていない同報メッセージに載っています。

と、考えると、アレなんですね、純粋な受信機として、WCDMAやCDMA2000の緊急地震速報を受信するだけの端末、ってのが、キャリアに断らずに作れちゃうってことなんですね。よく考えれば当たり前なことなんですが、このお便りをもらってはっと気づかされました。まぁ、WCDMAの場合は、SIMが動作上必須(標準仕様上SIMが挿さっていない端末は「端末」ではないという扱い)で、そのSIMを発行できるのはキャリアだけ、って言う事情もあったりはしますが。

さて。EVOを解約(機種変更)した後も、なんとなく3GをONにして飾っておこうかなぁ。ひょっとすると役に立つかも。いややっぱり役に立たないか。ふつーの端末持ち歩いているし。あ、でもお便りにあったとおり、横にあったドコモが鳴らなかった、みたいな感じで、電波状況などの原因で端末が速報を取り損ねる可能性もあるし、であれば、単に鳴るだけの端末がある、と言うのも、受信環境の冗長化と言う意味で一定の意味がありそうです。上では「標準上は動いてはいけないっぽい」と書いたわけですが、WCDMAでSIM抜いた端末が実際はどう動くのか興味があります。と言って、緊急地震速報なんて意図して鳴らせるものじゃないのでテストは出来ないんですが、とりあえずSIM抜いて電源いれっぱにして置いてみようかなぁ、機種変とかでSIM抜いた端末。

tweet TWEET
2011/12/9 10:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/7 10:00 · サービス解説 · (No comments)

先日の公衆Wi-Fiサービスのお話について、「無線バックホールを使っているっていう話はどこで発表されたものか、あるいは何かの数字からの類推か」と言う趣旨のご質問をいただきました。

えー、すみません、これは発表はされてないですね。もう、「人づてに聞きました」と言うソースしかないです。本当にすみません。

一方、確かに、「このスピードでの対応AP数の増加を説明するには無線バックホールしかありえない」と言うような推測も出来るともいえます。というか、スピードよりも、AP数の桁数ですね。

仮に、アレが全部FTTHだとすると、それは基本的に、「NTT東西のフレッツあるいはダークファイバ」を使ったものになります。つまりそのコストは最低でも5000円以上です。これが、10万APあれば、月間5億円以上。年間60億円以上。

無線帯域の逼迫を解消するための施策とはいえ、売り上げへの貢献がゼロ(間接的な売り上げへの貢献も計測困難)なものに、年間何十億円ものコストをかけるということは経営判断的に難しいはずです。であれば、とりあえずは「広告効果」が最優先なはずで、となれば、要するに「数さえそろえりゃいい」ってことになるわけで、わざわざコストの高い他社線を使うよりは自社の無線を使っちゃえ、ってことになると思います。

そんなわけで、やっつけで数揃えて宣伝的に使うならむしろ固定線なんていう他社に金払わなきゃならないようなバックホールを使うわけが無い、と言う意味では、推測は可能かなぁ、なんて思うわけです。でわ。

tweet TWEET
2011/12/7 10:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/5 11:00 · サービス解説 · (No comments)

あ、予約投稿セット忘れてた。ってことで、ちょっと時間遅れですが、今日の質問消化キャンペーン。

auの速度規制、混雑局のみとのことだけど、早朝4時と言う時間でも他のスマホより遅くて規制されている風の速度でした。ひょっとして全体規制もかかっているのでは?と言う質問をいただきました。

こればっかりは私も分かりません。中の人っぽい人からの情報で「基地局レベルで優先度制御している(つまりドコモと全く同等)」と言う話を聞いただけなので、本当にどこで規制をかけているかは確定情報はありません。だから、基地局レベルの制御にプラスアルファで、上位での規制がかかっている可能性も否定は出来ません。

お答えとしてはこれで終わりなんですが、一つ思い当たることがあります。いや、早朝4時、と言う時間なんですが、確か、auって、早朝の空いている時間帯に動画蓄積サービスとかやってますよね。あれ、一応、ブロードキャストシステムではあるんですが、いくらブロードキャストとは言っても、実際には個別通信と同じように無線リソースを食います。個別通信に対してはリソースの奪い合いの相手になるわけです。

実際は、このサービスでガッツリとリソースを食われた上で、その他の一般通信(定期位置登録なども含む)が残ったわずかな帯域を優先的に取るので、被規制端末にとってはかなり分の悪い奪い合いになっている可能性があります。

これはあくまで勝手な推測ではありますけど、そういうこともありますよ、ってことで。

tweet TWEET
2011/12/5 11:00 · サービス解説 · (No comments)
2011/12/2 10:00 · サービス解説 · 3 comments

その2。HSDPAの速度について、7.2M対応機と14.4M対応機では、7.2M対応機の方が常時半分の速度しかでないという意見を見ることがあるけど本当?と言うような質問をいただきました。

これはもう、いろいろと文字で説明するより図を一発見てもらったほうが分かり易いと思いますので、図を出してみます。

青い線があらわしているのは、ある場所(基地局下)で、ある一台の端末がその瞬間に占有可能なリソースがどれほど余っているか、の時間変化とします。要するに、空きリソース。端末が要求すれば割り当ててもらえるリソースの「残数」です(それ以外は他の人が使ってる)。

で、紫の線が「7.2Mbps」の線、緑の線が「14.4Mbps」の線としておきます。実際はこれほど盛大にリソースが余ることなど稀だとは思いますが、とりあえず説明上、こんな感じでリソースの余りが変動しているとします。

で、こちらが、7.2Mbps対応端末が割り当ててもらえる速度の変動を表したもの(赤い点線)。要するに、7.2Mbps以上余っていてもそれ以上端末が対応できないので頭打ちになる、と言うのが、7.2Mbps端末の制限となります。

同じく、14.4Mbps対応端末の場合。余っていればめいいっぱい割り当ててもらえるので、「瞬間最大風速」は大きくなります。

しかし、先ほども書きましたが、実際のドコモ(を含め全てのモバイル事業者)のネットワークにおいて、瞬間とはいえこれほどリソースが余っていることはまずないでしょう。本当の真夜中にでもなれば多少はこういった状況が現出する可能性もありますが、忘れられがちなことは、「制御情報の通知や定期的な位置登録などでも電力資源は消費している」と言うこと。つまり、ユーザ的には全く通信していない端末も、基地局のリソースをある程度食っています。なので、実際は14.4Mbps端末でも7.2Mbpsの線を超えることはめったに見られないと思います。

と言うことで、実際、HSDPAでは、ある程度以上になるともはや最大速度のリミット外しにはあまり意味が無いってことなんですよね。実用上は3.6Mbps程度で十分だし、それ以上の割当が瞬間的に得られたとしても、日常的な体感にはほとんど影響が無いレベルのはずです。

と言うことで、7.2Mbps対応端末が14.4Mbps対応端末に対してどの程度劣位になるかと言う点についてのご質問でした。

tweet TWEET
2011/12/2 10:00 · サービス解説 · 3 comments
2011/12/1 10:00 · サービス解説 · (No comments)

いくつか質問がたまっているので、ちょっとずつ消化。

その1。ドコモのテザリングについて、「長時間接続は切断することがあります」と言う注意書きがあるようですが、実際に問い合わせてみても、その「長時間」の基準には返答がありませんでした、オンラインゲームなど長時間の用途に使いたいのですがドコモテザリングで大丈夫でしょうか、あるいは(今使っている)固定FTTH回線のほうが良いでしょうか、と言うご質問。

まず、ドコモのテザリングについてですが、自分で接続先を指定してモデムとして使うテザリングとは別の、ドコモのスマホにプリセットされていて、いわゆる「スマホテザリング料金」が適用される接続先、と言うのがあり、その接続先を使うときに限り、「スマホテザリング料金」の適用を受けられる、と言う仕組みになっています。これは、テザリングしようとする瞬間にスマホ組み込みソフトが検知して勝手に切り替えているようです。

なぜこういう仕組みにしているのか、と言うと、まず、ドコモのsp-mode接続先と言うのは、一応、ドコモの「公式網」扱いだから、と言うのがあります。公式網なので、いろいろと細工のしやすいPCなどで直接アクセスできないようにしているという面があるわけです。そしてもう一つは、やはり「料金」の面です。

たとえば先日、スマホテザリングに限り、料金を一定額に抑えるキャンペーンを始めましたが、これが出来るのは、スマホテザリング専用接続先、と言うのを置いているからです。こういったことをやるためにはスマホテザリング通信とその他の通信と区別して計上しなければならないため、この接続先を通したデータ量のログ(コールレコード)が必要なんですね。

さて一方、どうしてもテザリングとは「ものすごくデータ量の増えやすい使い方」です。なので、なんとかして「テザリングのデータ量」を減らしたい。その解として一番単純なのは、テザリングを特定の接続先に集め、その接続先を使った通信に対して細工(帯域制限や切断)をすること。と言うことで、「切断されることもある」というのは、おそらくこの理由によるものです。

実際には切断という強硬手段に出ることはまず無いと思いますが、リスクとしては承知しておく必要があります。また、無線である以上、予期しない干渉で突然切れる可能性はゼロではないですから、少なくとも、固定回線の代わりとしてドコモのテザリングを使う、と言うことはやめておいた方が良いかと。

さて以上はFOMAでの話で、テザリングも共通料金のXi対応スマホでどうなっているかはまだ私も知りません(苦笑)。どっかに情報出てないかな?検索しても出てこないし(発売したばっかだから仕方ないけど)。料金的に見れば分計する必要が無いのでAPNも同一でもかまわないはずですが、セキュリティとデータ量制御というモチベーションから考えれば分かれていても不思議じゃないですし。

まぁどっちにしろ、モバイルオペレータというのは、とかくトラフィックの制御をすることに熱心なので、固定回線の代替に使うことはあまりオススメしません。既に固定回線を持っているのなら、その固定回線を大事に使うのがよろしいかと思います。まぁ、固定回線でもトラフィック制御をしている(と言うより過剰な集線で不安定になっているような)サービスもありますのでお気をつけて。フレッツならまず大丈夫だと思います。

残りの質問はまた。

tweet TWEET
2011/12/1 10:00 · サービス解説 · (No comments)